映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』は8月18日(金)より全国公開

『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』広瀬すず&菅田将暉 インタビュー

インタビュー

  • twitter
  • facebook
  • はてなブログ
  • google+
  • LINEで送る

ブレイク前の中学時代の思い出

岩井俊二監督が1993年に手掛けたテレビドラマを、『君の名は。』の川村元気プロデュースのもと、『モテキ』の大根仁が脚本、『魔法少女まどか☆マギカ』の新房昭之が総監督を担当した劇場アニメーション『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』。ヒロインのなずなの声を担当した広瀬すずと、彼女に想いを寄せるクラスメイト役でアニメーション映画の声優に初挑戦した菅田将暉が語り合った。

岩井俊二監督の美を原作にアニメ化

Q:本作の企画を聞いたときの感想は?

広瀬すず(以下、広瀬):オリジナルのドラマを観たとき、画面から夏のむわっとした空気やにおいがそのまま伝わるような映像で、それがそのままドラマの独特な世界観になっていてすごくいいと思いました。それでいて少年少女のドキュメンタリーを観ているような感覚にもなりました。みんなが自然体で、あの子たちはあそこですくすくと育っていくんだろうなって、登場人物の未来が見えるようでした。これをどんな風にアニメーションにするのだろう? どんな絵のタッチに? と想像が尽きませんでした。

菅田将暉(以下、菅田):オリジナルを観たとき、俳優として目指すところがたくさんつまっている作品だと思いました。もちろんドキュメンタリーではなく狙って撮っているのでしょうが、「一瞬の美」がたくさんありました。単純な赤ではなくオレンジだったり茜色だったりする、グラデーションがちゃんとついた映像で時間を撮っていて、そこには岩井俊二監督らしい美がありました。それでいてすごく生々しい。僕自身はアニメーションに先入観がないので、アニメ化にも違和感はありませんでした。

Q:広瀬さんがなずなとして、劇中で歌っていて驚きました。

広瀬:私もです(笑)。カラオケは大好きなんですけど、誰かと一緒に行くわけではなくて、一人だから楽しいんです。歌うときのなずなも、一応人前であることを意識しているけど誰かに聴かせるためではなく、鼻歌くらいのテンションで歌いました。お母さんが歌っているのを聴いて覚えたという設定だったので、きっと原曲を知らないで歌っているのだろうなと思ったんです。収録するときは、ガラス越しにたくさんの大人たちがいて「もっと力を抜いてください」って言われたんですが、力が入っているのかどうかも自分ではわからない。アーティストの方は大変だな~って思いました。

Q:菅田さんはアニメーション映画の声優に初挑戦した感想は?

菅田:難しかったです。繊細な作業で、針の穴に糸を通すレベルの話じゃない! もっと次元が上の難しさで、セリフの言い回しとかテンポとか、声って大変な情報量があるのだなと改めて思いました。

リアル中学校の思い出

Q:中学時代の夏の思い出を教えてください。

広瀬:バスケをやっていて部活三昧でした。毎日バッグにボールとバッシュとタオルと水筒を入れて学校へ行くんですけど、荷物が重くて歩くのが好きではなかったので、何もかもが面倒くさい! みたいなやさぐれた気持ちになっていました(笑)。学校に着くと、ひたすらバスケを真剣にやるので、楽しくなるんですけど。

菅田:毎年家族で淡路島へ行っていました。いつも行くロッジのようなところに泊まって、泳ぎに行ったり花火をしたり。宿泊客が参加できるビンゴ大会があって、そこにでっかい水鉄砲があったのですが、だだをこねて買ってもらいました。ビンゴで当ててないのに(笑)。

Q:クラスメイトになずなのような女の子はいましたか?

菅田:自分にとってのなずなのような存在はいましたけど……なずな的ではなかったな。あんな子います? 最強ですよね。ウチの地元にはいなかったなあ。(広瀬に)なずな的でした?

広瀬:爪の先ほどもそんな要素はなかったです、カケラも。女の子とばっかり遊んでいました。小学校から中学校へ進学してもメンバーが替わらず、バスケ部のみんなとず~っと一緒で。みんな男の子みたいでした。

Q:なずなのように、転校していった友達はいました?

菅田:僕自身が小学校1年生のとき、いちど転校したんです。僕は青いランドセルだったのですが、当時はそれが珍しかったんですよね。転校生である上に、ランドセルが青くて……。

広瀬:珍しいですね!

菅田:ワル目立ちもハンパなかったのですが、普通に楽し~く過ごしていました。転校先で出会ったのがみんないい人でよかったです(笑)。

人気者のモチベーション維持方法

Q:お二人とも出演作の公開が続いていますが、どのようにモチベーションを維持されているのでしょうか?

広瀬:複数の作品を同時に撮影したことはほとんどありません。作品と作品の間も1~2週間は空けていただけているので、そんなに大変ではないです。競技カルタ、チアダンス、バイオリンと、訓練の必要な役柄が多かったので、そうした練習をしながら作品をまたいで撮影していたら、今ごろ死んでいるかも(笑)。菅田さんの場合は……本当にすごいです。

菅田:いや“出てる出てる詐欺”みたいなもんで。僕もたまに自分で思うよ、よく生きてるな~って(笑)。

広瀬:もともとインドア派なんですけど、自分のベッドで寝て起きるとわりと大丈夫なんです。

菅田:めっちゃわかる。2年前までそうだった。急にきた(笑)。

広瀬:たぶん体が疲れていて朝に起きられないときも、眠いな~と思うけど、気合いを入れたらぜんぜん立てる。それで、行ける! ってなります。

菅田:人間って、意外と倒れないんだよね。

広瀬:それに……お芝居は好きなことだから。好きなものに集中して、無我夢中になっていると大丈夫なんです。逆にお休みになったときのほうが疲れちゃいます。

Q:菅田さんは今年ソロでCDデビューもされましたが、音楽活動が気持ちの切り替えに役立っていますか?

菅田:今は楽しめるように、大変なところを整理している段階です。まったくそんなつもりはなかったのですが、思った以上に大ごとになっているので。そもそも僕も“一人カラオケ”をするために家でギターを弾いて歌っていたんですが、カラオケに一人で行く勇気もなくて(笑)。カラオケだとCD通りのテンポやキーになってしまうけど、音階なんてどうでもいい、もっとのびのび歌いたいなと思って。さすがにそれをそのまま表に出すのは、はばかられるので、まずは「そういうことをやります!」という表明をしている時期かなと。そこにはもちろんある種の苦しさを伴いますが、それを乗り越えたらもっと楽しくなる気がしています。

取材・文:浅見祥子 写真:高野広美

記事制作 : シネマトゥデイ(外部サイト)