『僕のワンダフル・ライフ』9月29日(金)TOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー
(C) 2017 Storyteller Distribution Co., LLC and Walden Media, LLC 

イヌ映画の名匠が贈る“転生した犬と飼い主のラブストーリー”、その切な可愛さに悶絶!

コラム

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文=赤尾美香/Avanti Press

スクリーンから溢れでてくる、犬の一途な思い

犬や猫に限らず、ペットを飼ったことのある人なら誰でも1度は思うはず。「ねぇ、なに考えてるの?」。『僕のワンダフル・ライフ』は、そんな永遠に答がわからない問いに、ちょっとしたヒントをくれるかもしれない。

アカデミー賞ノミネート作『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』(85年)や、『HACHI 約束の犬』(09年:邦画『ハチ公物語』のアメリカ版リメイク)で、犬と人間を描いてきたラッセ・ハルストレム監督が、犬の一途な想いをスクリーンから溢れさせたのが、最新作『僕のワンダフル・ライフ』(9月29日全国ロードショー)だ。

『僕のワンダフル・ライフ』9月29日(金)TOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー
(C) 2017 Storyteller Distribution Co., LLC and Walden Media, LLC 

ゴールデン・レトリーバーのベイリーにとって飼い主のイーサンは、車に閉じ込められて苦しんでいたところを助けてくれた命の恩人にして、最愛の人。楽しいことも辛いことも、一緒に乗り越えてきたけれど、犬の寿命は人のそれよりも短い。否応なしにやってくる別れの時……けれど、ベイリーの魂は死なない。別の犬の姿になってこの世に生まれ変わってきたのだ。なぜって、夢破れ、愛する人も失ってしまったイーサンのことが心配だから。

ところが、ベイリーが送るのは別の“犬生”ゆえ、そう簡単にイーサンとは再会できない。生まれ変わるごと、警察犬(シェパード)になって活躍したり、孤独な女性の癒し(コーギー)になって美味しいおやつをたくさんもらったり。そして、遂にイーサンとの再会を果たす時がやってくる!! ……のだけれど、ただでさえ見た目はセント・バーナードとオーストラリアン・シェパードのミックスに変わっているベイリーに、イーサンが気づくはずもない。そもそも犬が生まれ変わるなんて、頭の片隅にすらない。それでもベイリーはめげない。「イーサンを愛し、幸せにするのが僕の役目なのだ」と、心に誓って大奮闘。ベイリーはその役目を全うすることができるのか、そしてイーサンはそんなベイリーに気づくことができるのか。

飼うことと、家族として信頼関係を結ぶことは別

『僕のワンダフル・ライフ』9月29日(金)TOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー
(C) 2017 Storyteller Distribution Co., LLC and Walden Media, LLC 

4頭の犬たちが演じたそれぞれのベイリーは、それぞれにチャーミングで、愛おしい。カメラがベイリー目線で捉える世界も、おもしろい。ベイリーの声を担当したのは、『アナと雪の女王』でオラフを演じたジョシュ・ギャッド。喜怒哀楽の表現が豊かでユーモラスなベイリーの心の声を、生き生きと聞かせてくれる。「うちの犬もこういう時があるけど、そうか、こんなこと思っているのか」と素直に思えてしまうから、不思議だ。大人になったイーサンを演じたのは、渋味のある演技派デニス・クエイド(『エデンより彼方に』『オールド・ルーキー』『ニュースの真相』など)。幸せになることを諦めている、そろそろ初老期にも入ろうかという無骨な男がよく似合う。

『僕のワンダフル・ライフ』9月29日(金)TOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー
(C) 2017 Storyteller Distribution Co., LLC and Walden Media, LLC 

犬にとって飼い主は絶対だ。ご飯も散歩もトイレも、言ってしまえば、生きていくことすべてが飼い主次第だ。けれど、飼育することと、信頼関係を築き家族や仲間として暮らしていくのとは全く別。共有する時間の積み重ねが、言葉では言い表せない大切な何かを紡いでいく。ベイリーがイーサンを追い続けたのは、彼にとってイーサンが大切な人だったから。そして、なぜそんなにもイーサンが大切だったかと言えば、イーサンにとってもベイリーが大切な存在だったからに他ならない。ひとりと1匹の間には、強い信頼関係があった、というのがこのお話の大前提であることは言うまでもない。

だから、イーサンに気づいてもらえなかったとしても、ベイリーのひたむきな気持ちは変わらない。おやつやおもちゃと引き換えなんかじゃない、ただシンプルに「愛する人を幸せにしたい」と願うベイリーの健気な姿を見ながら、あなたの胸にこみ上げてくるのは、どんな思いだろうか。私は本作を観終わった後、こぼれてしまった涙をぬぐいながら、早く家に帰って愛犬を抱きしめたくてたまらなくなった。我が家にやってきて5か月の保護犬「あんこ」。私たちにしかできない連携プレーも練習しなくちゃ!

記事制作 : Avanti Press(外部サイト)

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