過酷労働!? 『夜明け告げるルーのうた』の大人気子役が語る“芸能界の仕事を続ける理由”

インタビュー

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文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞を受賞した『マインド・ゲーム』(2004年)で長編監督デビュー以降、『ケモノヅメ』(2006年)や『四畳半神話大系』(2010年)などを手掛け、国内外のアニメ・ファンを魅了してきた湯浅政明監督。初のオリジナル作品『夜明け告げるルーのうた』では、心を閉ざした少年カイと天真爛漫な人魚の少女ルーの出会いと別れの物語を、ポップで鮮やかな映像とともに描いています。本作でカイを演じた下田翔大さんとルーを演じた谷花音さんにお話を伺いました。

Q:下田さんは5歳、谷さんは3歳からこのお仕事をスタートされたとか。ともに約10年、ご活躍されているわけですが、今回が初共演だそうですね。お互いの印象はいかがでしたか?

谷花音 カイくんのイメージにぴったりで、初めてお会いした時は、“わー、カイくんだ!”と思いました。お話をしたら、とても優しい方で。そういうところもカイくんに似ているなと感じました。

下田翔大 僕も花音ちゃんと同じで、“本当にルーちゃんがいる!”と思いました。今日も元気なオーラに圧倒されています(笑)

Q:本作を観て、おふたりの演技の相性の良さを感じました。

下田翔大 声の収録は別々に行ったんです。花音ちゃんが先にルーの声を入れてくれていたので、リードされる形で自分もやりやすかったのかなと思っています。

谷花音 リードしたなんて。全然そんなことないです(笑)

Q:本作で声優のお仕事をされて、難しかったところは?

谷花音 人魚のルーは日光に弱くて。日差しを浴びると悲鳴を上げるんですが、人間ぽくならないようにと、監督から指示を受けました。キャーじゃなくてキーとかギーとか、独特の言葉を考えて。思ったように声が出ないときもあったので、叫ぶシーンが一番難しかったですね。それと、ルーはいつも元気な女の子なので、声のトーンを変えないように気を付けました。

下田翔大 本格的に声優のお仕事をさせていただくのは、今回が初めてで。すべてに関して難しいなと思いながら演じていました。俳優としてテレビドラマに出るときは、自分の姿や顔の表情も見えますけれど、声優が感情を表現するツールは声だけ。声でどれだけ感情を表現できるかというのは自分にとってチャレンジでしたね。いつもに比べるとオーバーアクトかなと思うほど、声に感情を込めて演じました。特に印象深いのは、カイと国夫と遊歩が3人で掛け合いをするシーンです。国夫役の斉藤壮馬さんと遊 役の寿美菜子さんが“下田くんと一緒にやりたい”とおっしゃって下さり、実際に現場へ来てくださったんです。嬉しかったですね。アニメの声の収録は、ひとりづつ行うことが多いらしいのですが、プロの声優さんのお仕事ぶりを間近で見れたことは、とても勉強になりました。

Q:歌うシーンについてはいかがでしたか?

谷花音 私はルーちゃんと同じで、歌とダンスが大好きなんです。歌のシーンは歌詞を1行づつ、時間をかけて丁寧に収録していきました。

下田翔大 僕はカラオケには2回ぐらいしか行ったことがないんですが、お風呂の中で歌うのが大好きなんです。歌うシーンがあると分かった後は、お風呂の中でたくさん練習しました。収録の時には、監督が実際にかっこよく歌って指導してくださったので、とても分かりやすくてありがたかったです。

Q:おふたりとも歌が大好きとのことですが、プライベートではどのような歌を聞いていますか?

下田翔大 ロックな曲が好きです。アジカン(ASIAN KUNG-FU GENERATION)やEXOなどを聞いています。

谷花音 GReeeeNの曲が好きです。それと、お母さんの影響でドリカム(DREAMS COME TRUE)が好きになって、Youtubeで聞いています。

Q:本作でもっとも好きなシーンは?

谷花音 ルーのお父さんが日差しを浴びながら、ルーを助けに行くところです。愛情を感じる、温かいシーンだと思います。ルーのシーンでは、海辺でパラソルを持って、ノリノリで踊っているところが気に入っています。

下田翔大 ルーが水をパッと立体的に浮かび上がらせるシーンですね。僕は水に対して丸いというイメージを抱いていたんですが、本作で描かれる水は独特で、非現実的な動きをしたり、四角く切り取られたものがいくつも重なっていたりするんですよ。

Q:おふたりは約10年間、芸能界のお仕事をされています。お仕事で疲れた時のストレス解消法は?

谷花音 猫ちゃんを2匹飼っているので、仕事が終わって家に帰ったらずっと抱っこしています。猫ちゃんは、たまに一緒に寝てくれるんです(笑)。猫と一緒にいると疲れがなくなりますね。

Q:ちなみに、猫ちゃんのお名前は?

谷花音 上の子がはっさくで、下がみかんです。

Q:変わった名前ですね。その由来は?

谷花音 テレビドラマに出ている猫ちゃん(※「最高の離婚」(2013年))に、はっさくという名前の猫が登場)にそっくりなんです。猫の種類も柄も同じで、その猫ちゃんがはっさくという名前だったので、上の子に同じ名前を付けました。下の子は、柑橘系つながりでみかんにしました(笑)

下田翔大 僕が疲れを感じた時は、逆にもっと運動をして疲れ切った状態になって寝ます。寝れば、一発で回復するので、大丈夫です!

Q:さすが、若さですね(笑)。最後に、このお仕事の魅力を教えてください。

谷花音 同級生や親せきに“観たよ”“面白かったよ”と言ってもらえることが嬉しくて。みんなに喜んでもらえるなら、どんなに疲れても明日また頑張ろうという気持ちになります。

下田翔大 正直言って、仕事を始めた当初の記憶はないんですが、小学校高学年の頃に、自分が好きな仕事はこれだって気付いて。一生この仕事をやっていけたらいいなと思って、いま、頑張っています(笑)。誰かが僕の演技を観て、少しでも勇気づけられたり、心が動いたりしてくださったら、最高に幸せですね。

取材・文/田嶋真理 写真/横村 彰

記事制作 : 田嶋真理

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