ゲイ告白した声優・三ツ矢雄二、“恋人募集”フリへの対応に称賛の声

コラム

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(C)すしぱく / ぱくたそ

アニメ「タッチ」の上杉達也役などで知られる大物声優・三ツ矢雄二が、ゲイであることをテレビ初告白しました。バラエティの“オネエ”イジリに迎合しすぎることなく、悩める同性愛者たちにメディアを通じてエールを送った三ツ矢に対して、視聴者から称賛の声が寄せられています。

会社員の兄のため明言避けていた

オネエ的な言動でバラエティでも人気を集めていた三ツ矢ですが、自身のセクシャリティについては「グレーゾーン」とにごしていました。しかし、1月12日深夜放送のテレビ東京系「じっくり聞いタロウ~スター近況(秘)報告~」で、「ゲイかストレートかと言われたらゲイ」と明言。 三ツ矢は、テレビ初告白に至った理由を「会社勤めをしている兄が定年退職するまでは、ちょっとあいまいにしていこうと。兄が会社で何か言われたら迷惑がかかると思ったんですけど、兄が定年退職したので」などと説明しました。 この告白が反響を呼び、同月18日放送のフジテレビ系「バイキング」にも生出演。同番組で三ツ矢は、海外で上演されたゲイがテーマの舞台を、自身がプロデューサーとなって日本で上演したいという今後の夢を明かしました。「いろんな環境で(ゲイだと)告白できない人は、たくさんいると思いますが、自分のことを変だと思わず、状況に即して、自分の人生をつかんでいってもらいたい」とゲイの人々にエールを送りました。 また、「ゲイの友達がすごく少ないから、カミングアウトしたことで、お友達が増えるといいな」「プロデュースする中で友達が増えたり、仲間が増えたりして、ゲイ社会に貢献できたらいいな」とも話し、終始前向きでした。

“バラエティのノリ”と“伝えるべきこと”のバランス

誰もが声を聞いたことのある大物声優が62歳にしてゲイを公表し、さらにメディアを通じて悩めるゲイたちにメッセージを発信したというのは、多くの人々を驚かせたようです。Twitter上では、「三ツ矢さんかっこいい」という声が相次ぎました。 三ツ矢の「バイキング」出演で称賛された点は、MCの俳優・坂上忍に「恋人募集していいですから」とカメラに向かって何かアピールしないかうながされたときに、「恋人は募集しています」としつつ、「友達もたくさんほしいと思っていますし、そういう活動をなさっている団体ともコンタクトとりたいと思っていますので、事務所はアルターエゴといいますので、連絡いただければ対処したいと思います」とも呼びかけたことでした。 セクシャルマイノリティの人々がテレビ出演することは、現代日本ではまったく珍しくありません。しかし、メディアによく登場するといっても、ゲイの人々はいわゆるオネエ的な振る舞いばかりが求められており、逆に「ゲイは下ネタが好きなヨゴレキャラなんだ」というような偏見を助長しないかと問題視されてもいます。 そんな中で、三ツ矢が「恋人募集」のフリを受けても、けっしてギャグの流れにすることなく、真摯な呼びかけをおこなったことが評価されたようです。とはいっても三ツ矢は、「芸能人だったら、タイプは加瀬亮さん。乳酸菌飲料を飲んでいる姿がいいなと思った」という発言では笑いを誘っており、“バラエティのノリ”と“伝えるべきこと”のバランスの巧みさも注目すべきところでしょう。

本人もゲイ社会のための活動を行うことに意欲を示しており、今後三ツ矢は、日本のセクシャルマイノリティたちを引っ張っていく存在となっていきそうです。また、62歳の人が新たに何か大きなことを始めようとしているのは、セクシャリティ関係なく人々に勇気を与える話ではないでしょうか? 三ツ矢のこれからに注目です。

(文/原田美紗@HEW)

記事制作 : HEW