受賞より“信頼”が嬉しかった!? 福山雅治が『三度目の殺人』ヴェネチア映画祭参加で安堵

コラム

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想像以上のパートナーであった福山雅治と是枝監督

『三度目の殺人』の公式記者会見 (c)zetaimage

公式記者会見では司会者から、「日本のロックスターとして有名な存在なのに、是枝作品の常連になりつつある」と指摘を受けた。福山はその理由を「僕が、是枝監督自身と監督の作品のファンだから」だと語った。「原案、脚本、監督、編集を手掛ける是枝監督の現場に俳優として参加しながら、一番近くで全行程を見られるのは、シンガーソングライターである僕にとって贅沢な経験であり、すごく刺激を受ける場でした。是枝監督がどういう目線でこの社会を、人間を見つめているのかを知る機会をいただいたこと、そして自分の活動や表現をフィードバックできる現場に参加させてもらったことに感謝しています」と。

『そして父になる』の国内外でのヒットは、実は『誰も知らない』以来のこと。音楽というジャンルの“トップアーティスト”福山雅治とのコラボは、是枝監督が想像していた以上の相乗効果となった。福山の音楽活動でのライブ感と、その場の空気のリアルさを大切にする是枝監督の演出がぴたりとフィットしたことを証明した。

福山と役所の迫力のセッション

本作の見どころは、法廷で有利な証言を三隅から取ろうと弁護士の重盛が悪戦苦闘するところ。7シーンあるこの掛け合いは圧巻だ。役所と福山は座ったまま留置所の接見室で向き合い、強烈なセッションを展開した。このシーンが映画祭の観客にも響いたことは、広瀬が証言している。「三隅さんの目だったり、重盛さんの言葉や表情が語ることが、言語を超えて伝わるのを目の当たりにしました」と。この場面、三隅と重盛と同様、役所のリードで進行し、福山が受ける形。福山は、役所が繰り出す台詞や表情に素直にリアクションをすることを心掛けたと語っている。是枝監督も脚本は書いたものの、自然なリアクションにならないものは後で切ろうと思っていたという。二人の掛け合いから立ち上がってくるものを信頼していたようだ。

『三度目の殺人』9月9日全国にてロードショー
(c)2017『三度目の殺人』製作委員会

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ヴェネチアで是枝監督は、約40媒体、俳優陣3人はラウンドテーブルで約25媒体の海外取材を受けたという。これは異例の露出量だ。高評価を得た公式上映の後、映画祭に参加したスタッフ、キャスト一同で打ち上げを行ったのだそう。晴れ晴れとした表情で、おいしいイタリア料理を堪能したのだという。「さっき移動の車で広瀬さんと話していたんですけど、是枝監督はやっぱりすごく可愛いですよね」。上映後の拍手喝采に安堵し、思わず監督が福山の膝の上に手を置いたことを受けての話。受賞結果よりも、話題はそちら。信頼を“行動”で示されたことが、よほど嬉しかったようだ。福山雅治という“同士”を得て2作。どんどんチャレンジする是枝監督の映画作りに楽しみは広がる。『三度目の殺人』は9日より全国にてロードショーされ、ヴェネチアの受賞結果は翌10日午前1時~(現地時間9日午後6時~)に発表される。

 

記事制作 : Avanti Press(外部サイト)

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