もしも超能力が使えるとしたら、あなたは何をしてみたいですか? 空を飛ぶ? 人の心を読む? それとも……? 誰もが一度は考える「超能力があったら」という夢も、映画の中なら叶います。

そこで今回は、「高校生×超能力」という設定にスポットを当てて作品をご紹介。想像力豊かで多感な高校生は、予期せず得た能力をどんな風に使うのでしょうか。また、特別な能力を持つ者が普通の高校生になった時、そこにはどんな日々が待ち受けているのでしょうか。

おバカな願いが叶いまくり!『超能力学園Z』(1982年)

身につけた超能力で珍騒動を巻き起こす学園コメディが『超能力学園Z』(1982年)です。内気な高校生・バーニーは、女子にアプローチすることができず、ネズミにウイスキーを飲ませる実験に勤しむだけの日々を送っていました。ところがある日、研究溶液に別の液体が混入し、それを浴びてしまったことで超能力を手に入れます。

翌日、バーニーが念力を送るとクラスのマドンナ・ジェーンのボタンが弾け飛び、野球大会は念力によって打ったホームランで大勝利。やがて恋人もできるなど、バーニーの日々はそれまでとは一転、バラ色のものに変わります。ラストの卒業パーティでバーニーが繰り広げる超能力の嵐など、最後まで目が離せません。

「人気者になりたい」「女の子の服を脱がせたい」等、高校生の頭をかけめぐるおバカでかわいい願望がすべて叶ってしまう単純明快な一作。頭を空っぽにして見られる気楽さが魅力です。また、念力シーンで用いられた特撮のチープさも不思議と受け入れられ、度々テレビの洋画劇場に登場しては高視聴率を稼ぐという珍事も現実に起こりました。

若さゆえに能力をコントロールできず悲惨な結果に…『クロニクル』(2012年)

『クロニクル』(2012年)は、病に伏す母と暴力的な父のもとで暮らす高校生・アンドリューが主人公。ある日、学校の人気者スティーブといとこのマットとともに森の中に入ると、そこには見たこともない青白い物体が。その日を境に3人には超能力が宿ります。

物を浮かせたり空を飛んだりすることができるようになったアンドリューは、学校でも人気者になります。しかし女の子とはうまく接することができないまま。力を持ちながらも思い通りにならない日々に不満を募らせ、やがてアンドリューの能力は暴走し始めます。

超能力によって欲しかった友情や人気を得たアンドリューですが、それらを失い身を滅ぼす原因もまた超能力でした。「僕は誰より強い」「僕は頂点捕食者だ」と叫ぶアンドリューと、彼に呼応して暴れ狂う能力が、若さゆえに歯止めがきかなくなってしまう危うさを見事に表現しています。

高校生活で“普通”の幸せを知る『アイ・アム・ナンバー4』(2011年)

普通の高校生が能力を得る作品が多い中で、超能力者が高校生を装う作品もあります。
『アイ・アム・ナンバー4』(2011年)の主人公ジョンは、超能力を持つロリアン星人の生き残りで、破壊者から逃れるため地球に隠れて暮らしていました。各地を転々としていたある日、9人の生き残りのうち3番目が亡くなったメッセージを受け取ったジョン。次なる街へ逃げ込み、そこで高校に通い始めることになります。

高校でジョンは、サラという女子生徒と出会い恋に落ち、サムという友人もできました。それまでは「僕の人生は逃亡ばかり」と孤独感を募らせる一方だったジョンですが、彼らと心を通わせ安らぎを感じるようになるのです。

一方で能力は徐々に発動し、能力者としての覚悟を決め戦うことになるジョン。最後には激しい戦いを繰り広げ再び街を出ることになりますが、この街で彼が得たのは「仲間」と「帰るべき故郷」でした。よそ者としての疎外感を感じていた超能力者の彼だからこそ、普通の高校生活の中で得た“心の拠り所”は、何物にも代えがたい原動力となったのです。

能力者である主人公の願いは普通の生活を送ること『斉木楠雄のΨ難』(2017年)

(C)麻生周一/集英社・2017映画「斉木楠雄のΨ難」製作委員会

週刊少年ジャンプで連載中のシリーズ累計発行部数500万部を超える大人気超能力コメディが、ついにこの秋、映画化されます。

生まれながらにとんでもない能力を持つ斉木楠雄。彼の願いは「普通の生活がしたい」というだけなのに、まわりはいつも災難だらけ。今回も毎年恒例の文化祭を行いたいだけなのに、斉木に想いを寄せる妄想だらけの美女や、超能力を使っても思考が読めないほどのバカすぎる生徒など、訳ありのクラスメイトたちによって、次から次へと災難が降りかかります。そして事態は、いつのまにか地球滅亡の危機に発展して……!?

(C)麻生周一/集英社・2017映画「斉木楠雄のΨ難」製作委員会

コメディ初主演の山崎賢人が斉木楠雄役を務め、脇を固めるのは橋本環奈や新井浩文、ムロツヨシなどの個性的な俳優陣。また、『銀魂』(2017年)の福田雄一が監督・脚本を担当し、原作の設定を生かしながらも独自のギャグセンスを融合させた一作に仕上がっています。

(C)麻生周一/集英社・2017映画「斉木楠雄のΨ難」製作委員会

能力を隠し持つポーカーフェイスの斉木楠雄と、常識を超えた友人たちが掛け合わさった時、そこには今までにないトンデモ騒動が巻き起こります。本気でフザけることを突き詰めた『斉木楠雄のΨ難』(2017年)は、10月21日(土)より全国ロードショーです。

(鈴木春菜@YOSCA)