27歳で人生に幕……急逝した伝説のミュージシャンたち

コラム

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(c)2015 Universal Music Operations Limited. (c)Rex Features

7月16日から公開される『AMY エイミー』は、2011年に27歳で亡くなった英ロンドン出身の歌手、エイミー・ワインハウスのドキュメンタリー映画です。 歌手のジャニス・ジョップリンやロックバンド、ニルヴァーナのカート・コバーンなど、異才が亡くなる年齢が27歳に集中していることから、“27クラブ”とも呼ばれているミュージシャンたち。残念ながら“27クラブ”へ仲間入りしてしまったエイミーをはじめ、人気絶頂の最中に27歳で亡くなったミュージシャンたちは、伝説となり映画化されています。

■リハビリ施設の経験も歌にした『AMY エイミー』

エイミー・ワインハウスは、2ndアルバム『バック・トゥ・ブラック』が世界で1200万枚のセールスを記録し、2008年のグラミー賞で5部門を受賞した歌姫。1950~60年代のジャズやソウルとポップスを融合させた音楽性や、ビーハイブと呼ばれる盛り髪やキャッツアイのメイクなど、ファッション面でも個性を放っていました。

歌手として彼女が持つ輝かしい功績を喉から手が出るほど欲しいと思う人は、この世にたくさんいるでしょう。でも、彼女がデビュー前に見せていた表情は、歌うのが好きなかわいらしい普通の女の子そのもの。歌うことによって手に入れた富と名声は、彼女にとって余計なものに過ぎなかったことがわかります。

世界的な評価を得て注目を浴びるものの、無垢過ぎたがゆえになかなかアルコールや薬物の依存を断ち切ることができなかったエイミー。実際に薬物のリハビリ施設に入った経験を元に作られた曲「リハブ」は、皮肉にも世界的に大ヒットとなりました。

私たちへ届けてくれたあの激情の歌声の陰で、太く短く咲いて散っていったエイミーの人生。彼女の素の表情やプライベートな人間関係を知ることにより、映画を見終わったあとは彼女の歌が新しい解釈で聞こえてきます。彼女の歌を知らなかった人も、“音楽しかないの”と生涯を全うした歌手の音楽を深く理解できる作品です。

■カリスマが迎えた死の真相は?

『ローズ』(1979年)
ロック歌手のジャニス・ジョップリンをモデルにした作品。主演を務めたベット・ミドラーが主題歌「ローズ」を歌い、日本でも歌手のJUJUや平井堅などにカバーされました。カリスマ的な存在ながら常に愛情を求める姿は、ハラハラとイライラさせられっぱなし。それでも鳥肌もののライブシーンを見ると、とてつもなく愛すべき存在だったであろうことがわかります。実際のジャニスとは違う最期が描かれていますが、ベット・ミドラーの熱演が見事です。

『COBAIN:モンタージュ・オブ・ヘック~ザ・ホーム・レコーディングス』(2015年)
ロック・バンド、ニルヴァーナのカート・コバーンに迫る公式ドキュメンタリー映画。幼少期にホームビデオで撮影された映像や親族の話、カートが作曲にいそしむ貴重な姿など、プライベートな映像がふんだんに使われています。カートの音楽家として打ち込む姿がアニメーションも交えて映し出されているのも、今作のみどころ。カートの実の娘・フランシスが製作総指揮者を務めるなど親族が協力していることもあり、衝撃の最期について、より真相を導きやすい流れになっています。ちなみに今作の冒頭では、先ほど紹介した楽曲「ローズ」をステージ上で口ずさむカートの姿も見れます。

他にもギタリストとして絶大な影響力を持つジミ・ヘンドリックス、ロックバンド、ローリング・ストーンズの創始者で初期リーダーのブライアン・ジョーンズなど、27クラブのメンバーはまだまだいます。才能があり過ぎたが上に、いち早く天に召されてしまったのか……。残してくれた音楽を聞きながら、「もっと生きてたら……」なんて思いを馳せずにはいられません。

(文/岩木理恵@HEW)

記事制作 : dmenu映画

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