『散歩する侵略者』/9月9日(土)ROADSHOW/(c)2017『散歩する侵略者』製作委員会/http://sanpo-movie.jp/

キャラが濃過ぎ!? 福士蒼汰、亀梨和也、松田龍平…個性的な宇宙人を演じた人気俳優たち

コラム

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9月9日に公開される『散歩する侵略者』は、劇作家の前川知大が率いる劇団イキウメによる同名の舞台を映画化したもの。“夫が侵略者に乗っ取られて帰ってくる”という大胆なアイディアをもとに、日常が異変に巻き込まれていく世界を描いています。

『散歩する侵略者』の松田龍平のように、過去にはさまざまな人気俳優が映画の中で宇宙人になりました。それぞれ個性的なキャラクターを、俳優たちはどのように演じていたのでしょうか?

シングルマザーと恋に落ちる宇宙人…福士蒼汰

現在大活躍中の誰もが認めるイケメン俳優・福士蒼汰が出演したフジテレビ系ドラマ「スターマン・この星の恋」(2013年)は、宇宙規模の運命の恋を描いたラブストーリー。広末涼子演じるシングルマザーの佐和子に拾われ、星男と名付けられた記憶喪失の青年。不思議な力をもつ彼の正体こそ、ずばり宇宙人でした。

今作で福士蒼汰は、ミステリアスな雰囲気の星男を演じるために、普段の演技の倍ぐらいゆっくりのペースで動いたり、まばたきをスローにしたり、演技の中に非日常的な動きを取り入れていたとか。記憶喪失の宇宙人の役作りを徹底していたようですね。

また、3人の子の父親という役割をあてがわれて奮闘する姿はとてもカッコかわいく、思わず胸キュンさせられた女性も多いのでは。物語の中盤で記憶を取り戻した星男が達也という名で、本来は凶暴な人物だったと判明した時も、好青年イメージを豹変させる名演技を見せてくれました。最終的に星男が地球人として生きていく決意を固めたシーンも秀逸です。そこには、コメディでありつつも心あたたまる、ファンタジー作品の“宇宙人”の姿がありました。

政治家を目指す水星人…亀梨和也

三島由紀夫の異色SF小説を映画化した『美しい星』(2017年)は、お天気キャスター・大杉重一郎のごく平凡な家族が、突如として宇宙人に覚醒する姿を描いた作品。その中で大杉家の長男であり、水星人として覚醒する一雄を演じたのが、ジャニーズでも屈指の名優といわれている亀梨和也です。

一雄は政治家を目指す野心あふれる青年という役どころです。プラネタリウムで水星のスライドを見た時、目が釘付けになったことが覚醒のきっかけ。ただし、今作で語られているのはあくまでも覚醒であって、本当に宇宙人か否かは明言されていません。

今作での亀梨和也の起用について、吉田大八監督は「反抗心が垣間見える人物を演じるのに適している」と述べています。笑っているのに、どこかトゲのような鋭さをもった俳優……。その印象が一雄のイメージにぴったりハマったのだとか。

ごく普通の心優しい宇宙人…大泉洋

個性派俳優としてバラエティ番組でも人気を博している大泉洋も、日本テレビ系ドラマ「シェアハウスの恋人」(2013年)で宇宙人役を演じています。このドラマ、端的にいえば“孤独な女と孤独な男と孤独な宇宙人がシェアハウスする話”なのですが、とにかく全編を通して登場キャラクターが濃いのです!

彼氏も友達もいない女が主人公で、その主人公が思いを寄せる妻子もちの男は、なぜか自分が男性を好きだと思い込んでいる……。そして、その男に告白されて、キスもされてしまうのが大泉洋演じる宇宙人・川木辰平です。

彼はヘタすると、宇宙人であること以外でいえば、もっとも普通のキャラかもしれません。純真無垢で心優しく、人とすぐに仲良くなることが得意で、スーパーに勤めている普通の人。だけど、宇宙人。そのギャップが大泉洋の朴訥としたルックスと相まって、妙なおかしさを引き出しています。

ちなみにドラマ内で、川木辰平は宇宙人だと信用してもらうために、「宇宙人の歌」という謎の言語の歌を披露しています。しかし、大泉洋のラジオで、この言語を解読したリスナーがいたのです! その解読は正しく、その後のドラマの核心に迫る内容となっていたため、大泉洋が大焦りする一幕がありました。

生活感のあるハンバーガー屋の店主は宇宙人…香取慎吾

三谷幸喜監督作品『ギャラクシー街道』(2015年)では、香取慎吾が宇宙人を演じています。とはいえ、今作は登場人物が全員宇宙人。個性豊かでクセのある宇宙人たちが、スクリーン狭しと暴れまくります。そんな、奇想天外なSF作品の中で香取慎吾が演じたのは、ハンバーガー屋の店主をしている宇宙人・ノアでした。

宇宙人という非現実的な設定にも関わらず、香取慎吾が演じるノアはほかの演者に比べてひじょうに生活感たっぷりの役どころでした。出産する両性具有の宇宙人役の遠藤憲一や、カエル型宇宙人役の西川貴教など、見た目もキャラも濃厚すぎるほど濃厚なほかのキャストに比べ、声のトーンが抑えめで低い香取慎吾。今作での彼は、ほかの派手なキャラクターたちの個性を引き立てるような、静かな演技をしているように見えました。

香取慎吾自体がもともと非現実的というか、生活感が見えない人物だけに、宇宙人を演じると逆説的に人間味が出てくる点がとても興味深かったです。じっくり見れば、香取慎吾という俳優の面白さを改めて体感できるはず。

(c)2017『散歩する侵略者』製作委員会

『岸辺の旅』で第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門監督賞を受賞し、国内外で高い評価を得ている黒沢清監督がメガホンをとった今作。主人公・加瀬鳴海役を演じるのは、長澤まさみ。そして、その夫である加瀬真治を演じるのが松田龍平です。行方不明になった夫が別人のようになって現れた後、2人の生活は少しずつ異変に巻き込まれていきます。

今作で宇宙人を演じる松田龍平は、独特な存在感と演技力が光る実力派俳優。いったいどの様な演技で、この難しい役どころを見せてくれるのか……。大いに期待したいところです。

(文/もちづき千代子@H14)

記事制作 : H14

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