(C) 2015 Pegasus Motion Pictures (Hong Kong) Ltd. All Rights Reserved. 『イップ・マン 継承』4月22日(土)新宿武蔵野館他全国順次公開

“宇宙最強の男” ドニー・イェン━━世界に勇気を与える多彩なアクションの秘密

コラム

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『イップ・マン』シリーズ(2008年, 2010年, 2015年)においてブルース・リーの師匠イップ・マン役を好演し、“宇宙最強の男” と慕われるようになった現代アクション界の伝説、ドニー・イェン。昨年は『ローグワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016年)に出演し、その緻密なアクションは多くの人々の記憶に残るところとなりました。ここではアジアのみならず世界を魅了する彼のアクションの秘密に迫ります!

ブルース・リーを追いかけた少年期

ドニー・イェン(甄子丹、Donnie Yen)は、1963年7月27日、中国広東省広州市に生まれました。中華武術研究所の創設者として知られる著名武術家の母のもと、9歳から本格的に武術を学び、カンフー映画の動きを真似るのが大好きな少年だったといいます。なかでも心から尊敬していたのは“ブルース・リー”。彼とお揃いの黒い中華服に身を包み、手作りのヌンチャクを持参するというのが、登校時の定番だったとか。10代後半にはあのジェット・リーと同じ名門校で武術を修め、将来を嘱望される存在となりました。

ドニーは少年時代に香港、ボストン、北京で居住した経歴を持ちますが、彼が多様なアクションスタイルと国際感覚を培ったのは、様々な都市で生活し、異なる環境に順応してきたおかげと考えられるかもしれません。

“変幻自在のアクションスタイル”と“パイオニア精神”

ドニー・イェンの半生は、“創造”と“開拓”の連続。プリズムのように多彩なアクションの片鱗は、チャン・イーモウ監督の『HERO』(2002年)においてジェット・リーと切っ先を交えた白熱のシーンからも窺い知れます。更に彼の魅力が開花したのは、出演とアクション監督を兼任した『SPL/狼よ静かに死ね』(2005年)です。プロレス技や関節技を柔軟に取り入れたり、警棒と刃物の交戦を自ら提案したりと、その“変幻自在性”を余すところなく発揮。『導火線 FLASH POINT』(2007年)ではアクションの中に本格的に総合格闘技を取り入れるなど新たな方向性を開拓しました。「成功をおさめた映画は新しいトレンドを生み出す」というドニーの名言からは彼のパイオニア精神を垣間見ることができます。

(C) 2015 Pegasus Motion Pictures (Hong Kong) Ltd. All Rights Reserved.『イップ・マン 継承』4月22日(土)新宿武蔵野館他全国順次公開

ドニーの真骨頂━━『イップ・マン』シリーズ

2008年、ドニー・イェンの人生に転機が訪れます。なんと心の師ブルース・リーの生涯と密接に関わる貴重な役を演じることになったのです。その役こそが、詠春拳葉問派の宗師にして、ブルース・リーが師匠として敬った伝説の男、“イップ・マン(葉問)”。イップ・マンは、その生涯を詠春拳の指導に捧げた中国武術史の革命児です。師の確立した新しい詠春拳はのちにブルース・リーのジークンドーに受け継がれ、さらにそれは香港映画の多くのアクションシーンに大きな影響をもたらました。

ドニーは『イップ・マン』シリーズの中でそのような偉人の勇姿を演じるにあたり、武術文化とカンフー精神の伝導者としてのプライドを持ち、大師範として活躍していた時代のイップ・マンを再現することにこだわりました。師を憑依させたドニーの鬼気迫るアクションは、ファンのみならず観る人の目を釘付けにし、心を揺さぶります。また、武芸の道をストイックに切り開きながらも、その傍らで家族を大切にするドニーの両面性は、師のそれと見事に重なり、この時代にイップ・マンを演じうるのはドニーしかいないと確信させます。

『イップ・マン』シリーズは、ドニー・イェンの真骨頂が凝縮されたと言うべき傑作群なのです。

(C) 2015 Pegasus Motion Pictures (Hong Kong) Ltd. All Rights Reserved.『イップ・マン 継承』4月22日(土)新宿武蔵野館他全国順次公開

ドニー・イェンは『イップ・マン』シリーズについて、『イップ・マン 序章』(2008年)および『イップ・マン 葉問』(2010年)製作時のインタビューで、「私たちは問題だらけの社会において多くの困難を乗り越えなければなりません。これは困難を乗り越える強い人間を描いた価値ある作品だと思っています」と語っています。

最新作『イップ・マン 継承』(2015年) もきっと、苦悩の絶えない日々を生きる私たちに勇気を与えてくれることでしょう。初公開から2年。その新たなる伝説は今、ようやく日本でも解禁されようとしています。ドニー扮するイップ・マンが数々の困難と闘う姿は、あなたの胸に熱いものを沸き上がらせるはずです。さあ、あなたも劇場に足を運び、“宇宙最強の男”の奮闘を目に焼きつけましょう!

(桃源ももこ@YOSCA)

記事制作 : YOSCA