『ライチ☆光クラブ』野村周平、古川雄輝、間宮祥太朗 インタビュー

インタビュー

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イマドキ男子のリアルな理想の女性像

『ライチ☆光クラブ』野村周平、古川雄輝、間宮祥太朗 インタビュー

思春期の少年たちが結成した「光クラブ」で起こる愛憎劇を、耽美な世界観で描く本作。大人のいない世界を目指す独裁者・ゼラ役の古川雄輝、ゼラに反発するタミヤ役の野村周平、ゼラを愛する美少年ジャイボ役の間宮祥太朗が、熱いトークを繰り広げた。

映画『ライチ☆光クラブ』は2月13日より新宿バルト9ほか全国公開

ライチ☆光クラブ

強烈なキャラクターを体現!

Q:原作漫画(作・古屋兎丸)でも絶大な人気を持つタミヤ、ゼラ、ジャイボ。どのように役づくりをされたのでしょう?

野村周平(以下、野村):濃いキャラクターばかりの中で、タミヤは普通の少年なんです。ゼラの残忍さに疑問を持つことができた、大人になるのが一番早かった男。だから、できるだけ普通でいるようにしていました。タミヤの登場シーンが、観ている方の箸休めになればと(笑)。

古川雄輝(以下、古川):僕はラブストーリーのキラキラしている役が多いのですが、ゼラのような狂気的な役でイメージを壊していきたいという思いがあったんです。原作漫画を読み込んで、時間をかけて役をつくっていきました。ゼラは頭が良すぎたんだと思います。学校では変わり者だと思われて、ハブられるタイプですよね。

野村:光クラブのメンバーって、スクールカーストの下層にいる奴らなんですよ。その中でもゼラは一番下のほうで。

古川:頭が良すぎるから孤独で、だからこそこういうクラブを作ることで自分の存在をリアルに感じたかった。手袋や帽子、メガネを着用することで怖さを演出し、本当の自分を隠している……というのが、僕のゼラに対する解釈なんです。僕自身も人前で自分を隠しているところがありますから、理解はできる気がします。

Q:間宮さんの演じた妖艶なジャイボも印象的です。

間宮祥太朗(以下、間宮):ジャイボに人間としてのリアリティを持たせるのが、自分の役目だと思っていたんです。ジャイボは外見も言動も自由で、何事にもとらわれていない。ある意味、周りとズレているんですね。でも、古川くん演じるゼラを愛して、愛に溺れてしまうという意味では、いたってシンプルな人間なんですよ。だから僕は、ジャイボのゼラを愛する気持ちだけを大事にしました。

古川:ジャイボは愛だけど、ゼラの場合はジャイボを性の対象として見ているんですよ。極めてシステマチックに。

間宮:そうなんですよね。だからこそ、ジャイボの思いがすごく切ないんです。

ライチ☆光クラブ

男同士のキスシーンの感想

Q:ゼラとジャイボのラブシーンが話題になっています。

古川:間宮くんは、僕よりずっと若いのに、すごく大人なんですよ。だから、あんな色気が出せるのかなと思いました。僕は何度かキスシーンをしていますが、相手が男性でも女性でも差は感じなかったです。

間宮:僕は初めてのキスシーンだったんです。相手が古川くんで良かった(笑)。

野村:ゼラとジャイボのラブシーンは、観ているこっちもドキドキしました(笑)。

Q:バイオレンス描写も多く、撮影はかなりハードだったとうかがいました。

古川:過酷でしたね。血のりを浴びるシーンが多かったんですが、血のりって水を浴びているのと一緒なんですよ。着ているのは学ランだけでしたから、とても大変でした。

野村:夜から朝にかけて撮ることが多くて、時間と寒さとの戦い。だからこそ、合間に飲むお酒が楽しかった。毎日ホテルの祥太朗の部屋に行って、飲んで散らかして帰るのが恒例になっていました(笑)。

間宮:おれの部屋にみんなが勝手に来るんですよ(笑)。ノックもせずに酒とつまみを持って入ってくる。自分のプライベートがなかったような気がしつつも、楽しくて有意義な時間でした。ただ、古川くんだけは来られなくて……。

古川:僕はゼラの役のことでいっぱいで、次の日の撮影のことを考えないと、って思ってしまったんです。みんなよく飲むから、飲みに行っちゃうと長くなるだろうし(笑)。

間宮:古川くんが役と向き合っているのは分かっていたので、僕らは「逆にすみません」という気持ちで飲んでいました。

野村:古川くんはプロフェッショナルなんですよ。長いセリフも細かい動きも完ぺき。そこは見習わなきゃいけないと思いました。

ライチ☆光クラブ

3人が理想とする女性像とは?

Q:ゼラたちはカノンという美少女(中条あやみ)を神聖視しますが、みなさんの理想の女性像とは?

野村:夢を持っている人。恋人関係になっても、一途になり過ぎないで自分の世界を持っている人がいいです。自分がそうなんですよ。世界はこの人だけじゃない、友だちもいるし楽しいことはほかにもたくさんあると思ってしまう。だから相手も目標や好きなことがある人がいいです。

古川:年齢は関係なく、自分よりも精神的に大人である女性。この仕事に対する理解がある人がいいなと思います。女性の方はハタチを過ぎると、男よりも大人になりますよね。男性のほうが子どもっぽいと思います(笑)。

間宮:実は僕、女性に頼るというか甘えちゃうタイプなんです。本当に体たらくなので、愛を持ってダメだよって言ってほしい。それを聞いて朗らかな気分ですみませんって思うんだけど、そのまま一向にちゃんとしない僕、という感じですかね(笑)。

Q:最後に、実写化された『ライチ☆光クラブ』の魅力とは?

野村:これだけ若い俳優が出る映画って、あまりないと思うんです。次の時代を引っ張っていく人が多く出ているので、ひとりひとりに注目してほしいですね。

間宮:僕はこの映画の、「なんか違うんじゃないか」というタミヤのセリフが好きなんです。例えば、学校のクラスでいじめがあったとして、いじめがなぜ悪いのか説明できなくても、「なんか違う」って思うことが大事なんじゃないかな。自発的な意見を持たないとアイデンティティは生まれない。そういった、思春期の心の問題を描いている作品だと思うので、若い人たちにぜひ観てほしいです。

古川: BL(ボーイズラブ)というイメージが強い作品だと思うんですけど、そこがポイントではないんです。もちろん、見せどころではあるのだけど、それぞれのキャラクターの意味するテーマなど、深い部分を考えると面白い。原作ファンの方々にも納得してもらえるような、刺激的な映画になっていると思います。

取材・文:斉藤由紀子 写真:杉映貴子

記事制作 : シネマトゥデイ(外部サイト)