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こんなバットマンってアリなの!? 『レゴ(R)バットマン ザ・ムービー』

コラム

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大ヒット公開中の『レゴ(R)バットマン ザ・ムービー』。“レゴ(R)”の名前からも分かるように、普通のアメコミ映画じゃないんです! その最大の特徴はキャラクターの性格がポップで馴染みやすくなっていること。普通に考えればキャラクターの性格を変えると、ファンから苦情がでるものですが、これが好評となっています。

孤独すぎてかまってちゃん、面倒くさいバットマン

実はアメコミの世界は元々パラレルワールドが数多く存在します。基本となる世界は”アース52”ですが、バットマンが吸血鬼の世界、スーパーマンがいない世界などが存在しているんです。これは、映画の世界も同じで、『マン・オブ・スティール』以降のDCユニバースを実写化した映画は“DCエクステンデッド・ユニバース”としてパラレルワールドに認定されています。

あらゆるものがレゴで作られている『レゴ(R)バットマン ザ・ムービー』の世界も、その一つと考えれば、さほど違和感はなかったのかもしれません。その上で、きちんとストーリーが本質をつかんでいるのが、今作が好評な理由ではないかと思います。

まずは主人公のバットマン。幼い頃に両親を強盗に殺されたブルース・ウェインが、その身を鍛え上げ、ゴッサムシティを守るために犯罪者と戦うバットマンとなりました。

その生い立ちのため、愛情を求めながらも本当に深い関係になると最後には自分から別れを切りだすという埋め切れない孤独さを持ち合わせています。以前にクリスチャン・ベールが演じた時は特に孤独さが前面にでており、何とか手助けをしたくなるほどでした。

ところが、レゴ(R)の世界では、なんと孤独をアピールしながら強がってみせる“かまってちゃん”になり、しかもそれをなかなか認めません。なんだ、このだだっ子……。

一見すると別のキャラクターのような気もしますが、家族というものにトラウマを抱えながらもそれを認めないなど、きちんと要所を押さえています。“悪を憎みながら自分も法に従わない”というアイデンティティが、彼をバットマンにさせるのです。

ガラスハートのジョーカー、犯罪を頑張る!

今回のヴィラン(悪役)は、光と影といっても過言ではないほどバットマンにとっては切り離せない存在となっているジョーカーです!

とにかくバットマンに執着しており、犯罪ですらも彼にとってはバットマンをからかうジョークでしかありません。その犯罪も、いたずらから国際的なテロまで、とにかく幅が広い! ……仕事を選ばない主義なのでしょうか?

1989年の映画『バットマン』では、ジャック・ニコルソンが狂気さを前面に押しだした演技で大好評に。さらに2008年の『ダークナイト』ではヒース・レジャーが口紅を指で塗るという荒業で狂気さを推し進め、正にハマり役といえる高評価でアカデミー賞を獲得しました。

ところが、レゴ(R)世界のジョーカーは、バットマンにライバルと認定されず、泣いて落ち込むガラスハートの持ち主。これで悪事ができるの……? と心配になりますが、よくよく考えると情緒の不安定さはジョーカーの持ち味ですし、バットマンの気を引くため張り切って犯罪を始めるという点は共通しています。

この二人の関係がバットマンという作品の大きな魅力。『レゴ(R)バットマン ザ・ムービー』もアレンジこそされていますが、この関係崩さずに描いているのが好評の原因なのでしょう。

レゴ(R)で再現されたゴッザムシティの中で、バットマンを中心にヒーローが集結し、ジョーカーが率いるヴィラン軍団と激闘を繰り広げる……。もうわくわくしてたまりません! 今までヒーロー映画に興味がなかった方々も、ぜひ劇場で観て楽しんでください。

(文/野英利香@ H14)

記事制作 : H14