付き合うなら結婚前提という恋愛観

今年も出演作が続く土屋太鳳が『PとJK』で、亀梨和也ふんする警察官の功太と年の差婚をする女子高生・カコ役を好演。人気コミックの実写化でヒロインを演じることが多い土屋が、胸キュン要素満載のラブストーリーでの撮影エピソードや結婚観を語った。

胸キュンだけじゃない意外と深い物語

Q:『orange−オレンジ−』や『青空エール』など、人気コミックが原作の作品が多いですが、コミックはお好きですか?

好きなんですけど、中高生の時は部活や仕事であまり読む機会がなかったです。私が読んでいたのは「ガラスの仮面」です。小さい頃からずっと読んでいて、今も大切にしています。

Q:『PとJK』はご存じでしたか?

高校のダンス部に所属していた時、キャプテンと副キャプテンが好きだったので、名前だけは知っていました。かわいらしくてキュンキュンさせる話ですが、ただそれだけじゃなくて、深い話も描かれていると感じました。人として大切なことや、人と人との絆など、その辺りをうまく表現できたらいいなと思いました。

Q:警察官と女子高生でしかも年の差もある2人が秘密の結婚をして、そこから恋愛を始めていくストーリーについて、どう感じましたか?

素敵だと思います。確かに2人の間には年の差があるし、立場も違います。でもそれを超えて、お互いにつながっていこうという気持ちがあれば、好きという気持ちや愛情はちゃんと重なるのではないかと思います。

Q:演じる際、原作は参考にされたのでしょうか?

原作がある作品にとって、大事になってくるのは再現度だと思うんです。特に『PとJK』は原作が素晴らしいので、参考書のように読みました。私が演じるカコは、すごく明るくてかわいらしくて、私の外見とは全く違う。だから、少しでも似せようと撮影前に少し体を絞って頑張りました。でも、越えられない一線があって(笑)。

函館の自炊生活で主婦気分

Q:映画のロケ地は北海道の函館ですよね。

はい。撮影は1か月ほどだったんですが、滞在中は短期滞在型のマンションを借りていました。映画が結婚から始まるラブストーリーだったので、朝からちゃんとご飯を作ったり、掃除や洗濯をしたり、家事をちゃんとすることで、功太君の家に行って料理をするような感覚を体験して、カコちゃんに近づけるように心掛けました。

Q:功太役の亀梨さんとの共演はいかがでしたか?

ドラマで拝見していた亀梨さんの印象が強くて、クールな方なのかなと思いました。でも、実際はとても優しくて温かい方でした。撮影現場に入った初日に、廣木(隆一)監督から、「土屋太鳳のままでいいから」って言われたんです。えっ、土屋太鳳のままでいいって? それじゃあ、演じることにならないんじゃ……と悩んでいると、亀梨さんがどうやったら嘘のないシーンができるか、お互いどんな風に気持ちのやり取りをしていけばいいか、一緒に考えてくださいました。そのお陰でキュンキュンとした物語の中にも、きちっと地に足のついた作品になったと思います。

Q:廣木監督の演出はいかがでしたか?

「そこにいるだけでいい」と言ってくださる方で、「カコとして呼吸しようとしなくていいから。まずは土屋太鳳としてカメラに媚びるな」と言われました。そう言われても、最初は本当にどうしたらいいのかわからなかったです。ですが廣木監督は、いろんな気持ちがあることは表情を作って説明しなくても伝わるから、無理をしなくてもいいと言われました。そこから少しずつわかった気がします。

Q:監督ならではのエピソードはありますか?

もちろん厳しさはある監督で、違うと思ったら、「もう一回」「もう一回」と撮り直すこともありました。ある日、朝からずっと感情的なシーンが続いて、最後にはほとんど涙が出なくなって、何かもう出し切ってしまったなと思った時に、監督が「ちょっと出ようか」と誘てくださって2人で外に出て空気を吸ったんです。「ここまで集中してくれて、なかなかこの集中力はないよ」って話をしてくださいました。その時の監督の表情に感激しました。

付き合うなら結婚が前提

Q:結婚を描いたラブストーリーでしたが、土屋さんの恋愛観は?

結婚を前提にお付き合いするというと重いと思われそうですけど、私は結婚を考えていないならお付き合いはしないほうがいいという考え方なんです。

Q:劇中の功太とカコの恋愛は理想的ということですか?

そうですね。何となく付き合う時間ががあったら、結婚してから温かい時間を積み重ねていきたいと思ってしまいます。だから功太君のように、真っ直ぐに「結婚しよう」と言ってくださる方は素敵だと思います。

Q:結婚への憧れはありますか?

演じている時は、本当にカコちゃんのような女の子になりたいという願望を持って演じていました。だから、カコのように好きな人に愛情を注ぎたいですし、お互いを尊重し合える結婚は素晴らしいと思います。ただ結婚は、結婚してからが大事なんだと思います。何かあれば言ってねと相手任せにするのではなくて、お互いに「こういうことがあったんだけど、どう思う?」とか、真剣に話し合える関係がいいです。結婚ですか? 前は23歳でできたらいいと思っていましたけど、今はいつというよりもいい出会いがあれば、前向きに挑戦していきたいと思います(笑)。

文:前田かおり 写真:奥山智明