『劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き コトラ家族と世界のいいコたち』 10月21日より公開 (C)Mitsuaki Iwago

写真家・岩合光昭に学ぶ!ゴローン、ウトウト…隙ありまくりな猫の撮り方とは?

コラム

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テレビや映画でも猫たちの姿を見ない日は無く、“ネコノミクス”なる言葉まで生んだ、この空前絶後の猫ブーム。その原点ともいえるのが動物写真家・岩合光昭。彼が撮る猫たちの姿は、街の中をウロチョロして、住民から食事を貰ったり、お腹を丸出しにしてお昼寝したり……とどこまでも無防備なんです。

神出鬼没な野良猫でさえしっかりと表情をゲット!

(C)Mitsuaki Iwago

岩合といえば、世界中の街に暮らす猫の自然な姿を追った「岩合光昭の世界ネコ歩き」が猫好きから熱い支持を集めていますが、この度『劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き コトラ家族と世界のいいコたち』として10月21日に公開されます。映画はテレビ版から岩合のお気に入り場面や、未公開シーンを再編集。さらに番組で人気を集めた、“津軽の四季”の放送回に登場したコトラ家族のその後を追います。世界の美しい街並みとともに、その土地に暮らす猫たちの表情豊かな姿が、猫の目線で映し出されます。

猫はご存じの通り、自由気ままな生き物。猫を飼っている人なら分かると思いますが、呼んでも来ないなんてことは多々。カメラを向けると怖がったり、カメラの方を振り向いてくれなかったり……。猫を撮るといったことだけでも難しいことですが、岩合は放し飼いや野良といった、どこにいるかすら予測がつかないような猫であっても、しっかりとその姿をレンズに収めます。この撮影を可能にしているのが、岩合流のさまざまなアプローチなんです。

1匹の猫を追いかけることなんと4時間!?

(C)Mitsuaki Iwago

番組は1本59分ですが、1本分の映像を収めるために約10日間もロケをし、何十時間にもわたりカメラを回し続けます。飼い猫の場合は、飼い主に名前や性別から家族関係、ガールフレンド、ボーイフレンドはいるか、何時頃にどこでひなたぼっこをするのか……。 こういった1日の動きまで、詳細に聞き取るといいます。動きが分かっているから、屋根から屋根へ飛び移る猫の様子など、待ち構えたような映像を収めることができるんです。

しかし、野良猫の場合はそう上手くはいかないことも。ある撮影の時は4日間、丸々1匹の猫の撮影に費やしたこともあるんだとか。そんな時でも気長に待ちながら、根気よく撮影をする岩合。番組内で彼の方に猫たちが自然と集まってくる風景が映し出されるのは、そんな我慢の賜物なのでしょう。

時には這いつくばることも!常に目線の高さは猫と一緒

(C)Iwago Photographic Office

番組の撮影時には、一つの鉄則があるといいます。それは“目の高さを猫たちと合わせる”こと。猫を見下さないように、必ず座って撮影を行います。番組内でも、ほふく前進のように寝そべって、猫たちとコミュニケーションを取る岩合の姿を、度々確認できます。

身近な猫を40年以上ライフワークとして、撮り続けているという岩合。ネコの一挙一動、表情を見ながら、大勢で近づいても平気な猫か、怖がってしまう猫なのかを見極めるそうです。平気そうであれば、撮影クルー全員で近づき、難しそうであれば、岩合だけが近づいていく。このように猫の気持ちを考え、精神的にも猫目線になることを徹底して撮影は行われているんです。

そのような苦労を重ねて撮影された岩合の写真には、“自由気まま”な猫の本質が詰まっています。「撮影は猫様次第」という彼の言葉からも分かるように、猫に何かをさせようとはせず、常に受け身の姿勢で猫に委ねる。その姿勢こそが猫を撮る上で一番大事なことなのでしょう。

(文/ケヴィン太郎・サンクレイオ翼)

記事制作 : サンクレイオ翼

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