上映中の映画の中でもっともカルト的な人気を集めているのは、EXILE TRIBEが送る映画『HiGH&LOW THE MOVIE』! 「EXILEファン向けの作品でしょ?」と侮ってはいけません。超ド級のアクションに、時折「なんでだよ!」とツッコみたくなるのはご愛敬な熱のこもりまくったストーリー、作品全体のテンションをさらに高める魅力的な楽曲たち……。作品の持つ“迫力”が、映画好きの間でも話題になっているんです。強いて例えるならば、“和製『マッドマックス』”、もしくは“ものすごくお金のかかった『狂い咲きサンダーロード』”でしょうか。

『るろうに剣心』にも参加した大内貴仁がアクション監督を担当

7月16日より上映中の『HiGH&LOW THE MOVIE』は、EXILE HIROが総合プロデュースを担当し、EXILEや三代目J Soul Brothers らが所属するLDHと日本テレビが共同で展開する一大プロジェクト『HiGH&LOW』の映画版。5つのチームが拮抗する「SWORD地区」を舞台に、男たちのプライドを懸けた闘いが繰り広げられる――。

本作は一体どれだけ制作費がかけられているんだろう? と思わず気になる豪華セットに、チームごとにテイストの違う凝った衣装も大きな魅力のひとつですが、一番の見どころはド迫力のアクションにあります! アクション監督を務めるのは、映画『るろうに剣心』『カムイ外伝』などのアクションコーディネーターを担当した大内貴仁。そして同監督の率いるスタントチーム・A-TRIBEが参加しています。

劇中のアクションシーンは、「人間ってこんな動きが可能なんだ……」という驚きの連続。とくに空中戦を得意とするRUDE BOYSたちの動きは、回転、長距離ジャンプともはや忍者としか思えません。チームの一員、ピー役を演じるZENが、パルクール(壁や地形を生かして走る・跳ぶ・登ることで進んでいくスポーツ)のパフォーマーだと知って納得! 登場人物ごとに闘い方の個性も感じられて、使用される技も投げ技・絞め技と多彩。ただ殴りあうのではなく“魅せる”アクションを実現させています。

「SWORDの祭りは達磨通せや」

それだけでなく、ユニークなキャラクターや設定、思わず真似したくなる数々の台詞も本作が愛されている由縁です。ドラマ版での描写ですが、鬼邪高校の「『5回留年すれば一流』といわれているため、ハタチを超えた生徒がゴロゴロいる」「100発の拳に耐えれば頭になれる」という設定は、男塾イズムさえ感じさせます。また、荒くれ者の集団が街を襲撃して女をさらっていくのは『北斗の拳』!? いや、バイクでの集団走行シーンなど、元ネタである『マッドマックス』のほうか? 治安は最悪でもバイクをその辺に駐車するとレッカー車に持っていかれてしまう世界観です。

また「SWORDの祭りは達磨通せや」「ムゲンは仲間を見捨てねぇ」などなど思わず真似したくなるセリフがいっぱい。鑑賞後は世の理不尽に直面したとき、「なんなんだよ、琥珀さん!」と叫びたくなること必至です。

お金のかかった『狂い咲きサンダーロード』

どういう世界観だよ!? とツッコミたくなる一方、謎の迫力に満ちたヤンキーバトル映画というと、1980年に公開された石井聰亙(現:石井岳龍)監督の『狂い咲きサンダーロード』が思い出されます。同作品は、「幻の街“サンダーロード”」「エルボー連合」「愛される暴走族」などの声に出したいワードに、「そこまでやるか!?」と言いたくなる乱闘シーンなど、「低予算ながら不思議な気迫がある」としてカルト的な人気を誇る映画。もしかして『HiGH&LOW THE MOVIE』は、ものすごくお金をかけて現代に生まれた『狂い咲きサンダーロード』なのかも……。ほら、『狂い咲き~』も泉谷しげるの曲がたくさんかかって、音楽に力を入れているし!(?)

かっこいい音楽に邦画史に残る迫力アクション、ぶっ飛んだ世界観と、あまりの情報量の多さに、一度見ただけではただただ圧倒されるしかない『HiGH&LOW THE MOVIE』。ヤンキー漫画の世界を実写で完全再現した本作のパワーは、近年の邦画の中でも有数のものではないでしょうか? この“凄み”は、ハマる人はとにかくハマる。10月8日には新作映画『HiGH&LOW THE RED RAIN』が公開されますが、たった1ヶ月待てばいいだけなのに、心の底からこう感じるんです。「楽しみすぎて待てないよ」と……。

(文/原田イチボ@HEW)

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