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大みそかの「第67回NHK紅白歌合戦」の出場歌手が発表されましたが、芸能界に波紋が広がりました。なぜかって、まず39回の歴代最多出場を誇る歌手・和田アキ子が落選。大御所のかわりに若者に人気のアイドルグループやロックバンドがそろいましたが、そもそも紅白に“世代交代”は必要なのか? 芸能界でも議論が巻き起こりました。

小倉智昭は選考基準に「わかんない部分が多い」

大御所たちの枠が減ったぶん……と言うべきか、初出場を決めたのは、市川由紀乃、宇多田ヒカル、大竹しのぶ、欅坂46、PUFFY、桐谷健太、KinKi Kids、THE YELLOW MONKEY、RADWIMPS、RADIO FISHの10組でした。

細川たかしは出場を自ら辞退しましたが、30年連続出場を果たしながらも落選した和田アキ子は強いショックを受けたようです。11月26日放送のラジオ番組「ゴッドアフタヌーン アッコのいいかげんに1000回」で、「毎日泣いていた」と告白しています。

ヒット曲を出せば出場できるというわけでもないらしく、紅白の選考基準について詳しいことは明かされていません。なんにせよ大きく様変わりした出場歌手の面々に違和感を覚える人々は、芸能界にも多い様子。小倉智昭アナウンサーは11月25日放送のフジテレビ系「とくダネ!」で、知名度的には出場歌手46組に納得しながらも、「もっとヒットを出している人は何人もいる」と指摘。「だからヒット曲にあまり偏りたくないってことでしょ? NHKに貢献している人って。でもこの人そんなに貢献してる?って人もいるし、要はわかんない部分が多い」と首をひねりました。

坂上忍は「大みそかくらいジジイにチャンネル権くれ」

坂上忍は同月30日放送の同局系「バイキング」で、「今の時代は高齢化社会。大みそかくらいジジイにチャンネル権くれ」と主張し、モデルの森泉も「いろんな世代で唯一見られる番組。それが見られなくなるのはちょっと悲しい」とコメントしました。

11月25日放送のTBS系「白熱ライブ ビビット」でも、紅白の世代交代が話題になりました。女優の真矢ミキは、「幼い頃から見てきた大物歌手の方とか、歌声を聞いて振り返るというか、『あの頃と私は成長してるんだろうか』って。変わってほしくない部分ってありますよね」と語りました。

さらに爆笑問題の太田光は11月27日放送のラジオ番組「爆笑問題の日曜サンデー」で、日本の音楽業界が抱える問題について持論を展開させました。「日本の芸能、歌謡界はレジェンドみたいな人たちに対するリスペクトがすごく少ない」として、海外では大御所と若手がコラボするなどして世代の違うアーティスト同士でも交流があると指摘。相方の田中裕二も「まさに紅白っていうのは、そういう場所」と同意し、太田は「『若い人はこんなの聞かない』みたいな意見があるけど、アメリカとかは、若い人も古いのを聞くし、古い人も若い人の曲をやる。もう少しそういうのがあったほうが楽しいと思う」と話しました。

紅白に期待されている役割とは?

家族みんなで楽しめる番組、ずっと変わらないことで視聴者にこの1年の自分の変化を感じさせる番組、幅広い世代のアーティストが共演する場……。こう並べていくと、紅白がただの“人気者が出る音楽番組”以上の役割を期待されていることがわかります。ひょっとしたら、大御所よりも今まさに大ヒットを飛ばしているアーティストを出演させたほうが視聴率はとれるのかもしれませんが、それは多くの人々がイメージする“紅白”像に反するものようです。

なお、12月7日には、スペシャルゲストとしてタモリとマツコ・デラックスが登場することも発表されました。他にも紅組司会は有村架純、白組司会は嵐の相葉雅紀。こういった全体のキャスティングから見えてくる、今年の紅白のターゲット層とは……。ひょっとすると将来、「第67回NHK紅白歌合戦」が紅白史における“転換点”として語られるのかもしれません。

(文/原田美紗@HEW)