日テレ系 毎週水曜夜10時放送中「過保護のカホコ」

過保護すぎる天然キャラに賛否両論!?高畑充希の“浮世離れ感”が絶妙なワケ

コラム

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NHK朝の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」でドラマ初主演を果たし、今や国民的女優の一人として認知された高畑充希。ドラマや映画、舞台に限らず、洋画の吹き替えや声優を務めたりと、さまざまなフィールドで活躍しており、その勢いには目を見張るものがあります。そんな彼女の新たな代表作として話題なのが、民放の連続ドラマ初主演作「過保護のカホコ」。カホコの“浮世離れ感”がやけに高畑にハマっているんです。

民放連ドラ初主演作で超箱入り娘を熱演

日テレ系 毎週水曜夜10時放送中「過保護のカホコ」

2017年7月からスタートした「過保護のカホコ」は、「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」や「東京タラレバ娘」が好評を博した日本テレビ系水曜ドラマ枠の最新作。高畑演じる過保護な箱入り娘・カホコが、性格の正反対な青年・初と出会うことで人生観が一変し、成長していく姿を描いたホームコメディです。

脚本は、高視聴率を記録したドラマ「家政婦のミタ」や、朝の連続テレビ小説「純と愛」を手がけた遊川和彦。大学生になっても自分で服を選べなかったり、アルバイトの経験もなかったりと、全ての行動を親まかせにしてきたカホコと、彼女を超過保護に育ててしまった家族、そして辛辣な発言で、期せずしてカホコの成長を促す初。個性的な人物像とその人間関係を、現代人への風刺を込めて描いたコミカルかつシニカルなテイストにはクスリとさせられてしまいます。

特に視聴者の間で賛否両論を巻き起こしているのがヒロイン・カホコのキャラクターです。お腹が空くと動けなくなったり、逆にお腹いっぱいになるとすぐに寝たり、という赤ちゃんのように振る舞い。さらには画家を目指す初の絵を見て涙を流しながら激賞したりとどこまでも感情に素直なカホコ。コロコロと変わる表情や、目が離せない突飛な行動を連発する、浮世離れしたカホコですが、そんなキャラクター像が成り立っているのは高畑の演技があるからこそ。直情的なこの難役を違和感なく、演じきっている彼女の芝居の巧みさには、恐れ入りますが、その演技力はどこからきているのでしょうか?

ピーターパンからヘレン・ケラーまで…舞台で培った豊かな感情表現

観劇が趣味という両親の影響から、小学生の頃より舞台女優を志していたという高畑。中学在学中の2005年にホリプロ主催のオーディションで9621人の応募者の中から主演の座を獲得し舞台「山口百恵トリビュートミュージカル プレイバック Part2 〜屋上の天使〜」で女優デビューを果たします。

2007年から2012年までの6年間では、ミュージカル「ピーターパン」で8代目ピーターパン役を務めると、その後、数々の作品でステージに立ち、さらに09年には舞台「奇跡の人」で三重苦の障害を克服するヘレン・ケラー役に抜擢。かつて大竹しのぶや菅野美穂が演じてきた難役に挑んでいます。テレビや映画よりダイナミックな演技が必要とされる舞台で、数々の場数を踏んできた彼女。自慢の歌唱力やその豊かな表現力はこの頃から培われていったのでしょう。

初の古典作品への出演で、持ち前の演技力がさらに深化!

舞台での活躍と並行して、テレビドラマや映画にも進出するとさらに2015年には実写版『シンデレラ』でヒロインの吹き替えを担当するなどジャンルの垣根を超えて活躍。舞台で培ったダイナミックさに加え、繊細で、よりリアリティのある表現力も身に付け、女優として着実にステップアップしていきます。

時には愛に飢えた等身大のキャバクラ嬢を演じたり、空想癖のあるおてんばな女子高生を声だけで演じてみたり……。その表現の巧みさには筆者も幾度となく度肝を抜かれてきました。そんな高畑ですが2017年には、彼女の原点ともいえる舞台で新たな挑戦を試みました。

それは高畑史上の初となる古典作品「エレクトラ」への出演です。ギリシャ悲劇が元の同作は、父を暗殺されたエレクトラとその弟オレステスが、犯人である母親のクリュタイメストラに、仇討ちを果たす姿を描いた重厚な復讐劇。彼女はこの舞台で主人公のエレクトラに扮し、母への復讐を誓う、という壮絶な役回りを演じ切ります。迫力がありながらも、どこか地に足の着いた印象も感じさせる演技は、さまざまな場で活躍する彼女の集大成ともいえるものでした。

日テレ系 毎週水曜夜10時放送中「過保護のカホコ」

コロコロと表情を変えるカホコを高畑が演じきれるのは、舞台や映画、ドラマに声優まで幅広くこなしてきた、その“浮世離れ”した経歴ゆえなのでしょう。独自のポジションを確立しつつある彼女のさらなる活躍に期待せざるを得ません。

(文/スズキヒロシ・サンクレイオ翼)

記事制作 : サンクレイオ翼