badboy-500

男が自分語りに酔いたい時、必ずといって良いほど挿入される「俺、昔はワルかったんだ」エピソード。聞き手の事実確認が困難だからこそ、話し手は存分にデコレーションを加えることができ、時にとんでもない大活劇になることも。
もちろん、ワルかった話の全てが嘘とは限らないでしょう。中には、実際に数々の悪事を働いた“ホンモノ”もいますが、そういう人たちは往々にして話したがらないものです。ここに挙げる俳優たちも、決して、積極的に語ろうとはしません。おそらく、自分のイメージを壊してしまう恐れがあるからでしょう。そんな有名俳優たちが胸に秘めた、知られざる「バッドボーイ・エピソード」を本稿では紹介していきます。

1:渥美清

『男はつらいよ』シリーズの寅さん役でお馴染みの渥美清。役柄のイメージから、気さくで人懐っこい人柄のように思われがちですが、実際は違います。 プライベートでは非常に寡黙で、仕事仲間とは厭世的なほど関係を遮断する、孤独な男だったというのです。特にギャップ大なのが「目」。渥美と親交が深かった作家・小林信彦によると「あの目で見つめられると、うろたえざるをえない」と語るほど、殺気を孕んだ目をしていたといいます。それもそのはず。渥美は中学生時代からの札付きのワル。学校にはほとんど行かず、毎日、喧嘩に明け暮れていたといいます。「あいつ、ガン飛ばしてるな」と分かったら、ノータイムで殴りかかっていたと言うのだから、かなりの凶暴性。それは、怖い目にもなるというものです。

2:石原裕次郎

晩年のマフィアのボス的雰囲気は、何も『太陽にほえろ!』で、ボスを演じたときに身に付いたものではありません。ティーネイジャーの頃は、友人たちと悪事の限りを尽くす、相当な不良だったという裕次郎。その時くぐった修羅場の数々が、彼をホンモノの漢にしたのだとも推察されます。 特に酷いのが、高校時代のエピソード。何でも、よく進駐軍相手にケンカを吹っ掛けては、集団で一人を囲い込み、路地裏でリンチを加えていたのだとか。後に軍団を結成したのは、自分を中心とした武装組織をつくるためだったのかも?

3:織田裕二

『世界陸上』で発せられる怪気炎を見ていると、単なる気のいいハイテンションなオジサンに見える織田裕二。しかし、ドラマや映画の撮影となると真剣モード全開で、よく監督と衝突することもあるのだとか。
その闘争本能は高校時代に養われたようで、ケンカにおいては「1発のパンチで必ず3発返ってくる」という逸話まで残るほど、素行が悪かったといいます。『踊る大捜査線』で犯罪者を諌める芝居は、この時期に警官とやり合った経験を活かしたのかもしれません。

4:ジョニー・デップ

もう今年で53歳。すっかりナイスミドルになった、ジョニー・デップにもワルかった頃があるといいます。盗み・ドラッグ・破壊行為・ケンカ……。およそ、不良がやるとされる一通りは経験したとのこと。しかし、本人は「ほんもののワルではなかった」と思っていた様子。いや、十分だと思います。

5:ケビン・スペイシー

『セブン』や『アメリカン・ビューティー』で知られる名優、ケビン・スペイシー。いまでは落ち着き払った紳士然とした彼も、幼少期は例に漏れずヤンチャでした。 何でも、姉のツリーハウスに火を付けて焼失させたりしていたといいます。家族としては早く更生して欲しいとの想いから、軍人学校に入学させるも、同級生の頭にタイヤを投げつけ、あえなく退学。その後、俳優としての才能を開花させていなかったら、とんでもないロクデナシになっていたことでしょう。

いかがでしたか? 若き日に、さまざまな愚行に及んでいたここに挙げた俳優たち。もちろん、褒められた行為ではありませんが、非行に走ったのは、ありあまるエネルギーがあったからでしょう。そのパワーを全力で演技にぶつけていったからこそ、彼らは大成していったのかも知れません。

●文 ロックスター小島