原作ファンの“懸念”の壁は越えられたのか!? 映画『アサシンクリード』

コラム

  • twitter
  • facebook
  • はてなブログ
  • google+
  • LINEで送る

asashin500

(C)2016 Twentieth Century Fox and Ubisoft Motion Pictures. All Rights Reserved.

アニメやゲームの実写映画化というのは、公開の度に賛否両論が巻き起こるジャンル。3月3日に公開される映画『アサシンクリード』は、大人気ゲームが原作なだけにファンが期待するハードルも一層上がってしまいそうです。

原作とは異なる新たな要素は地雷?

少しでもゲームに興味がある人ならば、原作ゲーム「アサシンクリード」の名前を聞いたことはあるでしょう。こちらは、主人公がアサシン(暗殺者)である先祖の記憶を特殊な装置を使って追体験し、歴史に隠された真実に挑むミステリー・アクションゲーム。世界中で高い人気を誇るシリーズで、2006年にはロサンゼルスで開催されたE3(Electronic Entertainment Expo)で「ベストアクションアドベンチャー賞」を受賞しています。

一方、映画『アサシンクリード』は、原作のゲームのストーリーとは異なる新たな物語が新たな登場人物によって描かれます。……この原作と異なる要素というのはファンにとっては“地雷”――つまり嫌悪感を示されがち。実写映画のたびに「原作の良さを損なうのではないか」と懸念されるポイントです。果たして『アサクリ』はその壁を乗り越えられるのでしょうか。

原作ではなじみ深い、先祖の記憶を追体験させる装置“アニムス”も映画版は大きく改変されました。ゲームでは椅子型やベッド型だったのに対し、映画では巨大なロボットアームに。追体験はホログラムで映像化されるといったものに変わりました。しかし、この改変の結果、追体験がよりダイナミックなシーンへと進化したのです。この変更は成功といえるでしょう。

また、新キャラクターを演じる主演マイケル・ファスベンダーは映画『スティーブ・ジョブズ』でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた実力派です。彼のアサシン姿は「ゲームのまんまだ」「再現度高すぎ」とネット上でもなかなかの高評価。彼は作中で現代と過去、2人の人間を演じています。現代の主人公カラム・リンチのときには謎の陰謀に巻き込まれながらも先祖の記憶と向き合い成長していく過程の演技が見事です。一方、カラムの先祖であるアギラール役では、口数は少ないものの伝説のアサシンに相応しい風格と機敏なアクションで魅せてくれます。

視覚効果に頼らず、スタントにこだわり

監督であるジャスティン・カーゼルは、アクションのリアリティの追求のため視覚効果に頼らず、スタントで演じることにこだわりました。原作ゲームには、「イーグルダイブ(両腕を広げ高所から飛び降りる)」というファンにはなじみ深い技があり、これが映画でも大きな見どころとなっています。

イーグルダイブを実写で再現するために、映画では高度38メートルから命綱なしで飛び降りるというスタントが行われました。38メートルから飛び降りた場合、およそ時速98キロのスピードの中で着地することになり、その迫力には息が詰まります。実際にスクリーンで見るこれらのアクションはどれもリアルそのもので、観ていて手に汗握る素晴らしい映像に仕上がっています。

実写『アサクリ』、映画オリジナル要素も原作ファンにとっても楽しめるものとなっているのではないでしょうか。また、新しいストーリーということで、原作に触れたことのない人でも、もちろん楽しむことができます。現代と過去を巡る壮大な物語と爽快なアクションは一見の価値アリです!!

(文/上野澪@HEW)

記事制作 : HEW

関連映画