”次世代の宮崎駿”、勝負の一作!? 『君の名は。』

コラム

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『ほしのこえ』や『秒速5センチメートル』などの作品で知られる新海誠監督の劇場アニメ最新作『君の名は。』が今年8月26日より全国東宝系で公開スタートします。アニメ界では“次世代の宮崎駿”や“ポスト細田守”とも噂される新海監督とは一体?

■自主制作アニメの新たな地平を切り開いた『ほしのこえ』

2002年に公開された新海監督の商業デビュー作『ほしのこえ』はアニメ界に衝撃を与えました。約25分間と短い作品なのですが、なんと監督・脚本・演出・作画・美術・編集を新海監督がほぼひとりで担当しており、「自主制作アニメもここまで来た」と世界に知らしめました。『第6回文化庁メディア芸術祭』特別賞、『第8回AMD AWARD』Best Director賞 、『デジタルコンテンツグランプリ2002』エンターテイメント部門・映像デザイン賞と数々の賞を受賞しています。

物語の鍵となるのが、携帯電話のメール。異生命体と闘うことになったヒロインと、地球に残った主人公が、宇宙と地球の果てしない距離と時間のズレに引き裂かれていく様子を、「メールの電波の往復にかかる時間が開いていく」という描写で鮮やかに表現しました。

本作は “セカイ系”と呼ばれる物語ジャンルの代表格としても知られています。セカイ系とは、主人公とヒロインを中心とした小さな人間関係がそのまま世界の行方につながっているような、モノローグの多さを特徴とした作品を指す言葉で、大ヒットアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』もこちらに含まれます。そのため新海監督もセカイ系の代表的クリエイターとしてまず名を馳せることになりました。

■近年では等身大のラブストーリーも発表するように

新海監督の作品は、情景描写の美しさに定評があります。『ほしのこえ』でも星々が広がる宇宙に、自転車のふたり乗りで下校する夕暮れ……と、印象的な光と影の表現は、美しいだけでなくどこか懐かしさもあり、思わず胸がぎゅっとしめつけられます。

『ほしのこえ』から2年後、2004年に公開された『雲のむこう、約束の場所』ではさらにクオリティを高めた結果、「第59回毎日映画コンクール」で宮崎駿監督の『ハウルの動く城』を抑えてアニメーション映画賞を受賞するという偉業を果たしました。その後も『秒速5センチメートル』、『星を追う子ども』、『言の葉の庭』と作品を発表し続け、熱狂的な支持を得ています。

近年ではセカイ系ではなく、等身大のラブストーリーを発表することも増えていますが、セカイ系の特徴であるモノローグ、そして新海監督の持ち味である情景描写の美しさは、むしろ恋愛ものにこそバッチリハマっているといえるかもしれません。

■勝負の1作? 最新映画『君の名は。』

そんな監督の3年ぶりとなる最新作『君の名は。』は、田舎町に暮らす女子高生・三葉と、東京に暮らす男子高校生の瀧が不思議な夢でつながっていく、恋と奇跡の物語です。キャラクターデザインを担当するのは、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』『心が叫びたがってるんだ。』で知られる田中将賀、さらに『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』『思い出のマーニー』を手がけた安藤雅司を作画監督に迎え、瀧の声優を神木隆之介、三葉の声優を上白石萌音が担当するなど、新海監督作品の中でも一番の豪華制作陣となっています。

“次世代の宮崎駿”や“ポスト細田守”と称される力がありながらも、今はまだアニメファン以外からも認知されている存在とは言いにくい新海監督。この『君の名は。』をヒットさせ、超有名監督の仲間入りを果たすか――。彼のキャリアの中でも重要な1作となりそうです。

(文/原田美紗@HEW)

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『君の名は。』公開までに予習しておこう。

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記事制作 : dmenu映画

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