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ファンタジー、サバイバル、日常系まで!意外と傑作揃いな“南極”映画

コラム

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いまや春映画の定番となった「映画ドラえもん」シリーズ。恐竜時代や宇宙空間、さらに魔界とさまざまな場所で冒険を繰り広げてきたドラえもんとのび太たちですが、3月4日公開された『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』では、タイトル通りに南極が舞台となっています。

しかも映画では10万年前の南極にタイムスリップ、さらに氷の下に閉ざされていた都市遺跡を見つけ、そこで地球凍結の危機をめぐる冒険を繰り広げます。

日本に暮らしていると南極はとんでもなく縁遠い場所ですが、これが映画へ目を向けてみるとメガヒット作からミニシアター系ロングラン作まで、意外にもこの大陸を舞台にした作品が豊富なのです。

『南極物語』:3年間の極寒ロケを敢行

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『南極物語』 発売元:フジテレビジョン 販売元:ポニーキャニオン
価格:DVD¥4,800(本体)+税、Blu-ray¥3,800(本体)+税-(C)フジテレビ/学研/蔵原プロ

メガヒットした南極映画といえば、高倉健主演の『南極物語』(1983年)でしょう。昭和33年、諸事情で南極に置き去りにされたタロ、ジロをはじめ15匹の犬を待ち受ける運命を活写した実話ベースの超大作です。

寒さや飢え、シャチやアザラシの襲撃に立ち向かっていく犬たちのサバイバルもさることながら、彼らと家族のような絆で結ばれながらも無人の基地に残していかなければいけなかった越冬隊員の苦悩を見つめたドラマ、約3年を費やした北極・南極ロケで捉えられた荘厳な風景の数々は見応え満点です。

ちなみに本作は、2006年にハリウッドでリメイクされています。邦題は同じく『南極物語』ですが、ストーリーや結末が若干違い、ロケもカナダなどで行われているため、日本版とは異なる“南極”が映し出されています。

『南極料理人』:和洋中、南極でごちそうがいっぱい!?

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『南極料理人』発売元・販売元:バンダイビジュアル 
価格:DVD¥3,800(本体)+税、Blu-ray¥3,800(本体)+税-(C)「南極料理人」製作委員会

同じ南極が舞台の日本映画でも、ガラリとテイストが変わるのが『南極料理人』(2009年)。南極の中でも豪雪地帯にあるドームふじ基地の観測隊員の日常を、食という観点から描いています。

観測隊員の調理担当・西村淳役は、NHK大河ドラマ「真田丸」(1981年)の堺雅人。同作では冷静沈着な真田幸村を熱演していますが、こちらでは隊員の心とお腹を満たす料理を作ろうと試行錯誤する温かな姿を見せてくれます。

食材は缶詰、もしくは冷凍か乾燥されたものという制限にも関わらず作られていく、エビフライ、ステーキ、中華、フレンチ、手打ちラーメンといった多種多彩な料理にも目を奪われてしまいます。原作者でもある西村氏本人の出身地・北海道網走を南極に見立ててロケを敢行しているのもユニークですね。

『南極日誌』:破滅が待っている南極到達不能点とは?

どこの国でも南極は過酷な場所だと考えられているのが判るのが『南極日誌』(2005年)。『スノーピアサー』(2013年)のポン・ジュノ監督が脚本、『弁護人』(2016年)のソン・ガンホと『親切なクムジャさん』(2005年)のユ・ジテが共演と、韓国映画界の実力派が結集したサスペンスです。

誰も辿りついたことのない南極到達不能点を目指す韓国探検隊が、凄まじいブリザード、ベースキャンプとの交信切断、雪で視界ゼロとなってしまうホワイトアウト現象などに見舞われて、破滅に向かっていく姿を描きます。

映画はニュージーランドでロケをしていますが、極地のなかの極地ともいうべき南極の恐ろしさを見事に表現している点でも出色の一本です。

『遊星からの物体X』:基地の外は出たら凍死! 中には恐怖の生命体!

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『遊星からの物体X』発売元:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント-
(C)1982 Universal Studios. All Rights Reserved.

南極がホラーの舞台にもなることを証明したのが、『遊星からの物体X』(1982年)です。1951年、1982年、2011年と三度映画化された侵略SFの金字塔で、こちらは『ニューヨーク1997』(1981年)の鬼才ジョン・カーペンターによる第二作目です。

謎の全滅を遂げたノルウェー基地から逃げ出した犬を保護したアメリカ南極観測隊員たちが、それを機に憑依した生物への同化と擬態をしながら増殖していく地球外生命体と闘うことになります。

当時最先端の特殊メイクで創造された地球外生命体のおぞましい変体描写はもちろん、基地から出れば凍死という極限状況下が生み出す抜群のスリルも魅力です。ちなみに、ロケはカナダとアラスカで行われています。

『皇帝ペンギン』:マイナス40℃の世界での子育て

こうした過酷な南極で生きている動物たちを紹介したドキュメンタリーが、『皇帝ペンギン』(2005年)です。

どこまでも氷丘と氷山が続き、気温はマイナス40℃へと下がり、時速250kmのブリザードが吹きすさぶというなかで、求愛し、伴侶を見つけ、子供を生み育てていく皇帝ペンギンのたくましい姿には圧倒されてしまいます。

また、一年間にわたって彼らに密着して撮影したスタッフのガッツにも敬服してしまうはずです。

『ハッピー フィート』:『マッドマックス』の監督がアニメで描く南極

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『ハッピー フィート』 ブルーレイ ¥2,381+税/DVD ¥1,429 +税
ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント

同じ皇帝ペンギンを題材にしたアニメが『ハッピー フィート』(2006年)。歌で運命の相手に想いを伝えるため、歌うことがなによりも大事である皇帝ペンギンの社会で、極度の音痴なのにタップダンスが得意であることから肩身の狭い想いを抱いて生きるマンブルが、さまざまな冒険を経てそれを個性に変えていく姿をノリノリの楽曲とダンス・シーンたっぷりに描いたミュージカルです。

メガホンを取ったのは『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のジョージ・ミラーで、BBC製作のドキュメンタリーに映し出された南極の雄大な自然に強く惹かれて着想を得たとのことです。

その美しくファンタスティックでもある南極のビジュアルは、暴力が支配する荒野を舞台にした『マッドマックス』の監督の手によるものとは思えません。

極限ともいうべき大自然に囲まれているからこそ、人間が簡単には行くことのできない場所である南極。それゆえに映画の舞台にすることで、とびっきりのスリルや感動が生み出されるのかもしれません。そんな南極の神秘を映画で体感してみましょう。

(文/星メテオ・サンクレイオ翼)

記事制作 : サンクレイオ翼

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