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“史上最強のデブ”帰還! 君はサモ・ハンを知っているか?

コラム

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4月上旬、香港アクション映画界の大スターであるサモ・ハンが来日しました。あのジョディ・フォスターも出演したTOKYO MXの人気情報番組「5時に夢中!」にゲストとして登場するなどして注目を集め、彼の話題がSNSでも大いに盛り上がりました。

しかし、11年ぶりに日本へとやってきた彼に大喜びした人たちの年齢層は、どうやら30代なかば以降に集中しているようで、若い人たちからすると「サモ・ハンって誰?」「ただの太ったオッサンじゃないの?」「サモ飯って美味しいの?」といった具合に、いまいち彼がなぜ大物なのかが知られていないように思えます。

実際に見た目は太ったオジサンですし、名前もサモ・ハンかと思えばサモ・ハン・キンポーと表記される場合もあったりして、「?」となってしまうのも無理はないかもしれません。でも、彼は“ただの太ったオジサン”ではなく、“太ってはいるけど、ものすごいオジサン”なのです。

“デブなドラゴン”だから“デブゴン”!

彼が香港アクション映画界の大スターであるゆえんの最たるものとが、その経歴の長さと凄さです。10歳で中国戯劇研究学院に入ってカンフーを猛特訓した彼は、同じ学院の生徒であったジャッキー・チェンやユン・ピョウらと“七小福”なるグループを組まされて武術ショーに出演。それと同時に子役としても活躍し、映画界と関わるようになってスタントマンとなります。

やがて、『グランド・マスター』(2012年)のウォン・カーウァイや『グリーン・デスティニー』(2000年)アン・リーがリスペクトする巨匠キン・フーの『迎春閣之風波』(1973年)『忠烈図』(1975年)で武術指導を手掛けたのを機に注目されます。

数々のアクション映画に出演し、武術指導も任されるようになり、『燃えよドラゴン』(1973年)ではブルース・リーと共演。彼と総合格闘技的なバトルを繰り広げる数分にも満たないシーンですが、その濃密かつ迫力に満ちたファイトぶりはマニアの語り草となっています。

そして1980年に、同作とブルース・リーへのオマージュとリスペクトをたっぷり詰め込んだ主演作『燃えよデブゴン』(1980年)でスターに。同じころ、ジャッキーも『ドランク・モンキー/酔拳』(1978年)や『クレージーモンキー/笑拳』(1978年)などのコメディとカンフー・アクションを融合させた作品で人気を博しており、ともにカンフー・アクションに“笑い”の要素を持ち込んで同ジャンルの潮流を大きく変えていったのです。

実は“キョンシー”ブームの火付け役!

日本でサモ・ハンの主演作は「デブゴン」シリーズと銘打たれてTV放映され、ジャッキー、ユン・ピョウと共演した『プロジェクトA』(1983年)、『スパルタンX』(1984年)、『五福星』(1984年)、『サイクロンZ』(1988年)などは日本でも大ヒットを記録しました。

また、コメディとカンフー・アクションを合体させるだけでなく、あの中国版ゾンビ“キョンシー”でも知られる『霊幻道士』(1985年)の製作総指揮を務めてホラーとカンフー・アクションを融合、さらに監督と主演を兼任した『イースタン・コンドル』(1987年)では、戦争アクションにカンフーをフィーチャーするなど意欲的な作品も次々と放っていきました。

デブゴン、ハリウッドでも大活躍!

1998年にはTVシリーズ「LA大捜査線/マーシャル・ロー」(1998〜2000年)で主人公の刑事サモ・ロー役でハリウッドに進出。太った体からは想像ができない速さと重みに満ちたカンフー・アクションを披露して、アメリカでもジャッキーやジェット・リーと並ぶ人気と認知を得ました。

この時期から、名前をサモ・ハン・キンポーからサモ・ハンに。2000年代に入ってからは、チャウ・シンチーの『カンフーハッスル』(2004年)のアクション監督を担当したり、「イップ・マン」シリーズでドニー・イェン、『ライズ・オブ・ザ・レジェンド ~炎虎乱舞~』(2014年)でエディ・ポンと拳を交わすなど、若いスターたちの作品にも積極的に参加。また、『メダリオン』(2003年)ではアクション監督を手掛け、『80デイズ』(2004年)では共演と、ジャッキー主演作にも顔を出しており、彼との絆の強さも見せてくれています。

日本での相性はデブゴンですが、香港では“兄貴のなかの兄貴”を意味する大大哥(タイタイコー)と呼ばれて敬愛されているのも頷ける経歴ですね。そんな彼の主演作『おじいちゃんはデブゴン』(2016年)が5月27日、アクション監督として辣腕を奮った『コール・オブ・ヒーローズ/武勇伝』(2016年)が6月10日に公開されます。今年で65歳とは思えない、大大哥の活躍ぶりを目に焼きつけましょう。

『コール・オブ・ヒーローズ 武勇伝』6月10日(土)より新宿武蔵野館、シネマート心斎橋ほか全国順次ロードショー-(C)2016 Universe Entertainment Limited. All Rights Reserved.

(文・星メテオ/サンクレイオ翼)

記事制作 : サンクレイオ翼

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