あなたの心にも潜む!?“腐女子魂”に火をつけるキケンな2人組『ナイスガイズ!』

コラム

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文=ガンガーラ田津美/Avanti Press

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『ナイスガイズ!』2月18日新宿バルト9ほか全国ロードショー
(C)2016 NICE GUYS, LLC

身も心もいい具合に脂が乗ってきた男同士のバディムービー

男同士で絡んでこそナンボ、という男優がいる。絡むと言っても変な意味じゃなくて、ロマンスやラブコメで女優と共演するより、男同士でワサワサやってるほうが俄然、生き生きして見える男優っているじゃないですか。アレのことです、アレ。それも、若い頃は、一通りロマンスやラブコメもこなしてきたものの、はや中年。身も心もいい具合に脂が乗って、「まあ、オネエちゃんといるのもいいんだけど、野郎とたむろって軽口叩くのが最高だよね」みたいな不良中年の匂いがしてきそうな男どもが絡んでるのって、見てて、絵面的にめちゃくちゃ美味しくないですか。

例を挙げれば、『エクスペンダブルズ』のミッキー“すけこまし”ロークとスタローンの戦友コンビ。『ワイルド・スピード』のヴィン兄貴と弟分ポール・ウォーカー、『まほろ駅前狂騒曲』の瑛太と松田龍平くんのバツイチコンビとか~。いやもう、二人の男の間にゴーインに割って入りたくなるような、このまま静かに覗き続けていたいような、どうにも堪らん絵面ですよ。そう、男×男が絡むバディムービーとは、どんな女の心にも潜む腐女子要素に火をつけてしまう危険な火種と言えましょう。そういう意味では、『ナイスガイズ!』もなかなか火気厳禁。

男と男、拳で壁ドン、穴開けちゃう勢い

何をやってもダメな私立探偵を演じるのがライアン・ゴズリング、一発殴って解決の示談屋がラッセル・クロウ。この二人が、消えた女性を追うためになりゆきでコンビを組む。ライアンのほうは詐欺みたいな人探しで小金を稼いでるし、ラッセルのほうはやたらと殴る。そもそも二人の出会いからして、ライアンの腕をラッセルがへし折るという荒っぽいスタート。いやあ、男と男ですからね。これぐらいハードな出会い上等ですよ。拳で壁ドンしてそのまま穴開けちゃう勢いで!

そんな、全然“ナイス”でない“ガイズ”が、70年代のロスを舞台に、陰謀に巻き込まれてヨレヨレのヘロヘロになりながらも、軽口を叩きつつ巨悪にアプローチしていく本作。その過程で、示談屋ラッセルと探偵ライアンの生き様が明らかになり、捨てるに捨てられない心の底のナイスガイな一面が浮かび上がってくる……わけです。そして、事件を追ううちに、男二人の絆も深まっていく。

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『ナイスガイズ!』2月18日新宿バルト9ほか全国ロードショー
(C)2016 NICE GUYS, LLC

アフォガードみたいな温度差攻撃に口元がゆるみっぱなし!?

酒にも女にもケンカにも弱いライアンを、「しょうがねぇーなー、もう。こいつ」って感じのフトコロで受け入れるぶっといラッセル。投げ飛ばされた地べたから、自虐的な負け犬目線でラッセルを見上げるライアン。もうこりゃ、腐女子の妄想がはかどり過ぎて困っちゃうのは間違いありません!

思えば『L.A.コンフィデンシャル』でも、血が沸騰しっぱなしの狂犬デカを演じたラッセルに対し、常時クールな受け役ガイ・ピアースとの絡みが、バニラアイスにあっつ~いエスプレッソを注ぐアフォガードみたいで、その男の温度差攻撃に口元がゆるみっぱなしだったわけですが、今回のラッセルとライアンはそこまでの温度差はないキャラ設定。とは言え、キャラにハードとソフトの差はあるから、いわばナッツとマシュマロ。となると、二人の絡みは某有名アイスクリームチェーンの“ロッキーロード”みたいな味で楽しめちゃうんですよ。いや~ん、マシュマロ男とナッツ男がミックスされたロッキーロードなバディムービーいただきま~す。

記事制作 : Avanti Press(外部サイト)