(C)2017「武曲 MUKOKU」製作委員会

キョンキョンや河瀬直美監督も認めた、実力派“二世俳優”村上虹郎から目が離せない!

コラム

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6月3日に公開を控える『武曲 MUKOKU』(2017年)。本作で綾野剛とともに主演を務めるのは、今もっとも勢いがある若手俳優の一人、村上虹郎です。

唯一無二の歌声を響かせるUAを母親に、個性派俳優の代表格である村上淳を父親にもつ“二世俳優”でありながら、『ディストラクション・ベイビーズ』(2016年)、『夏美のホタル』(2016年)、「仰げば尊し」(2016年)など、デビュー以来引く手数多の状態が続いている彼。わずか3年の間に着実に積み重ねてきたキャリアの裏にある“大人たちとの出会い”と、人々を惹きつけて止まないみずみずしい魅力に迫ります。

河瀬監督との出会い&実父との共演で決意した俳優への道

村上虹郎のデビュー作は、カンヌ常連の河瀬直美監督が手がける『2つ目の窓』(2014年)です。こんがりと日焼けした当時16歳の彼は、美しくも激しい自然に囲まれた奄美大島で母親と暮らす高校生・界人(かいと)を演じました。

当初、河瀬監督に声をかけられてオーディションを受けたものの落選。美術部として本作に参加している際に監督の眼鏡にかない、主役の座を射止めました。公開時のインタビューでは「何を悩んでいいかもわからない状態だった」と撮影を振り返りますが、厳しい演技指導を耐え抜き、今では河瀬監督を “もうひとりの母”と慕うほど。一方の監督は、村上を抜擢した理由を「圧倒的な強さをもつ奄美の自然に負けない存在感」と語っています。

また、実父である村上淳との共演も見どころです。プライベート同様、作中でも母親と離婚をして離れて暮らす父親に「どうして離婚したの?」とまっすぐな瞳で尋ねる虹郎。父の淳もそれに応えるように、丁寧に言葉を選びながら話します。

アドリブで撮られたというこのシーンに漂う緊張感と互いを想う優しさは、実の親子だからこそ成し得たものだと言えるでしょう。本作において“二世俳優”という世間のフィルターを逆手に取り、それをやすやすと越えてみせた彼。できあがった作品を観た際に「もっとできるはずだ」と俳優の道へ進むことを決意したといいます。

“純朴な青年”を脱却!初めての連ドラと不良役

その後も、人々の記憶から抜け落ちてしまう少女を思い続ける『忘れないと誓ったぼくがいた』(2015年)や、喧嘩に明け暮れる兄を献身的に探し続ける弟を演じる『ディストラクション・ベイビーズ』(2016年)など、素朴な青年役のオファーが続々と届きます。

そんな中で、「暴れられるかも」と出演を決めたのが、ドラマ「仰げば尊し」(2016年)でした。村上は、悪評高い高校を牛耳る不良少年・青島を演じ、「ここじゃ俺たちが法律だ」と大人たちになめた態度をとります。しかし実際は、腕を怪我してギターが弾けなくなったことで心にも傷を負っていたり、友人のために土下座をするような仲間思いな面を持ち合わせていたり……という複雑な役どころ。

この撮影で出会った大先輩の寺尾聰から「お前らには負けないぞ!」と同じ目線に立って鼓舞されたことが、全力で役に向き合う原動力になったそう。寺尾とは役の上では衝突するものの、撮影の合間には黒澤明監督の現場の様子や芝居に臨む姿勢、かっこいいタバコの持ち方など多くのことを教えてもらい、演技にも滲み出るその生き様に圧倒されたといいます。こうした経験を糧に徐々に役への理解を深めていった村上。本作は、最終話には自己最高となる視聴率をマークし有終の美を飾りました。

記事制作 : YOSCA

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