(C)2017『散歩する侵略者』製作委員会

寄生、擬態、コピー…宇宙人たちの侵略の仕方がエグすぎる映画4選

コラム

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行方不明になった夫が“侵略者”となって帰ってきた。侵略者は彼を合わせて3人。散歩しながら人々と会話を交わし、そして“概念”を奪っていく。日常が終わりを告げる時、いったい何が起きるのか? 地球は侵略されてしまうのか――。

劇団イキウメの舞台を映画化した『散歩する侵略者』(公開中)は、黒沢清監督の最新作です。こういった、人間に“寄生”したり“擬態”したりする系の侵略って、とかく展開がエグくなりがちですけど、つい目が離せなくなってしまいますよね。そこで今回は、侵略者による入れ替わりを描いた映画を紹介していきたいと思います。

入れ替わり侵略者の元祖!…『盗まれた街』(1955年)

ジャック・フィニイといえばオールドSFファンには有名な、ノスタルジーと奇想の作家です。そんな彼が書いたSFホラーの傑作が『盗まれた街』。生涯で1万冊以上の小説を読んできた筆者ですが、読んでいるあいだにこれほど嫌な汗をかいた本はありません。

同作は過去に『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』(1956年)、『SF/ボディ・スナッチャー』(1978年)、『ボディ・スナッチャーズ』(1993年)、『インベージョン』(2007年)など、さまざまな形で映画化されました。

原作ではアメリカのとある小さな街で医師をしている主人公のもとに、「家族が偽物だ」と訴える人が続々とやってきます。最初は集団ヒステリーだと考えていた主人公でしたが、ある家の地下室で、その家の主人そっくりの死体を発見。実は、街の人々は宇宙からやってきた侵略者によって、徐々に入れ替わられていたのです。本人の記憶をすべて持つ上に、外見も全く区別がつかない偽物たち。主人公たちは街からの脱出を試みるのですが……。

何がイヤって、入れ替わりの手段がイヤ過ぎます。侵略者は人間が眠っている間に、巨大な豆のサヤのような物体の中に、人間のコピーを生成します。そして、生成されると同時に、オリジナルの肉体は、塵になってしまうのです! そのため、主人公たちはコピーされないように、眠ることもできず、侵略者から逃げなければいけないという……。考えるだけでうんざりします。

ちなみに映画化された作品の中で一番有名、かつ後味が悪いのは『SF/ボディ・スナッチャー』。人面犬のブームに火をつけたのはこの映画でしょう。観た後には絶望感以外のなにものも残らない、最凶のバッドエンドです。ドナルド・サザーランド(『24』のキーファー・サザーランドの父親)の表情がまた、絶望感をそそるんですよねえ。

侵略者の恐怖と人間のエゴが交錯!…『吸血鬼ゴケミドロ』(1968年)

こちらは邦画です。もう、題名からして嫌な厭なイヤな感じが漂ってきますよね? そう感じたあなたは間違っていません。

謎の発光体と遭遇し、墜落した旅客機。生き延びたのは暗殺者、時限爆弾を持った自殺志願者、兵器産業の社長夫妻、政治家、ベトナム戦争で夫を亡くした白人女性、なんだか歪んだ精神科医、宇宙生物学者、副操縦士とスチュワーデスという、非常に濃い面々でした。

やがて、謎の宇宙生物「ゴケミドロ」に寄生された暗殺者が吸血鬼と化して、人々を襲い始めます。辛くも逃げ延びた副操縦士とスチュワーデスでしたが……。

こちらのゴケミドロ、アメーバ状の生物で、人間の額をぱっくり割って体内に入り込みます。彼らは人間の血液を食料としており、その目的は人類皆殺し。この辺も嫌なんですが、極限状況に追い込まれた人間のエゴが炸裂する展開が、また実に嫌なのです。こんな映画が年齢制限無しで公開されていた昭和の日本って……実にステキですね。

記事制作 : H14

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