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殺しちゃってOK!? とんでもルールな世界を描いた映画4選

コラム

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4月14日に公開された『パージ:大統領令』(2016年)は、1年のある一晩(12時間)なら殺人を含めて何をしても罪にならない法律(パージ)が定められた社会の混沌を描いた問題作。累計興収300億円をたたき出した人気シリーズの第3弾です。

また、4月29日公開のコメディ『食べられる男』では、地球の平和のために宇宙人と交わされた“地球人被食制度”により、宇宙人に食べられることになった男の最後の1週間が独創的に描かれます。こうした“とんでもないルール”が命を脅かす映画は、掘り下げていくと結構作られています。

『ハンガー・ゲーム』 反抗心を削ぐための「殺人ゲームショー」

アメリカの若者を熱狂させたベストセラー小説を映画化した『ハンガー・ゲーム』は、妹の身代わりで殺人ゲームに参加させられた少女カットニス(ジェニファー・ローレンス)の死闘と反乱が描かれます。

富裕層が貧困層を支配する独裁国家に統治された近未来。特権階級たちへの反抗心を削ぐため年に1度催されるのが、貧困層が住む12の地区から選出された10代の男女24人が殺し合う “ハンガー・ゲーム”です。突如、不条理な世界に投げ込まれた若者たちの成長のドラマが心を揺さぶります。

『フリージア』 犯罪被害者が復讐できる「敵討ち法」

松本次郎の人気コミックを玉山鉄二主演で実写化した『フリージア』(2006年)。同作では、犯罪被害者が加害者を処刑できる「敵(かたき)討ち法」が成立した近未来の日本を描いています。敵討ち代行会社を営む女性(つぐみ)に勧誘され執行代理人になったヒロシ(玉山)は、15年前、自分を含む孤児たちが実験台にされた冷凍爆弾の加担者だったトシオ(西島秀俊)に敵討ちを執行するのですが……。近未来ながら、国家公認の敵討ちが白昼堂々行われる様子はかなり衝撃的です。

『リアル鬼ごっこ』 全国の“佐藤さん”が巻き込まれた死の鬼ごっこ

山田悠介の人気小説を原作とする『リアル鬼ごっこ』は、独裁国家の王の命令で佐藤姓の人間が死の鬼ごっこに巻き込まれるサバイバル・ホラー。不良高校生・佐藤翼(石田卓也)は、ある日突然見知らぬ場所に飛ばされ、不気味な仮面をつけた “鬼”に追われます。そこは王政が敷かれたパラレルワールドで、鬼は王の命令で、佐藤姓の人間を捕まえて処刑する、不条理極まりない恐怖の鬼ごっこが繰り広げられます。

『バトル・ロワイアル』 クラスメイトが殺し合う「BR法」

深作欣二監督が高見広春の小説を原作にした傑作といえば『バトル・ロワイアル』(2000年)。脱出不可能な空間で中学3年生に殺し合わせる“新世紀教育改革法”(BR法)が制定された世界を描き、大ヒットを記録しました。

当時、この作品による少年犯罪の助長が懸念され、国会で映画の規制が議題に上がるなど社会の注目を集めました。実際、主人公が中学3年生の作品でありながらR-15指定を受けていたことが話題を呼び、翌年4月に追加シーンを加えて公開された『バトル・ロワイアル【特別篇】』(2001年)では、卒業証書を持参すれば鑑賞料が割引されるサービスなども展開されました。

実際にこんな法律が制定されたらと想像するとぞっとします。しかし何が起こるか分からない世の中だからこそ、実際に自分の身に起こったら……そんなシミュレーションをしながら、観てみるのもありかも知れません。

『食べられる男』4月29日〜5月5日 新宿 Kʼs cinemaにて公開-(C)2016 taberareruotoko

(文/足立美由紀・サンクレイオ翼)

記事制作 : サンクレイオ翼