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メガヒット連発なのに疎まれる!? マイケル・ベイ監督の手腕「ベイ・ヘム」の秘密

コラム

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世界中で愛され、ゲーム、アニメ、漫画、映画とさまざまな展開を見せる「トランスフォーマー」。実写映画は、2007年の第1作を皮切りに続編やスピンオフが制作され、この夏公開の『トランスフォーマー/最後の騎士王』(2017年)でシリーズ5作目となります。

これらを手がけるのは、『アルマゲドン』(1998年)、『パール・ハーバー』(2001年)などで知られるマイケル・ベイ監督です。興行的にはメガヒットを収める一方で、映画評論家から少なからず批判を受ける彼の作品。そこには一体どのような理由があるのでしょう。今回は、マイケル・ベイ監督の手法にスポットを当ててご紹介します。

ド迫力の爆破と大胆なストーリーが持ち味

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マイケル・ベイ作品の一番の特徴は、大迫力の爆破シーンです。ほとんどの作品において爆破シーンがあり、中でも『トランスフォーマー/リベンジ』(2009年)のクライマックスで使われた火薬量は、ハリウッド映画史上最大級と言われています。

実写にこだわった爆破シーンの数々は観る者に強い印象を残し、「マイケル・ベイ」と「メイヘム(=破壊行為)」を組み合わせた「ベイ・ヘム」という造語で呼ばれることもあります。また、爆破シーンの多さゆえに、『ローリング・ストーン誌』が「マイケル・ベイ映画の爆破シーンBEST10」という特集を組んだこともあるほどです。

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こうした爆破シーンにたどり着くまでのアクションシーンの多さや、ストーリー展開の大胆さも特筆モノ。1作につき5回以上のハプニングが起こり、観客は息つく暇もなくスクリーンに釘付けになってしまいます。米軍や戦う男を扱うことが多いですが、ド派手なアクションシーンの数々によって彼らがかっこよく描かれています。

CMで培った撮影手法は日本でも披露済!

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マイケル・ベイの映画デビューは『バッドボーイズ』(1995年)ですが、それ以前はCMやミュージックビデオのディレクターとして活躍し、金獅子賞をはじめとする数々な賞を受賞しています。彼の作品における色彩の豊かさは、CMやミュージックビデオの経験によるものだと言えるでしょう。

CMディレクターの経験から、撮影の手法にも独自性があります。ひとつめは人物を中心として回転しながら螺旋状に上昇していくカメラワーク。『バッドボーイズ』(1995年)でウィル・スミスとマーティン・ローレンスのまわりを回ったことに始まり、『ザ・ロック』(1996年)や『パール・ハーバー』(2001年)でも見られます。『トランスフォーマー』シリーズでは、金属生命体が合体・変形する工程を見せるために使われていました。 この手法は、福山雅治が出演したアサヒビールのCM「スーパードライ」(2012年)の監督を務めた際にも用いられています。

ふたつめは、地面すれすれのところを這うようにして撮影されるスタイリッシュなカーチェイスシーン。これらは撮影用に改造された車両を用いて行われており、入り組んだ道や高速カーチェイスに対応できる特殊なゴーカート、車に衝突してもビクともせずそのまま走り続けることができる車両、クレーンカメラによってさまざまな角度から撮影できるポルシェ・カイエンなどが使用され、視聴者が本当に体験していると錯覚するほどのリアルな画づくりに貢献しています。

わかりやすさがアダに!? 実はラジー賞の常連

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「ド派手で迫力があってわかりやすい」。マイケル・ベイ作品にはこうした魅力がありますが、単純明快さが批判の対象になってしまうことも多々あります。実は前述の「ベイ・ヘム」という言葉は、主に彼の手法を揶揄する際に使われるものなのです。

映画情報を独自にまとめているアメリカの動画サイト「Watch Mojo」が特集した「マイケル・ベイ映画が好きになれない10の理由」によると、米軍の登場が多く愛国心が強すぎる、女性はセクシーな人ばかりで人物表現がステレオタイプ、大衆指向に迎合しすぎ、アクションが派手すぎてストーリーがわからなくなるなどの辛辣な声も挙がっています。

また、1年間における最低映画を選ぶ「ゴールデンラズベリー賞(通称ラジー賞)」でこれまで2度の受賞を果たしているなど、映画に造詣が深い人からすると奥行きが足りないように感じられるようです。

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マイケル・ベイ作品は揶揄されることもありますが、一方では頭を空にして目の前のスリルを思い切り楽しむことができるエンタメ作品だと言えます。今作では、最新機材を導入するなどの試みも増え、これまで以上に迫力のある映像を届けてくれるはずです『トランスフォーマー/最後の騎士王』(2017年)は8月4日(金)より全国公開です。

(鈴木春菜@YOSCA)

記事制作 : YOSCA

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