デビュー作で小学館ライトノベル大賞優秀賞を受賞した赤城大空の同名小説を原作とした青春ラブストーリー『二度めの夏、二度と会えない君』が、9月1日(金)より全国公開される。本作で主人公の智を演じたのは、俳優の村上淳を父親に、アーティストのUAを母親に持つ村上虹郎。圧倒的な存在感と卓越した演技力が映画関係者の評判を呼び、今年9月には本作のほか、23日に『ナミヤ雑貨店の奇蹟』、30日に『AMY SAID エイミー・セッド』と、出演映画が続々と公開を控えている。映画『二度めの夏、二度と会えない君』では大好きな女の子の死の直前に告げた「好き」という言葉を後悔し、奇跡的にタイムリープすることによって、彼女と過ごした夏をやり直す男子高校生を熱演している。もっとも旬な若手俳優である彼が、本作の魅力をありのままに語ってくれた。

個性豊かな俳優陣を結びつけたのは、“音楽”

 

Q:映画の登場人物と、それを演じた俳優たちが音楽を通じてまとまっていく姿にリアリティを感じました。

ヒロインの燐役はガールズバンド「たんこぶちん」の吉田円佳さんで、ほかにも俳優を本業としていない方々が多かったんです。みんなで集まって、スタジオで音合わせをしたことが一番のコミュニケーションになりました。音楽が僕たちの共通言語でした。

Q:吉田さんいわく、村上さんと山田さん(ベースの石田六郎役の山田裕貴さん)が撮影現場のムードメーカーになっていたとか?

本作は女性の出演者が多くて。僕はひとりで静かにギターを弾いて、ガールズトークを邪魔しないようにしていました。山ちゃんは女性陣と男性陣をつなげようと気を配ってくれていました。

Q:智が二度めの夏を繰り返すことに、共感出来ましたか?

僕には経験がないので、共感は出来ませんでした。自分の過去を覗いてみたいという気持ちはありますが、過去に頑張ったことも含めてすべてやり直すのは面倒ですし、僕には変えたい過去はない。それにやり直すことは苦行ですよね。でも、智はそういう感情を一切出さない。

Q:この映画で一番気に入っているシーンは?

智が演奏しているシーンです。彼が後悔しているシーンが多い中、演奏している時は本当に楽しそうで、自分でも良い表情をしていると思いました。

良い意味で無駄が多いのは、自分の個性

 

Q:ご自身と智に共通点を感じたところは?

僕はあまり器用な人間ではないので、気持ちを言葉にするのが苦手なんです。そこは彼と似ていると思いました。ただ、僕は智ほど純朴ではないです。彼は燐と音楽だけに目を向けていますが、僕はいろんなことに興味がある。良い意味で無駄が多いのかなと。

Q:役作りとして行ったことを教えてください。

ギター演奏です。ギターの経験はあったのですが、劇中に披露する5曲を覚えるために練習しました。

Q:村上さんはとても多才な方だと思います。音楽ではなく、役者の道を志した理由は?

お芝居に興味を持ったのは、デビュー作『2つ目の窓』(2014年)に出演した頃。それまでは、俳優を目指したことはありませんでした。おやじが撮影現場で演技している姿も観たことはなかったです。

Q:さきほど、無駄が多いというお話が出ましたが、いま、ハマっていることは?

家具です。僕は物が多くて、たくさん処分したのですが、それでも部屋からあふれていて。いまは、収納する家具を選ぶことが楽しいです。ほかには、100円均一のお店へ行ったり……。

Q:そういう庶民的なお店にも行かれるんですね。

最近、映画のお仕事で行きました。そのとき、“100円均一のお店には行かないよね?”と言われたのですが、そんなことはないです。(笑)

海外の作品で、城の外に出たことがなくて庶民を知らない王子様といった描写がよくありますが、僕は“外に出たい!”なと(笑)。広い世界を見たいんです。

Q:かっこいい言葉ですね(笑)。最後に、本作を楽しみにしているファンの方々へメッセージをお願い致します。

個性的な5人がバンドを組んで奇跡の夏を経験するお話です。音楽映画なので、ぜひ劇場で観て音楽も楽しんでいただきたいです。

『二度めの夏、二度と会えない君』
9月1日(金)より、新宿バルト9ほか全国公開
配給:キノフィルムズ
公式サイト:http://nido-natsu.com/
(C)2017赤城大空・小学館/「二度めの夏、二度と会えない君」パートナーズ

取材・文/田嶋真理 写真/横村 彰