松田龍平、危うい美青年からゆるカワキャラへ…!?“ダメなおじさん”がハマり役!

コラム

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『ぼくのおじさん』(11月3日公開)で“変わり者のおじさん”を演じる松田龍平。チョッキにスラックスという昭和のおじさんのいでたちも妙に自然な、松田龍平の脱力系な魅力に迫ります!

ユキオの夢、理想の”おじさん”誕生!

『ぼくのおじさん』の企画を手がけたのは、映画『探偵はBARにいる』シリーズの脚本・プロデュースを務めた須藤泰司。本作の原作である芥川賞作家・北杜夫の同名小説を小学生の頃に読み、その面白さを忘れられずに「いつか映画化したい!」と思い続けていた夢が実現!『ぼくのおじさん』の劇中の語り手は”おじさん”の甥っ子で小学4年生の「春山雪男」。それになぞらえ、須藤泰司は「春山ユキオ」名義で本作の脚本を手がけています。しかも須藤は、『探偵はBARにいる』シリーズで松田龍平の演技を見て、「彼がもう少し年齢を重ねたら、“おじさん”を演じてもらいたい!」と思っていたとのこと。“おじさん”と松田龍平が、いかに人を惹きつける魅力を持っているかがうかがえます。 原作は昭和40年代をベースに描かれていますが、映画では設定は現代ではあるものの、家族とのやりとりには、ほっこりした昭和テイストが感じられます。

生活能力ゼロの“おじさん”のアウトっぷりが笑える

『ぼくのおじさん』で松田龍平が演じる“おじさん”は、兄夫婦の家に居候し、週に一度だけ大学で哲学の非常勤講師をしている、自称・哲学者。髪はボサボサ、甥っ子の雪男に勉強も教えない、おこづかいもくれない、万年床でマンガばかり読んでいる、猫よりも働かないダメ大人。猫からイワシを奪って自分のおかずにするほどのセコい“おじさん”が、お見合いで出会った美女・エリー(真木よう子)にひと目ぼれし、万年床からエリーのいるハワイへ飛び立つという、まさに平成版『男はつらいよ』。収入がほとんどない“おじさん”がどうやってハワイに行くのか、その作戦も見ものです。社会不適合ではあるけれど、憎めない。松田龍平のかもし出すゆるい空気が、一見アウトな“おじさん”をチャーミングに見せてくれます。そんな“おじさん”とは対極の生き方をしている、公務員である兄を演じるのは宮藤官九郎ですが、『あまちゃん』で縁のあるクドカンと松田龍平が兄弟というのが、なんだか妙にしっくりきます!

『探偵はBARにいる』の高田がおじさん化!?

須藤泰司が松田龍平=「おじさん」と目を付けるきっかけになった『探偵はBARにいる』は、ハードボイルド気取りのキザな探偵(大泉洋)と、何を考えているのかわからない無気力な相棒兼運転手「高田」(松田龍平)という正反対のコンビの物語。
この高田という人物、かなりのぐうたら。乗っている車もサビサビのボロボロ。探偵が根城にしているバーでも、いつも寝てばかり。ここから「ぼくのおじさん」のイメージが湧いたというのは納得です。ぼ~っとして無表情な彼だけど、じつは空手師範代という、ルックスとは裏腹な腕っぷしを持つという一面もあるんです! 探偵のピンチにはギリギリ間に合わなかったりするんですが(笑)、とぼけた顔して強い男って、最高の相棒ですよね!

日本を代表する俳優の一人である松田龍平。デビュー当時の『御法度』や『青い春』での危ういナイーブな魅力から、いつの間にか無頼なルックスも似合うようになり、高田を経ての“おじさん”は、出会うべくして出会ったキャラクターかもしれませんね。

(文/三浦順子@H14)

公式サイト:http://www.bokuno-ojisan.jp/
(C) 1972 北杜夫/新潮社 (C) 2016「ぼくのおじさん」製作 委員会
大ヒット上映中!
配給:東映

記事制作 : H14

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