失敗するわけなかった!3月の5つ星映画5作品はこれだ!

コラム

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怪獣からブタやゾウまで巨大生物&動物たちが目立つ今月。邦画のイチオシは原作キャラの再現度の高さも話題の『3月のライオン 前編』。そのほか、名匠ケン・ローチ監督のカンヌ国際映画祭パルムドール受賞作&愛が世界を変えた実話ベースのアカデミー賞ノミネート作をピックアップ。これが3月の5つ星映画5作品だ!

『ラビング 愛という名前のふたり』

(C) 2016 Big Beach, LLC. All Rights Reserved.

愛に勝るものなし!

 揺るぎない「愛」で法律をも変えた実在の白人男性と黒人女性夫婦の物語。現代の日本人にとっては「異人種間の結婚禁止」という法律があったこと自体信じがたい話かもしれない。でも、たった約60年前に、ただ愛し合って結婚した男女が「法律違反」だと逮捕され、望まない生活を強いられるという酷な事件が起こっていたのだ。結果、アメリカの法律を変えることになる二人の闘いを見過ごすことはできない。この題材をシンプルかつストレートに表現した秀逸な冒頭からエンドロールまでを静かなトーンで描くことによって役者の機微が際立ち、リアリティーに深みが増す。口下手ながら妻を愛すことをやめない夫にふんしたジョエル・エドガートンの名演が感動を生み、「こんな男に愛されたい」と願う乙女心をかっさらうだろう。ラビング夫妻を演じるにあたって彼らの思い出の地を訪ねたジョエルと妻役のルース・ネッガは、互いを見つめる目や重ねた手からいとおしい気持ちがにじみ出るような繊細な演技で魅了する。ルースがアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた中、ジョエルが主演男優賞にノミネートされなかったことを今回のアカデミー賞の“七不思議”に数えるには十分の理由がある。(編集部・小松芙未)

映画『ラビング 愛という名前のふたり』は3月3日より公開中
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『SING/シング』

(C) Universal Studios.

大人も爆笑&興奮!まるでライブショーのようなパフォーマンスにシビれる

 『ミニオンズ』スタッフがまたまた良作を生み出した! 犬の冒険を描いた前作『ペット』の次は、動物たちが歌唱コンテストの賞金をかけて大奮闘する姿を、数々のヒットソングに乗せて描いたミュージカルアニメ。何といっても登場するキャラクターたちが、どれもキュートで魅力的。ちょっと抜けているカメレオン秘書(個人的にツボ)、子育てに追われる主婦のブタ、内気なゾウ、きゃりーぱみゅぱみゅの楽曲を歌うレッサーパンダなど、個性豊かな動物たちの行動に終始爆笑しっ放し! さらに声優陣もアツい。大地真央、長澤まさみ、大橋卓弥(スキマスイッチ)、MISIAなど吹き替え版声優はもちろん、セス・マクファーレン、スカーレット・ヨハンソン、リース・ウィザースプーン、タロン・エガートンといったオリジナル版声優を務めた俳優陣の美声も堪能できる。そして映画を最大に盛り上げるのは、作中に登場する名曲の数々。スティーヴィー・ワンダー、フランク・シナトラ、サム・スミス、テイラー・スウィフト、レディー・ガガなど、音楽のパワーを見せつけられる、ラストのパフォーマンスショーは超必見! 映画館ではまるでライブショーを観ているような興奮が味わえる。(編集部・山本優実)

映画『SING/シング』は3月17日より公開
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『3月のライオン 前編』

(C) 2017 映画「3月のライオン」製作委員会

神木隆之介×大友監督で失敗するわけがなかった

 原作コミックの主人公が間違って時空を超えてこの世に生まれてきたんじゃないかと思うくらいの役づくりを見せる神木隆之介はもちろん、大友啓史監督が選んだ出演陣がとにかく素晴らしい。原作の主人公たちが“線”で描かれていた存在であることを忘れさせるような、人生を歩んできた重みのある人間として登場することに胸のトキメキが止まらなくなる。また将棋青春映画でありながら、全く将棋を説明する気がないこともシビれる。ルールがわからない素人でも、オリンピックやサッカーでものすごいプレーが出たら人は感動する。同じく「一流の棋士同士の戦いは、こんなにも人々の心を躍らせることができる」のだと、『3月のライオン』チームは演技で証明するのだ。そして、女子かわいい路線を進んでいた有村架純の色気や、新津ちせ等の子役の底知れない演技力にもビックリ。あと高橋一生の林田先生は、原作に劣らずホワッホワの癒やしキャラなので一生ファンも必見。(編集部・井本早紀)

映画『3月のライオン 前編』は3月18日より公開
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『わたしは、ダニエル・ブレイク』

(C) Sixteen Tyne Limited, Why Not Productions, Wild Bunch, Les Films du Fleuve,British Broadcasting Corporation, France 2 Cinema and The British Film Institute 2016

暴力的なまでに心揺さぶる!素朴なおじさんの奮闘に笑って号泣

ケン・ローチ監督に2度目のカンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)をもたらした本作の主人公は、心臓発作を起こして医師から大工の仕事を続けられないと診断され、仕方なく国の援助を受けようとするも複雑な制度に翻弄(ほんろう)される素朴なおじさん、ダニエル・ブレイク59歳。実直で前向きなダニエルとマニュアル通りの行政の問答などは声を出して笑ってしまうほどユーモラスだが、イギリスの巨匠はそうして観客を映画に夢中にさせた後で、唐突に暴力的といってもいいほど心を揺さぶるシーンを用意しており、貧困の壮絶な苦しみ、そして人としての尊厳を失うとはどういうことなのかを容赦なく突き付ける。ローチ監督の飾り立てない演出もさえわたっており、無名のキャストのあまりにもリアルな演技に号泣させられる。『エリックを探して』や『天使の分け前』の軽やかさを備え、『SWEET SIXTEEN』や『麦の穂をゆらす風』のように観る者にヒリヒリした痛みを与える本作は、社会派映画という枠にとどまらない、胸を打つ人間ドラマだ。(編集部・市川遥)

映画『わたしは、ダニエル・ブレイク』は3月18日より公開
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『キングコング:髑髏島の巨神』

(C) 2016 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC., LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS, LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED

アドレナリン出っ放し!デカくてヤバい生物てんこ盛りアドベンチャー

舞台はまさしくコングのホームである未開の地・髑髏島(ドクロトウ)。そこへ文明社会から人間たちがやって来て……という設定だけで胸が躍る人&怪獣映画ファンの期待は絶対に裏切らない! と断言できる本作。島にはコングだけでなく、それぞれ個性的なデカくてヤバい生き物たちがゾロゾロ。ちっちゃい人間と巨大生物たち、文明が生んだ武器とそれがまるで歯が立たない恐るべきパワー、その対比を迫力あふれる映像と共に見せつけられる。巨大生物同士のバトルも見応えたっぷりで、怪獣映画好きにはたまらない演出が満載だ。途中、“キングコング対サミュエル・L・ジャクソン(パッカード役)”の構図が前面に出すぎかなとちょっぴり気になるものの、アドレナリン出っ放しの約2時間。アクション要素はもちろんのこと、人の手が加えられていない美しい自然の壮大さも目を引く。この先、『シン・ゴジラ』の大ヒットで特撮ファン以外からの関心もより高まっているゴジラとコングの対決も同じ製作会社によって描かれる予定で、その展開も気になるところ。(編集部・小山美咲)

映画『キングコング:髑髏島の巨神』は3月25日より公開
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シネマトゥデイ編集部

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