“誠実な男性が一番!”を実感させる男コリン・ファース『ブリジット・ジョーンズの日記』

コラム

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文=新田理恵/Avanti Press

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『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』(c) Universal Pictures
10月29日(土)、TOHOシネマズ 日劇ほか全国ロードショー

世界中の映画好き女子が公開を心待ちにしていた『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』。主人公ブリジット(レニー・ゼルウィガー)の親しみやすいキャラクターがうけ、「等身大のブリジットに共感!」と支持されてきた人気シリーズの3作目で、今回もヒットの予感です。……でも待って。 気の置けない女友だちがいて、親身に相談にのってくれるゲイ友がいて、やりがいのある仕事があって、何よりハンサムでハイスペックな紳士、マーク・ダーシーが隣にいるブリジットって、ホントに等身大でしょうか?

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『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』(c) Universal Pictures
10月29日(土)、TOHOシネマズ 日劇ほか全国ロードショー

ブリジット・ジョーンズの世界は、アラサー、アラフォー単身女性にとって現実にはあり得ない、羨ましすぎるファンタジーです。それを決定づけているのが、どんなにブリジットが大暴走しても受け止めてくれるマークの存在であり、演じる英国俳優コリン・ファースの魅力ではないでしょうか。

コリンが日本で注目されたのは、パブリック・スクールを舞台に美男子がわんさか出てくる『アナザー・カントリー』(83)から。当時盛り上がりを見せた英国貴公子ブームを知る40~50代の女性たちにとっては今更すぎて片腹痛い紹介でしょうが、要するに、約30年も前から「英国紳士」の魅力を体現する代表的な俳優として人気をキープしているのです。

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『恋の掟』(89)のコリン・ファース
(c) Orion Pictures Corporation

日本では現在、実在の敏腕編集者に扮した『ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ』も公開中。さらに製作総指揮を務めた『アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場』(12月公開)も控えるなど、そのキャリアは56歳になっても絶好調。若い頃から硬質な色気はありましたが、人気デザイナーのトム・フォードが監督した震えるほどハイセンスな『シングルマン』(10)に主演したあたりから、さらに垢抜けて素敵になりました。そして、50歳を過ぎて初めてアクションシーンに挑んだ『キングスマン』(14)で、“紳士だけど時々ワイルド”という、女子の急所をつく新たな一面を見せつけ、またまたブレイク。年齢を重ねた男性に対して使いがちな「渋くてイイ感じになったよね」ではなく、まだまだ現役で「理想の男性」と崇められているところがコリンの偉大なところです。

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『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』
ワールドプレミア・レッドカーペットでのイケてるコリン・ファース
(c) JAMES GILLHAM/STING MEDIA

前作から10年。最新作では、マークはくっついたはずのブリジットと別れ、別の女性と結婚してしまった「忘れられない元カレ」として登場します。とはいえ、マークもブリジットに未練タラタラ。今回の見どころは、イケメン2人がまたもやブリジットのために争う、女子には夢のような元カレVS新しいカレの図式。いいヤツだけどどこか自己愛の強さが見え隠れする新カレのIT会社社長ジャックに対し(英国映画らしい米国人の比喩なのかも)、マークはただ、どんなブリジットでも受け入れる「誠実さ」を武器に、不器用ながらも大奮闘します。「誠実な男性が一番」。そんな当たり前のことを伝えてくれる優しさが、このシリーズの良さ。マークのキャラクターは、200年前に書かれた人気小説「高慢と偏見」に登場するヒロインのお相手マーク・ダーシーをモデルにしているだけあり、シリーズを通して描かれる理想の男性像や結婚観は、意外とオーソドックスです。

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『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』(c) Universal Pictures
10月29日(土)、TOHOシネマズ 日劇ほか全国ロードショー

誠実で、眉目麗しく、経済力も分別もあって、ここぞというときはワイルドにもなる。時代は移ろい、女性の社会的立場や男らしさの定義が変わっても、古今東西、霊長類ヒト科である以上、女性に嬉しい理想の男性像にさほど違いはないのでしょう。

記事制作 : Avanti Press(外部サイト)