『暗殺教室~卒業編~』菅田将暉インタビュー

インタビュー

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子供から「大好き!」と抱きつかれ涙

人気漫画を山田涼介の主演で実写化した『暗殺教室』が、続編となる“卒業編”で完結! 地球の破壊を宣言する謎のタコ型超生物“殺せんせー”に、暗殺者としてぶつかっていく中学生・業(カルマ)を演じた菅田将暉が、撮影秘話やブレイク中の近況を明かした。

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『暗殺教室~卒業編~』は3月25日より全国公開

髪型からパンツのシルエットまで徹底研究!

Q:原作ファンを公言されている菅田さん。後編の撮影が待ち遠しかったのでは?

原作漫画をジャンプでずっと読んでいたので、本当に楽しみな現場でした。今回の卒業編は、渚(山田涼介)と業とのバトルや、殺せんせーの暗殺の結末もちゃんと描かれて、原作の見せ場を詰め込んでいるんです。それに続編なので、現場も本当のクラスのような雰囲気でした。公私共に共演者の皆さんと仲良くさせてもらいました。

Q:業は殺せんせーによって人を信じることを学んでいくキャラクターですが、前作との変化は意識していたのでしょうか?

今回、自分の中に業のターニングポイントを設定していて、それが渚との決闘シーンなんです。前作は自分の髪が短かったので、赤髪をオールバックにしていたのですが、今回は髪が伸びたので、決闘で髪型が乱れたとき以降は前髪を垂らすようにしたんです。業って、生徒たちの中で一番成長するキャラだと思うんです。本当は臆病で不器用だったのが、殺せんせーによって変化し、ライバル視していた渚と拳を交えることで、男としてのアイデンティティーを確立していく。だから、いつも戦闘態勢だった業が、「みんなの前では肩の力を抜いていいんだ」と思えるようになったことの象徴として、髪を自然に下ろすようにしたんです。結果、原作の業に近い髪型になったと思います。

Q:内面の変化を見た目でも表現されていたんですね。

そうですね。見た目の変化という部分では、パンツのシルエットも変えてみました。前作を観て、たたずまいがいまいち業っぽくないなと思って(笑)。漫画で描かれる業は、重心が片方に寄っていて真っ直ぐ立たないんです。あの「ダラけているようで、でも品があって、しかも常に臨戦態勢」という立ち方をしたかったので、パンツのシルエットを細身で裾に向かってシェイプされたものにしてみたんです。

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山田涼介にガチでパンチ

Q:渚と業の決闘シーンでは、菅田さんが山田さんに強烈なパンチを当ててしまうこともあったとか。

アクションって、基本的に当たっちゃうんですよ。それを防ぐために当たる部分にパットを入れておくんですけど、涼介に当たってしまい「ごめん、将暉」って言いながら固まっちゃって(苦笑)。背中がピキーンとしたらしいです。

Q:実はお互い様だったりしませんか?

熱が入るから仕方がないです。当たるとわかってはいても、やっぱり痛いです。でも、アクションってそういうものなので、痛いのは苦ではないです。

Q:逆に痛いくらいでないと、臨場感が出ないのかもしれないですね。

それはありますね。映画の『暗殺教室』はファンタジーなので、お芝居も普段通りのナチュラルさだと、CGの殺せんせーとの違和感が出てしまいます。だから、演じるときは少し漫画よりというか、3次元ではなくて2.5次元を意識していました。決闘シーンも、「そんな都合よく風が吹くか!」っていうくらい、嵐のように風が吹いて土煙が舞う(笑)。その中だと小さいアクションでは伝わらないから、なるべく速く、なるべく大きく動くようにしていました。

Q:山田さんの素顔はどんな方なんですか? 

座長ですよ。涼介の背中にみんなが引っ張られたような気がします。食事会を開催してくれたんですけど、僕が座長だったらメシだけ食って、「じゃあ、また明日!」で終わると思うんです(笑)。でも、涼介は座長としてみんなの士気が上がるあいさつをしてくれました。続編ということの慣れもあって、ダレてくる部分もあったんですが、そこをキュッと引き締めるようなことを言ってくれました。プロだなと思いました。

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ブレイクで環境が激変

Q:人気漫画の映像化には、原作ファンの賛否両論の意見がつきものですが、そういった声は気になるタイプですか?

絶対、気にはなるんです。でも、その声を気にするよりは、「どうしたら自分が満足して現場にいられるのか」ということを考えます。もちろん、原作ファンの方に納得してもらえるのが目標のひとつでもありますけど、実写には漫画とは別の表現があると思うんです。今回の実写版は、パッと見ての印象やディテールが大事だと思っていて、形にこだわった部分はあります。作品においてのキャラの立ち位置や、押さえるべきポイントを把握して、あとは必死にやるだけという感じです。

Q:映画、ドラマ、CMと、昨年あたりから活躍の場が広がり、環境が変化したのでは?

変わりましたね。そこは少なからず、変えていかなければならないと思っていたので、ありがたいです。声を掛けてもらう回数が増えて、「菅田くん!」って呼ばれることがうれしい。あと、「鬼ちゃん」ってよく呼ばれるようになりました。それもCMでのお芝居によってそうなったのだと思うので、本当にうれしいです。ただ、あのキャラクターを鵜呑みにしている子供たちはあまりいないみたいで、「ママ、あの人演技うまいねー」って言われたりします(苦笑)。それだけ、ちゃんと演技力を磨かないと通用しない時代なのでしょうね。

Q:お子さんからの人気はすごく高そうですね。

「鬼ちゃん大好き!」と言われて子供から抱きつかれると、泣くほどうれしいです。と同時に、鬼が怖いという時代がなくなったのかなあと思ったりする。「鬼が来るよ!」って親に脅されても、「ホント!?」ってよろこんじゃうらしくて(笑)。あのCM自体が、「既存のイメージを変える」というコンセプトだったからなんでしょうけどね。

Q:環境が変化する中、これだけは変わりたくないと思うことは?

芸名の菅田将暉は変わっていっても、根っこの部分は変わりたくないです。家族や友だちと一緒にいるときの自分や、何に好奇心を持つのか。好奇心はすごく旺盛で、自分が知らないものがあるとイヤなタイプなので(笑)、その尽きなさを保ちながら、なおかつマイペースにやっていけたらいいですね。

取材・文:斉藤由紀子 写真: 高野広美

記事制作 : シネマトゥデイ(外部サイト)