「SUN」はバナナマン日村が元ネタ!? 星野源ヒット曲の裏話

コラム

  • twitter
  • facebook
  • はてなブログ
  • google+
  • LINEで送る

大ヒットドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS系)で、人気を博した俳優・星野源。同ドラマの主題歌には、シンガーソングライターの顔も持つ星野の楽曲「恋」が使用され、ドラマ出演者による“恋ダンス”が一躍ブームに。しかし、やはりというべきか――「ヒット作は一日にして成らず」であるらしい。星野源の華々しいヒット曲の数々に隠されたヒミツに迫ってみよう。

大ヒット曲「恋」はトイレと団地でアイデア降臨?

2017年JOYSOUNDカラオケ上半期ランキングで首位を獲得した「恋」。2017年4月14日放送の「ZIP!」(日本テレビ系)では、「次ヒットしなかったら(前作「SUN」がヒットしたきりの)一発屋だぞ」と楽曲制作中の日々のプレッシャーを語っていた星野。ヒットを気にすればするほど、自分がつくりたい音楽から遠ざかっていく焦りを感じていたが、トイレに座しているときに、ある“ひらめき”があったという。「もっと音を速くしたらどうだろう……」。そこで、頭の中でぐんとテンポを速くしていくと、ようやく「これだ!」と手応えがつかめたという。

この歌詞については、2017年4月8日放送の「王様のブランチ」(TBS系)にて、古い団地に着想を得て、歌詞の一部を書き起こしたと明かしている。人が暮らす風景にどこからともなく漂う食卓の香り……。ホッとする日常の1コマに、「その景色の情景のまま、冒頭の『君の元へ帰るんだ』までが書けた」と星野。普通の人ならば古い団地を見ても「築年数どんくらいだろう?」くらいにしか思わないところであるが。やはり別格の感性である。

代表曲「SUN」はバナナマン・日村がタイトルの由来!?

阿部サダヲ主演のドラマ「心がポキッとね」(フジテレビ系)の主題歌に起用された「SUN」は、星野源の名を世に知らしめた出世作。ラジオ番組「バナナマンのバナナムーンGOLD」で毎年自作のバースデーソングを日村に贈ってきた星野は、2015年5月15日の同番組内で、日村42歳の誕生日に書き下ろした曲のメロディーが、「SUN」の一部に使われていること、また、日村の「日」こそが「SUN」のタイトルの元ネタであるとカミングアウト。ちなみに、同曲の仮タイトルは「SUN Village」、つまり「日村」だったらしい。

その日村は「SUN」のミュージックビデオにも登場する。ビデオ中盤で現れる家族写真は、父親にドラマ主演の阿部、母親に日村、息子に星野の顔が合成されたもの。また、登場するダンサーたちの髪型は、なんとなく日村に似ているような……。こんな遊び心を忘れないあたりも、星野が支持される理由の一つかもしれない。

病から生まれた渾身の一曲「地獄でなぜ悪い」

華々しいキャリアを歩んできたかに思われる星野だが、実は2012年にくも膜下出血で倒れ、活動を休止した過去がある。俳優として出演した映画『地獄でなぜ悪い』の主題歌として書き下ろした同名シングル「地獄でなぜ悪い」は自らの闘病体験をもとにつくった渾身の一曲。入院中の体験を元に書き上げただけあり、「病室」「唸る隣の部屋」といったフレーズが印象的だ。

さぞやヘビィな曲かと思いきや、意外にもアップテンポな同曲は、同映画で監督を務めた園子温が描き出す独特の“エログロ”な世界観を、ポップに彩るナンバーに仕上がっている。闘病中であったため、ミュージックビデオは全編アニメーションによるものだが、楽曲にマッチしたハチャメチャな映像に引き付けられる。

キャッチーなメロディーラインにのせた等身大の歌詞が魅力の星野源の楽曲には、聴く者の背中をそっと押してくれるチカラがある。うれしいことがあったとき、落ち込んだとき、そして恋をしたときに、静かに耳を傾けてみてほしい。

(文/ナカニシハナ)
記事制作 : エクスライト

関連映画