イケメンで面白いは最強!『ラ・ラ・ランド』主演ライアン・ゴズリングの“パーフェクト・ヒューマン”っぷり

コラム

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文=新田理恵/Avanti Press

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『ラ・ラ・ランド』デイミアン・チャゼル監督とライアン・ゴズリング
撮影=伊藤さゆ

アカデミー賞最多14ノミネートと、いまを話題のミュージカル仕立てのラブロマンス『ラ・ラ・ランド』。主演のライアン・ゴズリングの起用について、「彼は何でもできる素晴らしい役者」とデイミアン・チャゼル監督はいう。

夢と現実のほろ苦さが絶妙に融合した『ラ・ラ・ランド』

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『ラ・ラ・ランド』2月24日TOHOシネマズみゆき座ほか全国公開
(C)2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. Photo credit: EW0001:
Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND. Photo courtesy of Lionsgate.

ロサンゼルスに暮らすピアニストのセブ(ゴズリング)と女優を夢見るミア(エマ・ストーン)。ジャズを存分に演奏できる理想の店を持ちたいと願うセブは、周囲に迎合するのが苦手で仕事に恵まれない。一方のミアも、オーディションは落選続き。映画スタジオのコーヒーショップで働いている。そんな二人が出会い、恋に落ち、励まし合って互いの夢を目指すが、相手を思うがゆえに次第にすれ違っていく。

『ラ・ラ・ランド』は夢のように美しい作品だ。けれど、夢を追う人の想い、夢破れた人の想い、「もしもあの時、違う選択をしていたら……」という後悔や哀愁を織り込んだ物語は、観る者に鼻の奥がツンとするような感情やほろ苦さを抱かせる。「この映画には、ミュージカルならではの楽しさや高揚感と同時に、現実的で正直なストーリーが必要だと思った。叶う夢もあるけれど、叶わない夢もある。そんなところが人々の心に訴えかけたのではないかと思う」とチャゼル監督はいう。そんなふうに上手く「苦み」を効かせることができたのは、俳優の力量によるところも大きい。主演の二人は目線で、歌で、ダンスで、まさに全身で人生の喜怒哀楽を奏でる。特にライアン。見つめるだけで多くを語るその瞳の演技は、この映画の大きな見所だ。

恋愛映画で輝くライアン・ゴズリングのマジック

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『ラ・ラ・ランド』2月24日TOHOシネマズみゆき座ほか全国公開
(C)2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. Photo credit: EW0001:
Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND. Photo courtesy of Lionsgate.

ライアン・ゴズリングは、日本でも人気の高い『ドライヴ』(2011年)で演じたスタントマンのような影のあるはぐれ者や、男気溢れるマッチョな役もはまるが、さかのぼれば“恋愛映画の王道”ともいえる『きみに読む物語』(2004年)でブレイクした人。『ラースと、その彼女』(2007年)ではリアルドールを彼女と思い込んでいる青年を、『ラブ・アゲイン』(2011年)では冴えない中年男に女性を落とす手ほどきをするセクシーなチャラ男を好演するなど、ラブロマンスが大得意だ。飛び抜けてハンサムというわけではないが、恋する相手を見つめる目が忠犬のように優しく誠実で、スクリーンの中でときに王子様のように見えるマジックを持っている。

ちなみに『ラブ・アゲイン』でも、『ラ・ラ・ランド』で共演するエマと恋人同士を演じている。さあ、ベッドインか……というロマンティックな場面で、エマが露わになったライアンの鍛え上げられた肉体美を見て「フォトショ(Photoshop加工)済み!?」と素っ頓狂な声をあげるところがこの映画のハイライト(筆者の個人的意見です)。

そう、ライアンは脱いでもスゴイ。ただし、本人はセクシーさんにカテゴライズされるのは不本意なようで、過去には米people誌の恒例企画「最もセクシーな男」の称号を辞退したと言われている。そんな真面目な一面も、容姿だけじゃなく性格までパーフェクト! とライアンの人気を爆上げしている。

演じてよし、歌ってよし、脱いでよし、
性格よしのパーフェクト・ヒューマン

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キュートな返答で会場を沸かせたライアン・ゴズリング
撮影=伊藤さゆ

チャゼル監督とともに登壇した来日記者会見でも、随所でライアンの人柄の良さが垣間見えた。まだ若く(32歳!)、どちらかというと言葉少ななチャゼル監督の隣で、“盛り上げ役”として立ち回る手堅い仕事ぶりを披露。監督が「ライアンは映画の知識も豊富だし、ミュージカルや音楽に対しても情熱と深い愛情を持っている。つまり『ラ・ラ・ランド』をやるのに必要な素質を全部持っていた」と絶賛すると、「今のは僕が原稿を書いたんだ。もっと情熱的に言って欲しかったな」と上手く被せて会場を盛り上げる一幕も。イケメンで(さりげなく)面白いなんて、最強である。

チャゼル監督の言葉にもあるように、ミュージカルが好きだというライアン。実は歌とダンスのキャリアも長い。子役出身で、かつてブリトニー・スピアーズやジャスティン・ティンバーレイクらと一緒に子ども番組「ミッキーマウス・クラブ」でパフォーマンスしていたというキャリアの持ち主。俳優として活躍するようになってからも、『きみに読む物語』では夜中に道路の真ん中でダンス、『ブルーバレンタイン』ではウクレレ片手に歌声を披露、『ラブ・アゲイン』では『ダーティ・ダンシング』(1987年)の一コマを真似てエマをリフトしてムラムラさせる……と、ちょくちょくその才能を小出しにしてきた。そして、『ラ・ラ・ランド』で待望のミュージカル映画出演! ちなみに、劇中でセブが弾くピアノは手元のクローズアップも含めて本人の生演奏。3カ月の猛特訓の成果だそうだが、常人には3カ月ではとてもムリ。パーフェクト・ヒューマンって本当に存在するんですね。

不安な時代だからこそ求められる「夢の共有」

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ヒット祈願の酒樽を開くチャゼル監督とライアン
撮影=伊藤さゆ

俳優の力、物語、映像、音楽、すべてで夢見心地にさせてくれる『ラ・ラ・ランド』。米国では、普段ミュージカルに関心がないという人も大勢映画館に足を運んだ。「映画はスマホで観るものじゃない。監督と、映画館で大勢の人たちと一緒に観て、同じ体験をシェアできる映画を作りたいと話していたんだ。それを実現できたことに満足している」と語ったライアン。不安が渦巻く今この時代だからこそ、さまざまな背景を抱えた人が一緒に夢の時間を共有できる作品が支持されているのだろう。

記事制作 : Avanti Press(外部サイト)

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