岡田准一は“高倉健”を継ぐ男!? ストイックな役者魂エピソード

コラム

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ひとつの殺人事件の刑事・容疑者・被害者として再会した幼なじみ3人が、心の奥に封印してきた過去と向き合う……。映画『追憶』は5月6日より公開されるヒューマンサスペンスです。『鉄道員(ぽっぽや)』や『あ・うん』などの名作を手がけた降旗康男監督&木村大作カメラマンが、9年ぶりにタッグを組んだことでも話題になりました。

高倉健を継ぐ俳優として名指しされたのは!?

3年前に亡くなった高倉健は、降旗&木村のタッグで7作の映画作品に出演していました。そして『追憶』の完成報告会見で降旗監督から「高倉健さんを継ぐ俳優になっていただければいい」とまで称されたのが、今作主演の岡田准一です。

降旗監督は岡田准一の“斜め後ろからの姿”に高倉健さんの面影を重ねたとのこと。次世代の“日本の男”の呼び名は、岡田准一が継ぐのでしょうか!? 出演映画まつわるエピソードから、そんな彼の役者魂を掘り下げていきます。

岡田准一の人生を変えた『木更津キャッツアイ』

2003年と2006年に映画化された『木更津キャッツアイ』は、もともとTBS系列の人気テレビドラマシリーズ。岡田准一が演じたのは、余命半年を宣告された主人公・ぶっさん。その後も彼に「木更津があって人生変わった」と言わしめるほど思い入れの深い作品だったようです。

この作品で共演した櫻井翔とは戦友ともよべる仲で、長い間役名である「ぶっさん(岡田)」、「バンビ(櫻井)」と呼び合っていたとか。しかし、2016年に放送された『櫻井・有吉THE夜会』では、近年では互いにその呼び名を封印していたことが明らかになりました。櫻井翔曰く「『木更津』の思い出に岡田くんを引きずり込み続けるのはなんかねぇ…」とか。岡田准一も「もう“バンビ”って呼んじゃいけないんだなって思ってた」と話しています。

お互いのイメージを偏らせないためのプロ魂が、垣間見えたエピソードでした。

格闘技を極めすぎて難儀してしまった『図書館戦争』

岡田准一は2007年に出演したドラマ『SP 警視庁警備部警護課第四係』から肉体改造にハマり、武術や格闘技の修行もするようになりました。カリ・ジークンドー・USA修斗という3つの格闘技のインストラクター資格を取得しており、若手俳優の間では“岡田格闘技道場”への入門希望者が続出したほどです。

2015年に公開された主演映画『図書館戦争』でも、そのアクションセンスが如何なく発揮されています。しかし、武術や格闘技が得意になればなるほど、アクションは苦手になっていくもののようで……。劇中のアクションに対して“それは動きとして嘘すぎる”と感じてしまうことが増えたとか。スタッフと何度も議論を重ねたことによって、『図書館戦争』で魅せた見事なアクションシーンは生まれたようです。

かつてないほどの徹底した役作りに没頭した『永遠の0』

百田尚樹の同名ベストセラー小説を2013年に映画化した『永遠の0』で、岡田准一は太平洋戦争中、数々の戦場を零戦と共に駆け抜けた熟練戦闘員を演じました。

この時、岡田准一はかつてないほどに、徹底した役作りに没頭します。零戦に乗っていた人や自衛隊に話を聞きに行ったり、搭乗員としての本格的な訓練も受けていたとか。また、役柄のために坊主にしたことについては、本人はまったく意に介してなかった模様。しかし周囲が必要以上に騒ぐので、インタビュー取材の際に「気合の現れだと書いて欲しい」という注文をつけたというエピソードもあります。

若い時代から老年までを演じきった『海賊とよばれた男』

2016年に公開された『海賊とよばれた男』も、百田尚樹著のベストセラー小説を映画化した作品です。岡田准一の役どころは、出光興産創業者の出光佐三氏をモデルにしたといわれる主人公・国岡鐵造。海賊と呼ばれた熱い青年期から、幾多の困難を乗り越え侍と呼ばれ畏れられた老年期までを演じきり、その高い演技力への評価を確固たるものにしました。

「一人の役者で若い時代から壮年までを通したいと思いました。それを実現できるのは岡田君しかいないと思いました」という山崎貴監督の言葉通り、これを成し遂げられる俳優は、日本には決して多くないと思われます。岡田准一が実に稀有な存在の俳優であることの現れでしょう。

『追憶』で岡田准一は、一つの殺人事件をきっかけに過去の自分と向き合っていく捜査一課の刑事を演じます。生前の高倉健が演じてきた当たり役とも重なる、心の奥に傷を抱える寡黙な男。岡田准一が体視する次世代の”日本の男”の姿をこの目に焼き付けましょう!

(文/もちづき千代子@H14)

記事制作 : H14

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