『セトウツミ』池松壮亮&菅田将暉インタビュー

インタビュー

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高2男子だからこその二人

映画『セトウツミ』は7月2日より新宿ピカデリーほか全国公開

ほぼ「会話」だけのコミックを映画化した、しゃべるだけの映画『セトウツミ』。クールな内海と天然な瀬戸を演じたのは、若手実力派の池松壮亮と菅田将暉。1週間の撮影期間で急接近した二人が、映画さながらの面白トークを展開した。

■先輩・後輩を意識するしない

Q:お二人は息がぴったり合っていましたが、これまではどういう関係だったのですか? 先輩と後輩ですか。
菅田将暉(以下、菅田):この現場がほぼほぼ「初めまして」で、お話ししたこともなかったです。

池松壮亮(以下、池松):全然ね。俳優って、先輩と後輩とかあんまりないからなぁ。

菅田:僕は少なからず、ありますね。もちろん、現場やカメラの前では関係ないですけど、リスペクトだったり、好きだという気持ちだったり。でも、その感覚は年下でもいますね。何年このお仕事されていますか?

池松:デビューしたのは11歳。

菅田:芸歴でいうと、やっぱり先輩という意識があります。

池松:育ちがいいね(笑)。

菅田:部活というか、体育会系で育っているとそうなるんですかね(笑)。

Q:では、カメラの前では助け合うでもなく、ライバルでもない?
菅田:関西弁の会話として楽しくて、自然と最後までいられたので、自分が大阪人だから助けなきゃとか、そういうことは一切ないですね。

池松:どっちでもないよね。でも白熱して、バトルっぽくなっているところはあったね。特報映像として使われている、「スタンディングオベーション」とか。

菅田:「スタンディングオベーション」は笑ったなぁ。ライバルとは思わないけど、「笑わんようにせんと」とは思っていました。でも結構吹いちゃって、特報映像観ると笑っちゃっていますからね。カメラに顔を向けないようにしながら(笑)。

■友達ではないけど、親友という関係に憧れる

Q:大事なことは言わずにくだらないことを言い合って、でもわかり合っている。男子の友情っていいなぁと思いました。男性から見て、二人の関係はどう映りましたか?
池松:いや~、こういう友達、欲しかったですね。要は友達ではないけど、親友ではある。僕には、悪ふざけし合うような友達しかいなかったです(笑)。親友ではないけど、友達みたいな……。

菅田:大抵そうですよ。

池松:瀬戸の返し、一個一個、全部が優しい。例えば、内海が家庭の事情をポロッと漏らしたら、「それ以上、聞きたくないわ」って笑いに変えてくれる。その距離感がいい。

菅田:こんな二人、いいですよね。いわゆる友情といっても、誰にでもあてはまる友情のケースじゃない。コンビ、バディ、ペアでもない。二人は何かに向けてしゃべっているわけでもなく、心底会話を楽しもうとする感じでもない。とにかく自然。内海が「利害関係が一致したから一緒にいるだけ」って言っていますけど、その言葉もかわいいですよね。一緒にいなくてもいいけど、いるといい。それがいいんです。

Q:10年後も20年後もやっていてほしいです。
池松:それはないでしょうね。本当に刹那的なもの。

菅田:この時期だからこその二人なんでしょうね。

Q:瀬戸が好きな樫村さんは内海のことが好きなのに、一定の距離を置いているのもクールですてきです。
池松:それはあんまり、深く考えなかったなぁ。樫村さんに対して、「嫌い」とも「興味ない」とも言ってないし、それはこの二人にはあてはまらないのかも。ものすごく仲が良くて、「あいつが好きって言っているからな」って気を使っているわけでもない。漫画には逆パターンのエピソードがあって、瀬戸が内海に「樫村さんと一緒に帰るね」って。でも、内海は何も考えてないんじゃないかな(笑)。

菅田:たまたまじゃないですか(笑)。

池松:ただ、ポーリン(樫村役の中条あやみ)が俺らを見る目がうらやましそうだったんです。俺、あっち側でなくて良かったなぁ。

■いま最も“上手い”役者二人のおしゃれな友情

Q: では最後に今回の作品を通じて、お互いに感じた魅力を教えてください。チラシには「いま最も“上手い”役者二人」って書いてありますが、どうでしたか。
池松:そんなこと、書いてあるんだ。勘弁してほしいなあ。

菅田:また、変なハードルが上がっていますね(苦笑)。

池松:俳優としてはとてもいろいろイメージを持っていますけど、人としてすごく良かったので、何か久しぶりに会うと、ちょっかいを出したくなります。出会いがこの作品というのはでかいですね。これじゃない作品で出会っていたら、また違っていたと思います。

菅田:役者として、お芝居をしている姿や作品を観ての感想はたくさんあります。だけど、僕にとって、池松君は一緒に河原に座っていたイメージ。今もそうです。個人的には池松君との本当にくだらない会話は、大阪のころの素の自分に戻してくれる。そんなふうにいられるのは、数人くらいしかいないんです。でも普段、連絡を取るわけでもないし、連絡先も知らないんですよね(苦笑)。

Q:「あの作品、観たよ」とかメールやLINEしたりしないんですか。
池松:そんなこと、全然言いたいとは思わない。どうでもいい。久しぶりに会って、「うっす。ちょっとカンチョーしていい?」みたいなのがいいんです(笑)。

菅田:カンチョーするやつは、そんなこと聞かないんだよ。言わずにやれって感じですけどね(笑)。

取材・文:高山亜紀 写真:杉映貴子

記事制作 : シネマトゥデイ(外部サイト)