人気俳優たちを次々脱がせてからませる!鬼才・三浦大輔

コラム

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宮藤官九郎脚本のドラマ『ゆとりですがなにか』でゆとり世代の童貞小学生教師を演じているのが俳優・松坂桃李。ヒーロー出身のイケメンながら“20代後半のメガネ童貞”という強烈なキャラがハマり好評だ。その松坂がさらなる“新境地”へこの夏、踏み出す。誰よりも“性欲”という人間の本能に鋭く迫り、濃密な男女のシーンを盛り込む手法で注目される三浦大輔が演出する舞台『娼年』に主演するのだ。役柄はコールボーイというから、観客の前で“生脱ぎ”することは確実だろう。今まで舞台や映画で多くの人気俳優たちを脱がせ、からませてきた演劇界の異才・三浦大輔にスポットをあてる。

■三浦作品の魅力が凝縮されたR18+映画『愛の渦』

三浦大輔は1975年北海道生まれ。劇作家、演出家、映画監督。早稲田大学演劇倶楽部10期生を中心に演劇ユニット「ポツドール」を結成し、主宰として全本公演の脚本・演出を務めている。2006年、第50回岸田國士戯曲賞を受賞した『愛の渦』を2014年に自身が監督し映画化。ニート、女子大生、保育士ら男女8人が乱交パーティに集まり、人間の本質が徐々にむき出しになり、同時に生まれる切なさが胸を打つ群像ドラマだ。本編128分のうち登場人物の着衣時間がわずか18分半しかないことでも話題になったが、主演のニート(池松壮亮)と人一倍性欲の強い女性大生(門脇麦)が激しく感情を交差させるベッドシーンが評価され、二人のブレイクポイントとなった。

■人気俳優たちが裸でからむ「舞台」は真骨頂

三浦演出舞台では、さまざまな男女が観客の目の前でほぼ全裸になり激しくお互いの本能をからませあう。『おしまいのとき』ではエアコン修理の業者(米村亮太朗)と専業主婦(篠原友希子)、『裏切りの街』ではフリーター(田中圭)と専業主婦(秋山菜津子)がホテルで、『禁断の裸体』ではやもめの男(内野聖陽)と娼婦(寺島しのぶ)が売春宿で…などなど。 特に国内だけではなく、海外でも絶賛されたのは、無言劇『夢の城-Castle of Dreams』。ごみや食べ物が散乱するアパートの一室で同居する男女8人が登場。静まり返った劇場内に聞こえるのは、舞台上のテレビの音、スナック菓子を開ける音、男女の肌が重なり合う音などの生活音。そして観客たちが唾をゴクリと飲み込む音。見てはいけないと教えられて来たもの、“人間の本能”を否応なしに見せつけられるのだ。

■今度は誰が脱ぐ?これから上演・公開される三浦作品

冒頭でも触れたが、三浦演出の舞台が控えている。第126回直木賞候補作の石田衣良の『娼年』が三浦脚本・演出で8月に舞台化されるのだ。出演は松坂桃李、高岡早紀のほか本谷有希子作品常連の佐津川愛美ら。松坂は「限界まで挑戦したい」と意気込んでいるようだ。舞台をより近くに感じさせるよう客席を配置するという。松坂の俳優としての限界ギリギリの演技を間近で堪能できるだろう。

脚本・監督する映画は10月公開の『何者』。直木賞を受賞した朝井リョウのベストセラー小説が原作だ。主人公は佐藤健。就職活動を通して自分は「何者」であるかを問うストーリーだ。有村架純、二階堂ふみ、菅田将暉、岡田将生、山田孝之という主役級の俳優たちが出演する。今までふんだんに“性”を盛り込んでいる三浦大輔だが「エロには興味がない」「性に凌駕されたり、性をモチベーションとして動く人間を描きたい」とコメントしている。『娼年』は15歳以下の鑑賞が制限されている。“R指定”作品のイメージが強い三浦は視聴制限のない『何者』でどのようにして“人間の本能”をあぶりだすのか。「Rアリ」と「Rナシ」。どちらの新作も待ちきれない。

文●ロックスター佐藤史恵

記事制作 : dmenu映画

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