映画『夜は短し歩けよ乙女』は4月7日より全国公開

『夜は短し歩けよ乙女』星野源 インタビュー

インタビュー

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恋は言い訳せず、一直線に突進あるのみ!

ファンタジックでちょっと風変わりな青春恋愛小説を、『マインド・ゲーム』の湯浅政明監督がアニメーション映画化した『夜は短し歩けよ乙女』。人気テレビアニメ「四畳半神話大系」のクリエイター陣が再結集したことでも話題の今作で、主人公の“先輩”の声を務めた星野源が、湯浅アニメの魅力や声の仕事について語った。

コンプレックスは自分の中だけのもの

Q:以前から、湯浅監督の作品のファンだったそうですね?

イマジネーションの豊かさと、アニメーションならではの快感がすごいですよ。『マインド・ゲーム』では、それまであまり観たことのない種類の感覚を覚えました。原作のメッセージの色濃い作品ですが、「あきらめないで一生懸命に生きろ」という言葉にしたら硬いテーマになるところを、アニメーションならではの表現で伝えられているところに感動しました。

Q:アニメ声優のお仕事は如何でしたか?

『聖☆おにいさん』以来でしたが、今回の収録は6時間も7時間もずっと絶叫しっぱなし(笑)。すっごくハードでヘトヘトになりましたけど、本当に楽しかったです。

Q:改めて“声”と向き合う機会だったかと思いますが、ご自分の声はお好きですか?

曲作りを始めた中学生の頃に、ラジカセに録音した自分の声を聴いて、すごく絶望したんです(笑)。バウムクーヘンを食べたあとの、口の中の水分が消えたようなモサモサした声で。だから自分の声はすごく苦手でしたが、役者として活動したり、歌ったりして、CDやライブのDVDを創るうちに慣れてきたんでしょうね。何より喜んでくれる人が増えてきたので、だんだんいい気分になって(笑)。今は割と好きです。「みんなが好きって言ってくれるならいいや」という感じで、自分もイヤじゃなくなってきました。コンプレックスというのは、意外と自分の中だけのものじゃないかと思います。

お酒の力を借りられないから突進型に!?

Q:外堀を埋めるタイプの先輩に対して、星野さんご自身はどんなタイプでしょう?

僕は外堀を埋めずに、突進してしまうタイプです。うまくいくときもありますけど、いかないことのほうが多いです(笑)。

Q:飲酒シーンが頻繁に登場しますが、星野さんはお酒がイケる口ですか?

お酒を飲んだ瞬間に真っ赤になって、人間として使いものにならなくなる感じです(笑)。ただ、20歳のときに居酒屋のカウンターでお酒を作っていたので、酔った人と話すのはすごく好きです。飲み会の席も好きで行きます。お酒がないと心を開けない人も多いじゃないですか。飲み会の席でお酒が入るとやっと開いて、話してくれる。特に役者の先輩には、シャイな方が多いですから。芝居の話やご自身の話を聞きたいので、お酒の席はいいですね。

Q:お酒の力を借りて……ということはないんですね。

女の子を口説くときに、みんなお酒の力を借りるっていうじゃないですか。僕はそれがすごくうらやましいんですよ。ダメだったときに、「酔ってたから」みたいな言い訳にできる(笑)。僕は酒の力を借りられないので、突進するしかないんです。

Q:黒髪の乙女のような、酒豪の女性をどう思いますか?

お酒に強い女の子は好きですね。あ、でも、お酒を飲んで酔っ払っちゃう人も、あまり顔に出ない人も好きです。黒髪の乙女は天真爛漫というか、子供っぽいというか。邪気がないし、誰にも媚びていない。「現実には、こんな人いるのかな」とも思いますけど、いいですよね、そういう子。

恋に真っ直ぐでピュアな男子

Q:突進型の星野さんの目には、恋に臆病な先輩はどう映りますか?

なるべく彼女の目に留まって、運命の人だと感じてもらいたい、というのはすごく遠回りな作戦だと思うんですけど、ちゃんと自分と闘っている感じがいいと思います。言い訳だけで終わって、行動をしない人が現実には多いですから。曇りだらけの彼が、1点の曇りもない乙女に恋をして行動する真っ直ぐさが、僕はすごく好きです。曇りがある人が同様の人に恋をするのは、割と現実によくあることで、ともすれば傷のなめ合いになってしまう。でも先輩はそうじゃなくて、恋というものを信じている。なかなか現代にはいないピュアさを感じます。

Q:観賞を楽しみにしているファンに、メッセージをお願いします。

クライマックスで描かれる、先輩の悪夢や心の中の表現では、アニメーションの力に圧倒されるはずです。自分も映像を観ながら声を入れたのですが、すごく楽しくできました。湯浅さんのイマジネーションの爆発ポイントがどんどん出てくる感じを、きっと楽しんでいただけると思います。舞台となる京都の街のステキな雰囲気や、ミュージカルシーンやアクション的なシーンもあるので、とにかく画を観てほしいです。神谷浩史さんやロバートの秋山(竜次)さんなど、ボイスキャストの皆さんの声が作品に溶け込んでいて、その声のトーンから楽しさが伝わってきます。僕も早く劇場で観たいです!

取材・文: 柴田メグミ 写真:高野広美

記事制作 : シネマトゥデイ(外部サイト)

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