鉛の靴を履かないと宙に浮いてしまう少女エマを声優・花澤香菜が演じた『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』2枚組ブルーレイ&DVD〔初回生産限定〕6月2日発売 ¥3,990+税 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン (C)2017 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

映画でも大活躍!花澤香菜ら人気アイドル声優の“レア”な吹き替え洋画

コラム

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いま“声優”はアニメのキャラクターを演じ、イメージソングを歌うだけでなく、ラジオやイベント、グラビアなどで活躍する人が多い時代。いわゆる“アイドル声優”が洋画の吹き替えで活躍する機会を耳にすることはなかなか貴重だったりします。 そこで今回は女性のアイドル声優の“萌え”とは違った声の演技に触れる作品を探してみました。

花澤香菜 『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』(2017年)

公開中の映画『夜は短し歩けよ乙女』(2017年)に出演している声優・花澤香菜は、2月にアルバム『Opportunity』をリリース、ツアーも展開しアーティストとしても活躍中です。「3月のライオン」(2016〜2017年)、「ガヴリールドロップアウト」(2017年)、「サクラダリセット」など数々のアニメに出演した彼女は、鬼才ティム・バートンの最新作『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』(2017年・dTVでデジタル配信中)の日本語吹替版にキャスティングされました。

本作は不思議な能力をもった“奇妙なこどもたち”が繰り広げる物語を、バートン監督ならではのユニークな世界観で映像化したダーク・ファンタジーです。花澤は、空気より軽い体で、鉛の靴を履いていないと宙に浮いてしまう少女エマ(エラ・バーネル)の吹き替えを担当しました。ヒロイン的役回りのエマを演じるバーネルの雰囲気にマッチした、キュートな声の演技で魅了します。

伊波杏樹 『ピッチ・パーフェクト』(2012年)

伊波杏樹が主人公アナ・ケンドリックの吹き替えを担当した『ピッチ・パーフェクト』 DVD&Blu-ray発売中 販売元:パルコ-(C) 2012 UNIVERSAL STUDIOS All Rights Reserved.

伊波杏樹はアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」(2016年~)のキャスト9人によるグループ‟Aqours“で、リーダー的ポジションの高海千歌を演じています。Aqoursでは演じて、歌って、撮られて……と、まさにアイドル声優の王道を突き進んでいますが、自身の活動は声優の域に留まらず、舞台での主演や洋画吹き替えでも、その演技力を発揮しています。

彼女が吹き替えを担当した作品が、『マイレージ、マイライフ』(2009年)のアナ・ケンドリック主演の青春ミュージカル『ピッチ・パーフェクト』です。大学で女子アカペラサークルにスカウトされた音楽プロデューサー志望のベッカ(ケンドリック)が、個性豊かな新入部員たちと一緒に、アカペラ全国大会を目指すストーリー。本作で伊波は、主人公ベッカの吹き替えを担当しました。

コミカルに描かれるベッカたち学生の交流、圧巻のアカペラ・パフォーマンスなどが話題を呼び、全米では口コミでスマッシュヒットとなった作品です。学校生活で音楽に触れる、個性的な仲間たちと出会う……というベッカの境遇は、「ラブライブ!サンシャイン!!」での千歌を連想させます。

内田真礼 『愛しのグランマ』(2015年)

アニメ「甲鉄城のカバネリ」(2016年)、「チェインクロニクル 〜ヘクセイタスの閃〜」(2017年)などに出演の内田真礼。彼女は「アイドルマスター シンデレラガールズ」(2015年)で、中二病的な会話を繰り広げるゴスロリ・ファッションのアイドル・神崎蘭子を演じました。劇中では楽曲も披露するほか、自身もアーティストとしても活動しています。また「週刊ヤングジャンプ」で巻頭水着グラビアを飾ったほか、特撮ドラマ「非公認戦隊アキバレンジャー」(2012年)などで女優としての実績もある、まさにマルチ・アイドル声優です。

彼女の吹き替えが楽しめる作品は、ベテラン女優リリー・トムリンが、恋人と別れたばかりのレズビアンの詩人・エルを演じた『愛しのグランマ』。個性的なおばあちゃんを演じたトムリンは、ゴールデン・グローブ賞主演女優賞にノミネートされました。本作で内田は、おばあちゃんに中絶費用の無心にやって来る孫娘・セージ(ジュリア・ガーナー)の吹き替えを担当しています。

劇中、中絶費用を工面しようとエルとセージは車に乗って、セージの彼氏や縁ある人々のもとを訪れます。そのなかで、毒づきながらも自身の人生哲学を持ち、不器用に孫を思うエルと、あらためて祖母との絆を深めていくセージ。変わりゆく18歳の心情を、内田がみずみずしい声の演技で体現します。

役者が演じる映像に違和感なく声を重ね、物語を、そしてキャストを輝かせる「吹き替え」という仕事。いまアイドル声優と呼ばれる彼女たちがキャリアを重ね、水樹奈々や坂本真綾のようにアニメでも吹き替えでも音楽でも分け隔てなく活躍する域に達したとき、よりハイブリッドな声優として幅広い層を魅了してくれることでしょう。 そんな期待を抱きながら、彼女たちの演技に注目していきたいものです。

(文/狩野洋・サンクレイオ翼)

記事制作 : サンクレイオ翼