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神木隆之介、新たな代表作の予感!? 『3月のライオン』主人公との共通点は…

コラム

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大ヒットコミック原作の映画『3月のライオン』の前編が、3月18日より公開されます(後編は4月22日より公開)。将棋の世界を舞台に、闘い、葛藤、愛、友情などさまざまな要素が描かれた物語で、主演を務めるのは、これまでも数々の漫画実写化に関わってきた神木隆之介。2次元の世界を忠実に再現することから“2.5次元俳優”の呼び声が高い神木ですが、今作はそんな彼の新たな代表作となりそうです。

元天才子役が演じる、若き天才棋士

今回神木が演じた主人公・桐山零は、若き天才棋士という役どころ。幼い頃に家族を亡くした零は、父の友人である幸田に引き取られて将棋の世界へ進むことになり、才能と努力によって史上5人目となる中学生でのプロデビューを果たします。その“幼い頃から一流の世界に身を置く”という部分は、かつて天才子役として一世を風靡した神木と重なるような。そんな神木が、零の細かな心の動きを、見事に表情や目線で表現しています。零の葛藤は、神木だからこそ演じられたのかもしれません。

演技だけでなく、神木はビジュアル面でも零を忠実に再現しており、原作ファンからも大好評です。恐るべきは、神木がまだまだ制服姿もいけるということ。現在23歳の彼ですが、17歳役もまったく違和感なし! 果たして神木隆之介という俳優は、何歳まで制服衣装が似合うのか……少なくとも、あと2年くらいは大丈夫そう……。

有村架純が“不倫”を演じる

零の血の繋がらない姉、幸田香子を演じるのは有村架純です。清純派イメージの有村ですが、そのつもりで見に行ったファンは驚くかも? 香子は、愛憎半ばの感情を抱く零に対してきつく当たったり、伊藤英明演じる後藤と不倫していたりと、かなり激しい内面を持った女性なんです。

そんな攻めたキャスティングにも関わらず、有村は見事に香子を演じきりました。零に対してきつく当たる場面では、腹が立つほど嫌な女になりきっており、“脱・清純派”を感じさせます。しかし、香子はただの性悪女じゃないというのが、演じる上で難しいところだったんじゃないでしょうか。零に対してトゲのある言葉ばかり吐く香子ですが、その後は寂しげな表情を浮かべます。香子を単なるヒールではなく、奥行きのある人物として表現した有村の演技力は称賛されるべきでしょう。

盤上を舞台にしたスポ根映画!?

『3月のライオン』は、将棋という題材を扱っているために、「地味そう」と敬遠してしまう人もいるかもしれません。正直筆者もそんな感情がゼロではなかったと言うとウソになるのですが、そんな印象は完全に覆されました。一見地味かもしれませんが、盤上では、バチバチの心理戦が繰り広げられているのです。沈黙の中に流れる、その緊張感こそが将棋の魅力。盤上には互いのさまざまな思惑が渦巻いており、勝った負けたの厳しさは、スポ根ものと通じるものがあります。将棋好きはもちろん、すべての“闘う”人々の心に熱く訴えかける映画です。

(文/竹内琴子@HEW)

記事制作 : HEW