永野芽郁も、白濱亜嵐も、三浦翔平も、全員まとめておいしいご飯をたくさん振る舞ってあげたい……。もはや、この気持ちは母性なのか? 3月24日公開の映画『ひるなかの流星』(監督:新城毅彦)は、“ピュアな三角関係”のうたい文句の通り、「みんな幸せになって!」と見ているこちらの心まで清らかになるような恋模様が繰り広げられていました。

色白&華奢ではかなげに変身した白濱亜嵐

やまもり三香による、“初恋のバイブル”と言われる累計212万部突破の大人気コミックを実写映画化。田舎育ちの女子高生・与謝野すずめ(永野芽郁)は、上京初日に迷子になっていたところを助けてくれた担任教師・獅子尾(三浦翔平)を相手に初めての恋に落ちる。しかし、クラスで隣の席に座る“女子が大の苦手”なはずの馬村(白濱亜嵐)から告白されて――。

白濱亜嵐(EXILE/GENERATIONS from EXILE TRIBE)は、「HiGH&LOW」シリーズやフジテレビ系ドラマ「GTO」など演技経験はあるものの、これだけの公開規模の映画でメインキャラクターを演じるというのは初めて。大抜てきと言ってもいいキャスティングでしょう。しかも、馬村は、すずめが獅子尾に恋していることを知った上で彼女に思いを寄せるという難しい役どころです。

しかし、白濱の役作りはすごかった! EXILE TRIBEのメンバーなだけあって、引き締まった体の持ち主で、普段はヤンチャそうな雰囲気の彼ですが、監督やプロデューサーからの「髪を伸ばして色白になって筋肉を落としてほしい」というリクエストに見事応えました。不愛想なようで本当はピュア、というよりもはや聖人!な馬村像を見事に作り上げています。EXILE TRIBEのメンバーで、女子をときめかせる俳優仕事もして……となると、岩田剛典が代表的な存在ですが、今後は白濱へのオファーも増えそう。

あ~、でも普段のヤンチャな白濱もかっこいいからな~! でも馬村みたいな可愛い感じも新鮮で、どっちか迷う~! なんて、白濱1人でいわゆる「セクシーなの?キュートなの?」という究極の問い(古い?)を投げかけてくる……恐ろしい男ですよ……。あっ、白濱の役作りの甲斐あって、一見華奢な印象の馬村ですが、首~肩周りはそれでもガッシリしているのがいい! これは女子のときめきポイントですよ!

永野芽郁、ほぼすっぴんで田舎育ち演じる

また、ネクストブレーク女優として注目される永野芽郁が、今作で映画初主演を飾ります。すずめは田舎育ちでオシャレに興味がなかったという設定のため、ほぼすっぴんで臨んだシーンもありましたが、それでも可愛いと思わされるのは、表情や仕草がいちいち小動物っぽいからでしょう。おじぎをするときなんか、“ぴょこっ!”という擬音がピッタリ。『俺物語!!』(2015年)のヒロイン・大和凜子役といい、容姿だけでなく雰囲気も可愛い女の子を演じさせたら天下一品です。

そして、獅子尾役を演じた三浦翔平。今年1月期に放送されたテレビ朝日系ドラマ「奪い愛、冬」では、嫉妬に狂っていく男役を鬼気迫る表情で演じて世間に衝撃を与えましたが、今作では、ちょっと軽いけど優しくて爽やかな教師を演じています。さらば、「奪い愛、冬」の不気味な三浦翔平……そして、おかえり、王子様な三浦翔平……!

ヒロインが恋に落ちる大人の男役なんて、ともすれば完璧超人のような描き方になって、人間味の薄い印象になってしまいかねません。しかし、獅子尾は、すずめと良い雰囲気になってウキウキしてしまったり、大学の先輩であるすずめの叔父・諭吉(佐藤隆太)からすずめとの関係について叱られるとシュンとしてしまったり、自分の中に生まれた気持ちのやり場に悩んだり、とても人間くさいキャラクターです。

ダメだからこそ応援したい三角関係

そう、みんな完璧ではない。だからみんな見ていて可愛くてたまらないんです! すずめの態度だって、冷静に考えたらズルいものかもしれない。馬村の待つ姿勢だって、卑怯と言えば卑怯かもしれない。生徒に惹かれてしまうなんて、獅子尾は教師失格だ。そんなこと百も承知なのに、彼らを責めることがどうしてもできない。だって、ちょっとずつダメなところも可愛いんですもの。

青春ラブストーリーの出来は、「恋路を応援したくなるような登場人物たちか」にかかっています。まったく感情移入できないキャラクターだったら、どんな恋愛ドラマが起きようと、興味を持てませんからね。そういう意味では、『ひるなかの流星』は大成功! どこまでもピュアな三角関係なのに、恋愛のエゴをしっかり描き出してもいる……。普遍的なテーマだからこそ、大人も楽しめる作品です。

(文/原田イチボ@HEW)