上昇志向の野心家は、面白がられるか嫌われるか

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映画『ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影<シャドウズ>』は8月26日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国公開

『トランスフォーマー』シリーズのマイケル・ベイが製作した「ミュータント・タートルズ」の実写映画化第二弾の日本語吹き替え版で、お笑い芸人の宮川大輔と藤森慎吾が声優に挑戦。ちょっとマヌケな悪役コンビの声を担当した二人が、アフレコや作品についてユーモラスに語り合った。

関西弁のアフレコが超心配!?

Q:宮川さんはサイのミュータント・ロックステディ、藤森さんはイノシシのビーバップ、アニメ版「ミュータント・タートルズ」でも人気の悪役コンビ役ですが、声優のオファーを受けたときのお気持ちは? 

宮川大輔(以下、宮川):タートルズはホンマに好きやったから、うれしかったんですけど、僕でエエのかなという不安もありましたね。映画やアニメの吹き替えというのは、自分で観ていても「この声、イメージと違う」と思うことってあるし、人気作の場合はファンの方がいるから……。でも、やってみたいという気持ちが強かったです。

藤森慎吾(以下、藤森):僕も小学生のころから観ていた作品なので、本当にうれしかったです。映画を何度も観直して研究してから挑みました。ファンも多い作品なので、なんとか叩かれないようにしたいと思いました(笑)。

Q: 漫画やアニメの実写化作品は、賛否両論で騒がれやすいですしね。

藤森:そのくらい話題になる作品に出させてもらえたということだから、とても光栄なんですけど、僕は大輔さんの声がちょっと気になっていて……。

宮川:何がやねん!

藤森:ロックステディの声を関西弁でやっていらっしゃるじゃないですか。

宮川:そう、僕も気になっていたのが、関西弁でアフレコをしたということなんです。どうなんやろう? って思ったけど、「そのままでいいです」とスタッフさんに言われたので、自信を持っていこうかと思いました。

Q:あの関西弁、すごくハマっていらっしゃいました。

宮川:ホントですか? ありがとうございます。

藤森:確かに、あのロックステディは日本版のオリジナルのキャラクターなのかと思うくらい個性が立っていますよね。僕も「大輔さん、さすが」と思いました。

アクションシーンで悪戦苦闘

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Q:宮川さんは声優初挑戦、藤森さんは経験者。アフレコはいかがでしたか?

宮川:難しかったですねえ。自分で動いているのなら、多少セリフで失敗したと思っても、全体的に判断したらOKとかあるじゃないですか。でも、体を動かさないで声だけなので、これでエエんかなって、監督さんからOKが出ても迷いました。なにしろ、アクションの声が難しいんです。うめき声ひとつにしても、7、8テイクはやりました。「ウォー!」なのか「ウウッ!」なのか、何度も模索しましたね。僕は慎吾の声が入る前にひとりで録ったので、余計に戸惑いました。

藤森:アクションは声のアドリブが多かったんです。息づかいとか、掛け声とか、本当に難しい。でも、僕の場合は、ほぼ一発OKでした(笑)。

宮川:そうやったらホンマにすごいわ(笑)。

藤森:まあ、一発は言い過ぎですけど、大輔さんの半分くらいの時間で録り終わりました(笑)。

宮川:これは事実として、僕の収録は時間がかかっています(笑)。ただ、お昼休憩を挟んだ時間ですけどね。

藤森:僕もお昼を挟みましたよ。

宮川:え?

藤森:中華の豪華なお弁当をいただきまして。

宮川:豪華なお弁当? 僕はサンドイッチやったわ……。

藤森:えーっ?

宮川:……あ、よく考えたらお弁当やった。

藤森:もー、やめてくださいよ! びっくりしたー。

宮川:被害妄想が入っていました。すみません(笑)。

Q:ロックステディたちは、人間に注入すると動物の力が覚醒する“紫の液体”でミュータント化しますが、もしも自分に注入されたら、どんな動物のどんなパワーが目覚めると思いますか?

宮川:なんやろなあ……。僕は猿系かもしれませんね。でっかいチンパンジー。

藤森:似ていますもんね(笑)。

宮川:攻撃としては、木でどついたりとか、ウンコ掘って投げたりとか。あと、人の服を破いたりするでしょうね。もう、リアルな猿です(笑)。慎吾は肉食ですよ、絶対。

藤森:僕は、スマートな肉食のキツネとかですかね。夜にいきなり現れて、相手がひとりのところを狙います。キツネだからちょっと化かしますよね。ウソをついていい人の振りをしたりして。

Q:ということは、ターゲットは女子?

藤森:そうです。で、相手が気を許した隙にバクっと食べちゃう(笑)。

宮川:食べちゃうんかい(笑)。

手応えばっちり! 次の仕事もばっちり?

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Q:本作で特に印象に残っているシーンといえば?

宮川:アクションが本当にすごい。タートルズもすごいけど、やっぱり、ロックステディとビーバップが闘っているところがすごかったです。それを誰よりも早く観させてもらえて、僕はラッキーですよ。笑いもアクションもいっぱいあって、あっという間に観終わってしまった感じです。

藤森:僕はですね、前半に出てきた眼鏡をかけた金髪女性が、やたら美人で気になりました(笑)。あと、僕はアニメを観ていたときからシュレッダー(タートルズの宿敵)のファンなんです。ああいう振り切った悪が好きなんですよね。

Q:藤森さんは収録の前に、「俳優の先輩でもある宮川さんの胸を借りつつ、自分のほうが印象に残りたい」とコメントされていましたが、結果として印象を残せたと実感しています?

藤森:はい。手応えばっちりですね。やっぱり僕だなと。僕だけ次の仕事につながれって思っています。ハハハ!

宮川:それは観てくださった方が決めてくださることなんで、僕はその審査を待ちます。何かをやるときに次の仕事につなげてやろうなんて、僕はまったく思わないです(キッパリ)。

藤森:それだけオリラジは野心が強いんです。僕もあっちゃん(中田敦彦)も上昇志向で野心家です。だから嫌われやすい(苦笑)。

宮川:いや、だから面白いんだよ(笑)。

取材・文:斉藤由紀子 写真:高野広美