進歩的な結婚観を持つバリバリの九州男児

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映画『イタズラなKiss THE MOVIE~ハイスクール編~』は11月25日より全国公開

原作者・多田かおるの急死により未完となった後も、日本をはじめ韓国や台湾でドラマ化された1990年代を代表する大ヒットコミック「イタズラなKiss」を初映画化。IQ200でスポーツ万能、超イケメンだが氷のような冷たさが玉にきずの入江直樹と、ドジで勉強は苦手だが、明るく元気な相原琴子のキュートな恋愛模様が描かれる。美沙玲奈と共に映画初主演にして大役に挑んだ劇団EXILEの佐藤寛太が、自分とは正反対のクールな主人公になりきるための努力や、チャレンジの醍醐味を明かした。

進歩的な結婚観を持つイケメン男子

Q:大人気コミックの初映画化、さらには映画初主演のプレッシャーはありましたか?

もちろんありました。とにかく原作は僕でもタイトルを知っているぐらい有名な作品ですし、今まで国内で何度かドラマ化されていて、しかも韓国や台湾でもドラマ化されています。すべて原作を基に作られているので、どうしてもシーンやセリフが同じになってしまうんですよね。絶対に以前の作品と比較されるという怖さもありましたから、僕と琴子役の美沙玲奈さんはものすごいプレッシャーを感じていました。これまで入江直樹を演じられたのはみなさん大人の俳優さんで、今回僕は最年少の19歳でこの大役を任されたので、大きなプレッシャーがあったのは確かです。

Q:完璧でクールな主人公になりきるために努力したことはありますか?

直樹はあまり人と一緒にいないタイプなので、僕も撮影中の約1か月間は現場はもちろんですが、プライベートでもなるべく孤独に過ごして人と話さないようにしていました。普段もあまり積極的に外に出て遊ぶタイプではないんですが、いつも以上に部屋で本を読んだり、映画を観たりする時間をあえて増やしました。ただ、自分は直樹とは違って人にとても興味があるので、現場で共演者の方々とも交わらずにひとりで黙っているのは結構大変でした。その反動で、メイク室ではセット中にメイクさんとおもいきりしゃべっていました(笑)。

Q:直樹は琴子にラブレターで告白されますが、女子から告白された経験はありますか?

確か中学生の時にラブレターをもらったような……。自分がモテたという記憶は全然ないんですが、数少ない経験の中で「え、マジ? ありがとう!」と素直にうれしかった気がします。逆に手紙をもらった自分のほうがどうしていいのか分からなくて緊張してしまいました。その時はまだケータイも持っていなかったので、手紙という古風な手段で、直樹と同じようなリアルな体験をさせていただきました。

Q:知的な女性が好みですか? それともヒロインの琴子のように明るく一途な女性が好きですか?

どちらかというと笑い上戸の女性が好きですね。今回のヒロインの琴子はちょっとドジな女の子なんですが、いつも元気で笑っているんです。僕もやはり彼女のように笑顔がチャーミングな女性に惹かれます。

Q:佐藤さんは福岡県出身の九州男児ですが、女性をリードしたいタイプなのでしょうか?

はい、バリバリ九州男児です! でも、とくに自分が女性をリードしたいというのはまったくないです。同世代の仲間たちと結婚観の話になった時も、僕は手が空いている方が家事をすればいいし、料理も出来る人がすればいいんじゃないかと思うんですが、共感してくれる人の方が少なかったです。「女の子に手料理を作ってもらいたい」という人のほうが多かったですね。うちの母親はごく普通の専業主婦ですが、父親も当然のように家事を手伝っていました。九州女子はしたたかなので、表面的には男性を立てているように見せかけて、じつはうまくコントロールしているのではないでしょうか(笑)。

ルールなしの自由な劇団EXILE

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Q:劇団EXILEに入られたきっかけを教えてください。

EXPGというアーティスト養成スクールがあるんですが、そこに通い始めて1年後に劇団EXILEのオーディションを受けました。僕はとてもラッキーだったんだと思います。劇団EXILEのオーディション自体も毎年定期的に行われるというわけではなく、たまたま僕が特待生としてオーディションを受けてEXPGに入って、それこそオリンピックではないですが、その翌年に運良く劇団EXILEのオーディションを受けることが出来て、無事に合格することが出来たんです。

Q:劇団EXILEの公演と、映画の撮影現場での違いを教えてください。

劇団EXILEの公演は3回経験しているんですが、実際にひとりできちんとした役をいただいたのはまだ1回だけなので何とも言えないんですが、僕が所属するLDHという事務所では、メンバーはみんなお互い知り合い同士なので、いい意味でも、悪い意味でもなれ合いという部分はあると思います。自分としてはそこから飛び出して、新しい場所で演技をすること自体が新鮮で、学ぶことも多かったように思います。

Q:グループにはいろいろと決まりごとがあると思いますが、劇団EXILEにもルールはありますか?

とくにこれといった決まりごとはありません。年齢に関係なく劇団に入った順という上下関係はありますが、僕は年齢にしても、入った順番からしても一番下なので、ポジション的にはとても居心地がいいです。先輩方もみなさんとても優しくしてくれますし、本当に自由という感じです。飲みに行く時は、年齢の近い鈴木伸之さんや町田啓太さんが誘ってくれますし、みんなで一緒に映画を観に行くこともあります。

いつかは憧れのハリウッドへ!

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Q:もともと俳優を志したきっかけは何だったのでしょうか?

中学生の時に『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』という映画を観てとても感動して、その時に初めて「俳優になりたい!」と強く思いました。

Q:最近観た映画でお気に入りの作品を教えてください。

『君の名は。』を2回観たんですが、あれは本当にグッときました。あとは『シン・ゴジラ』も面白かったですし、昨日DVDで観た『イコライザー』も良かったです。『スーサイド・スクワッド』は期待が大きかっただけにちょっとがっかりしました。やはり基本的に男性に圧倒的に人気のあるマーベルコミックスや、DCコミックスが原作の作品は好きですね。

Q:将来はハリウッド進出も視野に入れていますか?

今もよく映画を観るんですが、なぜか10本中7~8本は洋画なので、どこか頭の片隅に“将来はハリウッド”という思いがあるのかもしれません。やはりハリウッドは俳優にとって憧れの舞台ではあります。とくに英会話のレッスンを受けているわけではないのですが、映画のセリフで独特の言い回しを覚えたり、「SUPERNATURAL スーパーナチュラル」というアメリカのドラマを観ながら英語のスラングを覚えたりしています。

Q:演技力を磨くために努力していることは?

もともとサバサバした性格で、これまで周囲の協力もあって本当に自由に生きてこられたと感謝しているんです。だからこれからも自分の感じたことをあるがままに感じて、それを演技に生かしていきたいと思っています。もちろん映画を観たり、ドラマを観たり、本を読んだりして感性を磨く努力はしていくつもりです。まだ若くて人生経験が浅いという部分もありますが、なるべく自分にカセをかけないようにして、フィーリングを大切に俳優という仕事をしていきたいと思っています。

取材・文: 平野敦子 写真:高野広美