進化し続ける“2.5次元”イケメンに注目!「勝手に山﨑賢人映画祭」(後編)

コラム

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映画『一週間フレンズ。』2017年2月18日(土)公開-
(C)2017 葉月抹茶/スクウェアエニックス・映画「一週間フレンズ。」製作委員会

アニメやコミック原作など、独特な世界観の作品でも、違和感なく溶け込む不思議な俳優、山﨑賢人。後編では彼の演技力が光る、秀作3本をピックアップ。どんなシチュエーションでも空気のようになじんでしまう才能は実はあの人気アニメの実写化でも有効だった!

『orange-オレンジ-』……名コンビのあの女優と再共演

大人気青春純愛コミックを実写映画化した『orange-オレンジ-』(2015年)。10年後の未来から届いた手紙によって、生まれる恋愛、友情を描いた心温まるヒューマンドラマだ。山﨑はNHK連続テレビ小説「まれ」(2015年)で共演した土屋太鳳と再び共演、まっすぐな女の子、菜穂に少しずつ心を開いていく薄幸な男子高校生、翔を繊細に演じた。「まれ」で国民的カップルを演じた直後とあり、注目されたが、一方でドラマのイメージが払しょくできるか、本人たちにも大きな賭けだったはず。

だが、むしろ「まれ」で半年にわたって、高校の同級生から夫婦に至るまでを演じきったことで培われた自信や絆が、本作の強い友情で結ばれる、菜穂と翔役にいい影響を与えたようだ。山﨑は悲しい運命を背負いながら、菜穂を信じることで、徐々に明るさを取り戻していく翔を好演。土屋との好タッグのおかげで、映っていない場面でも、存在を感じさせるほど、印象的な演技を見せている。

『オオカミ少女と黒王子』……原作の世界観から飛び出したリアル

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映画『オオカミ少女と黒王子』 販売元:ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント-
(C)八田鮎子/集英社 (C)2016 映画「オオカミ少女と黒王子」製作委員会

『オオカミ少女と黒王子』(2016年)は恋愛経験ゼロの女の子、エリカと、彼女が彼氏と偽った、イケメンだけど、とんでもなくドSな恭也との契約の恋がいつしか本物に変わっていくというラブストーリー。まさしく「ザ・少女漫画」の展開だが、実はヒロイン役の二階堂ふみにとっては初めての少女漫画原作ものだった。 演技派で知られる二階堂は自ら衣装を選ぶほどの力の入れよう。監督は多くの若手俳優たちを一回りも二回りも成長させてきた廣木隆一。『余命一か月の花嫁』(2009年)の榮倉奈々や『軽蔑』(2011年)の高良健吾、『きいろいゾウ』(2013年)の向井理、『ストロボ・エッジ』(2015年)の有村架純などがまさに廣木チルドレンで、ことあるごとに「影響を受けた」と公言している。

監督の作品では、たとえ演技であっても、きちんと演者の気持ちが動くことが求められる。原作の画をいかに映像化するかが優先されがちなコミック実写化作品でも、それは変わらない。そんな現場を体験した山﨑もとことんリアルさにこだわり、取材時には「少女漫画原作であっても、人間らしさを出したかった」と話していた。それまでのコミック原作ものとは大きく違う、転機というべき成長がこの作品では見て取れる。

二階堂とは、山﨑にとって初めての映像作品「熱海の捜査官」(2010年)以来、6年ぶりの再共演。その間も山﨑は二階堂の作品を観ては感想を送っていたという。「ふみちゃんはいつもかっこいい」と素直に認めて学ぼうとする柔軟な姿勢も彼の強み。常に革新的な活動をし続ける同世代女優との交流は彼に大きな刺激を与えているようだ。

『映画 妖怪ウォッチ 空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!』……まさかの出演で新境地開拓。

『映画 妖怪ウォッチ 空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!』(2016年)の実写パートへの出演はニュースとなった。人気アニメ作品に実際、「妖怪役」として登場。金髪を逆立て、人気キャラクター、エンマ大王になりきった。側近のぬらりひょんには斎藤工。

日本テレビ系「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!! ダウンタウンの大晦日年越しスペシャル!絶対に笑ってはいけない科学博士24時!」でのハイテンション演技が話題騒然の斎藤が半ば力技でやりきっているのに対し、ここでも山﨑は驚くほど自然体。その落ち着きぶりがなんとも「最強妖怪」らしさを漂わせている。「照れたりせず、なりきることが大切」とよく話している山﨑だが、これはどんな作品にも通じる信条なのだろう。

今年の8月には『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』の公開が控える。『ジョジョ』といえば、原作ファンが熱いことでも有名。果たして、どんな東方仗助が出来上がるのか。

少女コミックでは独壇場の山﨑だが、漫画原作の映像化といえば、『銀魂』(7月14日公開)が控える小栗旬の印象が強い。が、成功すれば、少女コミックのリアルイケメン王子というだけでなく、彼の座をも脅かす存在になるだろう。果たして、舞台人としても知られる小栗に迫る演技を見せられるか。成長し続ける山﨑から今後も目が離せない。

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映画『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』2017年8月公開-
(C)2017 映画「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」製作委員会
(C)LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社

(文/髙山亜紀・サンクレイオ翼)

記事制作 : サンクレイオ翼

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