4月8日(土)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー!
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あのときこうしていれば…主人公の選択が“運命”を変えた映画

コラム

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フランス映画界を代表する若手実力派女優アデル・エネルを主演に迎え、『ロゼッタ』(1999年)、『ある子供』(2005年)でのパルムドール賞など数々の映画賞を獲得している名匠ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ監督が手掛けた『午後8時の訪問者』が4月8日(土)から公開されます。

診療時間を大幅に過ぎてから鳴ったドアベルに対応しなかった女医のジェニー。翌日、身元不明の少女の遺体が見つかり、診療所の監視カメラには、その少女が助けを求めてドアベルを鳴らす様子が映っていました。身元が分からないため捜査は難航。このままでは無縁仏として埋葬されてしまう。「あのときドアを開けていれば」という罪悪感に苛まれるジェニー。彼女は誰なのか? 何のためにドアベルを押したのか? そしてなぜ死んでしまったのか? あふれかえる疑問の中、少女の素性を調べ始めたジェニーは、真相に近づくにつれ危険に巻き込まれていくことに……。

人生に“たら・れば”はつきもの。仕事、恋愛、日々の生活、過去を振り返って「あのときこうしていれば」と思うことは誰にでもありますよね。本作で描かれるのは、自身の選択をきっかけに、医者としての正義や良心について葛藤する若き女医の姿と、少女の死にまつわる意外な真実。この春必見のヒューマン・サスペンスです。

そこで今回は、『午後8時の訪問者』のように“主人公の選択が運命を変えた映画”をセレクトしてみました。

『バタフライ・エフェクト』(2004年)

2004年公開の『バタフライ・エフェクト』。日記を読むと、そこに書かれた日時に一時的に戻れることに気付いた青年エヴァンは、自分のせいで自殺した初恋相手を救うべく、過去に戻って運命を変えることを決意します。しかし彼女を救えばその兄が、兄を救えば友人が、そして友人を救えば自分が……と、何度過去に戻っても、どんな選択をしても、現在では必ず誰かが不幸になるという結果を招くことに。タイムリープものの傑作として名高い本作ですが、その内容は秀逸なサスペンス。全員を幸せにするために奔走するも、どんどん悪い方向へ進んでしまう展開に「いったい、どうなってしまうんだ?」と観ていてハラハラしっぱなし。エヴァンが最後に下した決断と、その未来が描かれたラストは涙モノです。DVDの特典映像には別バージョンとディレクターズカット版のエンディングが収録され、ネット上でも様々な意見が飛び交っていますが、筆者はやっぱり劇場公開版に一票。あの切なすぎるワンシーンは忘れられません。

『ダイアナの選択』(2008年)

2008年公開の『ダイアナの選択』。17歳の女子高生ダイアナが通っていた高校で、同級生による銃乱射事件が勃発。親友のモーリーンと一緒にいるところを犯人に見つかり「どっちを殺す?」と、究極の選択を突きつけられます。物語はそれから15年後、一児の母となったダイアナの“今”へ。「……ということは、そういうことなのか?」など、冒頭から「もしも自分だったら」を考えさせられる本作。事件のトラウマと罪の意識を抱えながら生きる現在と、モーリーンと過ごした過去。ふたつの時代が交差しながら映画ファンの間でも話題になった衝撃のクライマックスへ。ダイアナが選択した運命、その結末が明かされます。未視聴の方は本作に関する一切の検索を控えましょう。また、緻密に張り巡らせた伏線に注目できるので、2周目の視聴も楽しめます。

『運命のボタン』(2009年)

2009年公開の『運命のボタン』。ある夫婦の元に届けられた、赤いボタン付き装置の箱……。夫婦が不審に思う中、訪ねてきた老人から「このボタンを押せば100万ドルを手に入れられるが、代わりに見知らぬ誰かが死ぬ」という提案を持ちかけられます。決断の猶予は24時間、誰かに話しても取引は無効。果たして夫婦の選択は? リチャード・マシスンの短編小説を映画化した本作。シンプルな設定ながら実にスリリングなシチュエーションです。きっと視聴者のほとんどが、主人公の境遇を自分に置き換えて想像したはず。“見知らぬ誰か”という点が、まさに悪魔の囁きです。結局、この夫婦はボタンを押してしまうのですが、そこから物語は新たな展開に進み、決してハッピーエンドにはなり得ない“二回目の選択”を強いられることに……。ちなみに原作は結末が異なります。こちらも面白いのでオススメですよ。

『ミスター・ノーバディ』(2010年)

最後は番外編として、選択によって分岐する人生のあらゆる可能性を描いた、異色作『ミスター・ノーバディ』を紹介します。舞台は化学の進歩で不老不死が可能となった近未来。命に限りのある唯一の人間となった118歳のニモは、臨終を前に自身の過去を語り始めるが、彼には語れる人生が複数あった――。例えば9歳で両親が離婚するが、父のもとに留まった場合と母に付いていった場合、両方の記憶がある。アンナ、エリース、ジーンという3人の女性と結婚した別々の記憶がある。事故死した記憶、妻を亡くした記憶もある。いったいどれがニモの送った本当の人生なのか? それともすべては想像の産物なのか? 圧倒的な映像美と共に描かれる一人の男の様々な運命。公開後に視聴者の間で様々な解釈を生み、日本でもカルト的な人気を誇ったパラレル・ファンタジーです。

いかがでしたか? SFサスペンスからファンタジーまで、様々な世界で描かれた主人公の選択。『午後8時の訪問者』のジェニーには、いったいどんな結末が待ち受けるのでしょうか。気になる方は、是非、劇場でご覧ください。

(文/三好キスケ@H14)

記事制作 : H14

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