ブラッド・ピット、“妻”を信じきれない苦しみの行方は?『マリアンヌ』

コラム

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(c)2016 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

ブラッド・ピットが“夫婦愛”を演じるなんて、この頃アンジェリーナ・ジョリーとの離婚をめぐるゴタゴタで話題になってしまっているだけに、ちょっとタイミングが悪いかなー。ま、どんなものか見るだけ見てみましょう……。 しかし、2月10日公開の映画『マリアンヌ』(監督:ロバート・ゼメキス)は、そんなゲスな視線をはねのけるほどの名作でした。ブラッド・ピットはもちろん、マリオン・コティヤールの名演といったら!

アクション、サスペンス、ラブの“全部盛り”

1942年、カサブランカで2人は出会った。イギリスの特殊作戦執行部より緊急任務で派遣されたマックス(ブラッド・ピット)は、フランス軍レジスタンスのマリアンヌ(マリオン・コティヤール)と、占領下にあるカサブランカに滞在するドイツ大使の暗殺計画を遂行したことをきっかけに結婚する。娘も生まれて、ロンドンで幸せな生活をおくる2人だったが、ある日マックスは、マリアンヌに二重スパイの疑いがあると聞かされる。“疑惑”の結果は、72時間以内に判明する。彼に下された指令は、「マリアンヌが二重スパイであれば、自らの手で殺すこと」というものだった――。 前半1時間と後半1時間でまったく違うテイストなのが、本作の面白いところ。マックスとマリアンヌがドイツ大使暗殺計画に挑む前半はスパイアクション、後半はサスペンスかつ愛の物語です。 しかし、こういう“全部盛り”的な作品は、ともするとジャンクな印象になりがちです。それでも上品な雰囲気をただよわせているのは、監督に『フォレスト・ガンプ/一期一会』(1994)のロバート・ゼメキス、製作にグレアム・キング、そして主演にブラッド・ピット、ヒロインにマリオン・コティヤール……とアカデミー賞常連のスタッフ&キャストが集結しているからでしょうか。

「信じたい、けど…」マックスと観客の感情がリンク

しかし、マリアンヌはけっして怖くて不気味な女ではありません。むしろ、とってもチャーミングで、「パートナーとは恋に落ちない」という信条を掲げるマックスが恋に落ちるのも納得です。たとえば、打てば響くような頭の回転の速さ、気まぐれ、タバコを持つ仕草ひとつにも表れるエレガンス……。ミッションで夫婦を演じている最中でも、胸元を見せてマックスを誘ってみたり、ちょっと口論めくと「初めての夫婦ゲンカね」とジョークを飛ばすイタズラっぽさもあります。 そして、ファッションもすごく素敵。ヴィンテージ・テイストのファッションが流行中ですが、1940年代を舞台にした『マリアンヌ』はドンピシャな時代でしょう。大きな花柄のロングワンピース、チェック模様のシックなアウターにベレー帽と、これからの季節のコーディネートにヒントを与えてくれます。マリアンヌのファッション、チャーミングな言動は、モテの参考にもなりそうです……!

ブラピ、ラブシーンでさすがの色気

マリオン・コティヤールにとって、マリアンヌという役で見せた演技は、名刺のひとつにしてもいいくらいではないでしょうか? ブラッド・ピットも朴訥としたマックスを好演していましたが、やはり鑑賞後に印象がより強く残るのは、マリアンヌの方でしょう。濃厚なラブシーンでは、ブラッド・ピットもさすがのセクシーさを見せていましたが……。 離婚騒動のゴタゴタの中で“夫婦映画”がテーマとなると、どうしても世間からゲスな好奇心を向けられます。しかし、『マリアンヌ』がそんな視線をはねのけるような名作に仕上がったのには、マリオン・コティヤールの屈指の演技力があってこそ。ブラピはマリオンに感謝、ですよ!

(文/原田イチボ@HEW)

記事制作 : HEW

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