進化し続ける“2.5次元”イケメンに注目!「勝手に山﨑賢人映画祭」(前編)

コラム

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映画『一週間フレンズ。』2017年2月18日(土)公開-
(C)2017 葉月抹茶/スクウェアエニックス・映画「一週間フレンズ。」製作委員会

川口春奈とのW主演作『一週間フレンズ。』(2月18日公開)が控える山﨑賢人。ベストセラー少女コミックが原作の同作は、7日間しか記憶がもてず誰とも友だち関係を結べなかった香織(川口)と、どんなことがあっても彼女と友だちでい続けようとする心優しい祐樹(山﨑)との純愛ストーリー。まさに少女漫画原作でこそ描ける、「ドキドキ」「キュンキュン」「うるうる」満載の世界である。

山﨑といえば、2次元の世界を現実にありそうな世界として橋渡ししてくれる、いまの日本映画界になくてはらならない存在。例えば、いまや誰でも知ってる「壁ドン」。もともとは少女漫画特有のものだったが、実際に映画『L♥DK』(2014年)で彼が実に自然且つ魅力的にやってのけ、多くの女性を悩殺。社会現象を引き起こし、流行語大賞にノミネートされるほどになった。

彼の代表作を改めて見てみると、アニメやコミック原作などの独特な世界のなかにいても、リアルに存在できる演技力、さらには観客ならず共演者をもその気にさせてしまう抗えない魅力に目が留まる。この機会にぜひ、世に壁ドンを知らしめた、元祖・壁ドン王子にして、いまや青春コミックの実写化作品において、なくてはならない最右翼となった、山﨑のこれまでの軌跡を振り返ってみたい。

『アナザー Another』……普通の男の子をのびのび演じる

綾辻行人の小説を映画化した学園ホラー『アナザー Another』(2012年)は、『告白』(2010年)で大注目された橋本愛とのW主演作。山﨑はクラスにいるはずのない女の子が見えてしまう、おとなしい転校生役。当時、高校生だった彼がごく普通の中学生に扮している。いじめられているヒロインに気づかず、気にせず、声をかけてしまう天然さが微笑ましい。山﨑といえば、クールなイケメンがハマり役と思われがちだが、ついかまいたくなるような、マイペースなキャラクターも実は得意。意外とオールマイティーなのである。

『L♥DK』……壁ドンは社会現象に

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映画『L♥DK』 監督:川村泰祐 Blu-ray&DVD発売中 販売元:バンダイビジュアル

剛力彩芽とのW主演作『L♥DK』は大人気少女コミックが原作。学校一のイケメンとひょんなことから同居することになった恋に奥手な女の子のストーリー。ドSのツンデレ男子役の山﨑は、前述の通り「壁ドン」を完璧に実演、一躍有名になった。W主演作の多い山﨑だが、ヒロインの魅力を最大限に引き出す能力も秀逸。

ここでは剛力が完全に「恋する女の子」の表情になっており、彼女の元気いっぱいの前向きさが、誰もが応援したくなるような片思い女子のひたむきさに昇華されている。本来、Sっ気が強い剛力も、現場での山﨑の迫力に思わず、Mになってしまったらしい。共演者までも、その気にさせてしまう、愛されテクも山﨑の大きな強みといえるだろう。

『ヒロイン失格』……無防備さに女性陣はメロメロ

『ヒロイン失格』(2015年)では3ショット・インタビューをしたが、主演の桐谷美玲は、その場に坂口健太郎もいたにも関わらず、「利太、かわいい~っ♡」と年下の山﨑に首ったけの様子を隠しもしなかった。 こちらも少女漫画が原作のラブコメディで、山﨑は桐谷演じるヒロイン、はとりが恋い焦がれる初恋の相手、利太を演じた。坂口健太郎演じるライバルが超絶イケメンなのに対し、利太はどこか、おっとりした雰囲気のつかみどころのない男の子。「母性本能をくすぐるよう意識した」という役作りは、桐谷をはじめ多くの女性にヒット。公開5日間で7.6億円を売上げ、興行収入ランキングで第1位を記録。この頃、彼はNHK連続テレビ小説「まれ」(2015年)にも出演。名実ともに認められる存在になっていく。

ただ、イケメンだから起用されてきたのではない。そこに自然と存在し、さらには共演者に愛されることで、相手の感情や表情を引き出し、彼らの演技はもちろん、作品全体の質も向上させてきた。多くの人を魅了する愛らしさはいまでも彼最大の強みではあるが、後編では最近、ますます磨きがかかってきた彼の「演技力」にも焦点を当ててみたい。

(文/髙山亜紀・サンクレイオ翼)

記事制作 : サンクレイオ翼