「スレイブメン」メイン

(c) 2016「スレイブメン」製作委員会D

日本が誇る鬼才・井口昇の監督最新作『スレイブメン』が、3月10日より公開されます。同作は、“恋愛”と“タイムリープ”を主軸にした異色のヒーロー映画。恋愛&タイムリープといえば、言わずもがな……2016年の日本映画界を一色に染めた純愛ファンタジー『君の名は。』のヒーロー版なの!? 主演の中村優一を始め、特撮ヒーローのファン心をくすぐるキャスティングも秀逸な本作の魅力に迫ります!

生まれるべくして生まれた、ネガティブヒーロー

井口昇監督と言えば、独特な世界観と繊細な心理描写に定評があります。特に、一筋縄ではいかないヒーロー像を生み出すことにかけては、天才的! 例えば、失った片腕にマシンガンを装着した女子高生が弟の復讐に挑む『片腕マシンガール』(2007年)は、低予算ながら国内外でカルトな人気を博し、一躍話題に。『ロボゲイシャ』(2009年)は、謎の組織によって殺人兵器へと育てられてしまう芸者の少女、『ライヴ』(2014年)は監禁された母親を救うため、小説に隠されたヒントを解きながらデスレースに参加するフリーターといったように、不条理で狂気的な状況に追い込まれる主人公の設定はピカイチなのです! そんな、井口監督は、映画監督として海外からも高い注目を集める一方、松尾スズキ主宰の劇団「大人計画」に所属。このプロフィールだけでもなかなかのアブノーマル感ではないでしょうか!? さらに、ワークショップ「ワクワク映画塾」も主催し、『変態団』との二本立てでレイトショー公開された自主制作の『自傷戦士ダメージャー』(2015年)は、痛めつけられて強くなる、“マゾヒーロー”(笑)が主人公。そんなネガティブヒーローの血脈があって、本作の新ヒーロー・スレイブマンが誕生したのです。

仮面ライダー出身のイケメン俳優がこれでもかと集結!

『スレイブメン』の主人公・しまだやすゆきを演じるのは、「仮面ライダー響鬼」で“鬼”に変身する桐矢京介を演じ、「仮面ライダー電王」で“仮面ライダーゼロノス”に変身する桜井侑斗を演じた、中村優一。甘いマスクの中村がゼロノスに変身し、「最初に言っておく。俺はかーなーり強い!」という強気な名乗りにしびれたファンも多いはず!  中村のほかにも、「仮面ライダーオーズ」で仮面ライダーバースを演じた岩永洋昭、「仮面ライダー龍騎」で仮面ライダーゾルダを演じ、現在は歌謡コーラスグループ「純烈」(ヒーロー出身メンバー多数)のメンバーとしても活躍中の小田井涼平など、『スレイブメン』には仮面ライダー出身俳優たちが出演するなど、往年のライダーファンには感涙もの! そうでない方も、アラフォーイケメンたちの渋い演技に注目です!

世界平和なんて知るか。こんなとんでもないヒーロー、前代未聞!

何をやってもうまくいかず、周囲にバカにされ続けてきた気弱な映画青年・しまだやすゆき(中村優一)は、ある日、メイド姿でティッシュ配りをする美少女・彩乃(奥田佳弥子)に一目ぼれ。「自分の映画に出てもらいたい」そう願うようになったしまだは、謎の抗争に巻き込まれて命を落としかけ――。しまだが「スレイブメン」となって得た能力は、スキャンした相手を消し、自分の運命も変えるというもの。タイムリープによって変化していく現実世界の中で、奇跡は起こせるのでしょうか?

絶対に夢オチなんかに終わらせない! 1人の少女の運命を変えようと奔走するスレイブメンの純愛は、『君の名は。』を超えるかも……? 先読み不能なストーリーにどハマりしそうな『スレイブメン』。唯一無二のロマンティックなダークヒーローの誕生を見届けましょう!

(文/三浦順子@H14)