大人気ライトノベル原作の映画『サクラダリセット 前篇』が、3月25日より全国で公開されます(後篇は5月13日公開)。様々な能力者が暮らす街“咲良田(サクラダ)”を舞台に繰り広げられる青春ミステリーで、前篇は、能力によって「過去を巻き戻す」ことを軸に話が展開していきます。主演を務めるのは野村周平で、他にも黒島結菜、平祐奈、玉城ティナ、健太郎らが脇を固め、期待の若手が揃い踏みです。

バラエティでも人気の野村周平、クールな役で新境地

主人公の高校生・浅井ケイが持つのは、見聞きしたことをすべて思い出せる“記憶保持”の能力。彼と行動を共にする春埼美空は、世界を最大3日ぶん巻き戻す“リセット”の能力を持っており、2人が一緒にいることで世界を最大3日ぶんやり直すことが可能になる。彼らは、2年前に死んでしまった同級生・相麻菫を蘇らせるために、様々な能力を組み合わせた作品に挑む――。原作は、「いなくなれ、群青」で第8回大学読書人大賞を受賞した河野裕のライトノベルです。

浅井ケイ役で主演するのは、人気急上昇中の若手俳優である野村周平。バラエティ番組やSNSで見せる、気さくな素顔も人気の彼ですが、『サクラダリセット』では、クールでどこか闇を抱えた役を演じています。野村自身「こんなに頭がよくセリフ回しの難しい役も初めてだった」とコメントしており、浅井は新境地といえる役どころだったようです。普段の野村と、浅井とのギャップに注目!

野村周平、黒島結菜、相麻菫が演じる微妙な三角関係

本作は、能力モノのSFであると同時に、登場人物たちの葛藤や、微妙な人間関係を繊細に描写した“青春ドラマ”でもあります。そこが演じる側にとっても難しいところだったでしょうが、ヒロイン・春埼美空役の黒島結菜をはじめ、平祐奈、玉城ティナたち旬の女優陣も『サクラダリセット』という物語を見事に演じきりました。とくに浅井、春碕美空、相麻菫(平祐奈)のもどかしい三角関係が読み取れる場面では、静寂の中でそれぞれの表情が気持ちを表していました。

また、近年女優業に進出した玉城ティナですが、そろそろ女優の肩書も板についてきました。本作では、“モノを消す”能力を持つ村瀬陽香役を演じています。浅井との対峙シーンでは、感情の起伏を全身で表現しており、気迫のこもった演技を見せていました。これまで玉城は、『貞子 vs 伽椰子』や『闇金ウシジマくん ザ・ファイナル』、ドラマ「JKは雪女」など、現実離れした設定・役を演じることが多くありました。これまでの蓄積が『サクラダリセット』で活きた印象です。

「なるほど、そう来たか!」満載のスピーディーな展開

浅井たちは、能力者を集めて、それぞれの能力を組み合わせることで、相麻を蘇らせようとするのですが、「なるほど!」と驚く瞬間が満載。時間と場所を超えて特定の人物に“声を届ける”能力なんて、便利そうだけど他の能力に比べたらインパクトが弱いなぁと思っていたら、まさかの場面で重要な役割を担ったり……。スピーディーな展開なので、頭をフル回転させて見るべし!

能力者たちは、能力を悪用されたりするために、それぞれが苦悩を抱えています。しかし、彼らの活躍ぶりを見ていると、思わず「何でもいいから能力がほしい……!」という気持ちにさせられます。自分ならどんな能力がほしいかな、なんて考えながら見るのも楽しいですよ!

(文/竹内琴子@HEW)