「サウスポー」公開目前! ガチンコな人間ドラマを描いた名作ボクシング映画たち

コラム

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2つの拳だけを使って殴りあう…そんなシンプルなルールでありながら、奥深い魅力があるボクシング。選手が背負っている生き様、人生観まで知ると、たった一つの試合の中に無数のドラマを見出せて、さらにディープな部分を楽しむこともできるでしょう。ボクシング選手のドラマにクローズアップした映画作品は、これまで何本も作られてきました。ここでは、そんな魅力溢れるボクシング映画を紹介していきます。

■ロッキー  1976年公開

言わずと知れたボクシング映画の金字塔。シルベスター・スタローンをハリウッドトップクラスの俳優に押し上げた大ヒット作であり、その後、何度も続編が制作されました。その記念すべき第1作目、ロッキーは試合の賞金だけでは食べていけず、借金の取立て屋稼業で日銭を稼ぐ、三流ボクサーとして登場します。そこから“運命の人”エイドリアンとの出会い、マネージャー・ミッキーとの絆を通して、自分は一人じゃないことを知り、愛と強さに目覚めていく姿を描いています。試合後に「エイドリアーン!」と雄たけびを上げるのは、あまりにも有名ですよね。ちなみに本作には、元ヘビー級王者ジョー・フレージャーもカメオ出演しています。

■ALI アリ 2001年公開

そのジョー・フレージャーと幾度となく死闘を繰り広げたのが、モハメド・アリです。蝶のように舞い、蜂のように刺す(Float like a butterfly, sting like a bee)と呼ばれたファイトスタイルはあまりにも有名。ダンスのような流麗なフットワークと、“ファントム”の異名をもつ驚異的な速さのパンチで、KOの山を築いてきた伝説的ボクサーです。
そのアリを本作で演じたのが、ウィル・スミス。顔自体は全くアリに似ていないものの、仕草や表情を完全コピーして、そっくりに見せているのだから、凄いの一言。本来、彼は細身なのに、一年かけて、当時のアリと同じトレーニングを積んで鍛え上げた肉体は、見事という他ありません。
なお本作は、アリの生涯を忠実に再現するためにベトナム戦争拒否を発端とした法廷闘争など“リング外の戦い”にかなりの時間を割いているのも特徴です。

■ミリオンダラー・ベイビー 2004年公開

イーストウッドの映画に外れなし――。一部脚本家の間で、そんなことが言われていたのを聞いたことがあります。その例に漏れず、こちらのクリント・イーストウッド監督主演作品『ミリオンダラー・ベイビー』も、アカデミー賞作品賞、監督賞、主演女優賞、助演男優賞の主要4部門を独占した、文句なしの名作です。 作中で描かれているのは、イーストウッド演じる老トレーナーと、ヒラリー・スワンク演じる女性ボクサーの恋愛とも師弟愛ともつかない、深い愛。物語の終盤では人間の「尊厳死」を問う展開となり、障害者団体、キリスト教団体が抗議したという逸話も残されています。重厚なテーマを突きつけられるため、しっかりと腰をすえて鑑賞したいところです。

■サウスポー 2016年6月3日公開予定

こちらは、これから公開予定の映画。本作は、ボクシング元世界チャンピオンの再起と家族の絆を描いた作品となっており、監督は『トレーニング デイ』『イコライザー』などを手がけたアントワン・フークアが務めます。主演に抜擢されたジェイク・ギレンホールは、過去の作品で極端な減量や筋肉増強を行ってきた、徹底した役作りで知られる俳優。今作も当然、ボクサー仕様の完璧な肉体に仕上げてきており、その肉体美は惚れ惚れするレベルです。
自身が起した乱闘騒ぎの末に、最愛の妻を亡くしたジェイク演じる主人公は、その後、世界チャンピオンの座も失い、娘も彼の元を去っていきます。その娘との絆を取り戻すために、彼はもう一度リングに上がる決意をし、復活をかけて奮闘するのです。気になる方はぜひ6月、映画館でご覧になってください。

いかがでしたか? これらボクシングを中心に描かれるヒューマンドラマでは、ストイックな競技者を中心に、試合以上にガチンコな人間ドラマ・私的闘争・愛が繰り広げられており、観るものの心を鷲づかみにします。ぜひご覧になってみてはいかがでしょうか?

文● ロックスター小島

記事制作 : dmenu映画