水谷豊の告白“その時のベストを考えながら”『相棒』の右京さんを演じ続けて

コラム

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文=鈴木元/Avanti Press

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『相棒-劇場版IV-首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断』2月11日から丸の内TOEIほか全国ロードショー
(C)2017「相棒-劇場版IV-」パートナーズ

「新しい世界に向かっていきたいという思いは強い」

水谷豊といえば、いまや「相棒」の警視庁特命係・杉下右京が代名詞。2000年6月のスペシャルドラマから間もなく17年。現在はドラマのシーズン15が放送中で、2月11日からは約3年ぶりとなる『相棒-劇場版Ⅳ-首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断』が公開される。

「全員がそうだと思うんですけれど、今、何がベストかを考えながらずっとやってきたので、難しいと感じることはないんですね。ただ、新しい世界に向かっていきたいという思いは強いので、何を残して何を捨てればいいのかということは常にやっています」

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『相棒-劇場版IV-首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断』2月11日から丸の内TOEIほか全国ロードショー
(C)2017「相棒-劇場版IV-」パートナーズ

同じ役を長く続ける難しさと楽しさについて、こう説明する水谷。多彩なレギュラー陣と手練れのスタッフが築き上げてきた信頼関係は揺るぎない。それでも、映画化に関しては特別な感慨がある。

「テレビシリーズから映画ができることはそうそうあることではないので、皆の夢といいますか、1本目の映画ができた時は皆で大喜びしたのを覚えています。それがまさかのⅣですからね。しかも、各“相棒”で映画ができているわけですから、ソリの時に映画ができなかったらどうしようという思いもありましたので(笑)、いやあ、やっぱりうれしかったですね」

ソリとはもちろん、15年10月からのシーズン14で法務省から“出向”してきた冠城亘こと反町隆史のこと。右京の下で1年余りの実戦を積み、シーズン15から晴れて(!?)警察官になっての映画に「それなりの覚悟と責任を持って」臨んだという。

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『相棒-劇場版IV-首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断』2月11日から丸の内TOEIほか全国ロードショー
(C)2017「相棒-劇場版IV-」パートナーズ

今作では、過去に政治決着の“被害者”となった少女を誘拐した国際犯罪組織を追う。組織は、日本政府に身代金9億円を要求。右京の持ち前の推理力と洞察力、冠城も独自の視点から事件の真相に迫り、犯行グループの標的が、50万人が見るとされる国際スポーツ大会の凱旋パレードと突き止める。

「日本に北九州市がなければこの映画はできなかった」

そのクライマックスの撮影は、福岡・北九州市の全面協力により目抜き通りを半日封鎖するシリーズ史上最大規模のロケが行われた。天候不良で2回仕切り直しをしたにもかかわらず、当日集まったエキストラは実に3000人。国民的作品といわれる証左でもあるが、水谷は「日本に北九州市がなければ、この映画はできなかったというくらいのことが行われた。感動しましたね。ただ、見ている方はついつい我々を見るんです。こっちを見ないでねってお願いしながらやっていました(笑)」と明かす。

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『相棒-劇場版IV-首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断』2月11日から丸の内TOEIほか全国ロードショー
(C)2017「相棒-劇場版IV-」パートナーズ

映画版という大きな節目を越え、2人のコンビネーションがさらに熟成していくだろうという期待が膨らむ。水谷は、「何かしらの影響は当然あると思うし、それは自然に次のものに表れるでしょう」、反町も「一つ一つの積み重ねで、結果としていい相棒だなって言われることを目指していきたい」と意欲を見せる。

加えて水谷は、6月17日公開の『TAP-THE LAST SHOW』で監督に初挑戦。「カメラの向こうから見ると、スタッフの素晴らしさと俳優の大変さも分かるんですよ。自分が(演技を)やっているから分からないけれど、1日中ずーっと役のことを思い続けるエネルギーってすごいと改めて思いましたね」と新たな境地を見いだした。

筆者は、「傷だらけの天使」の乾亨の「アニキ~」をまね、「熱中時代」の北野広大に涙した世代だが、今後いかなる化学反応が生まれるのか、「相棒」シリーズへの期待も尽きない。

記事制作 : Avanti Press(外部サイト)

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